第50話 絶頂を越えて

ドドドッ!! ドドッ!


土壌から噴き上がる泥を避ける。

ライナの背にマーガレットは、はあっ♥️はあっ♥️と虚ろに酔いしれた甘い吐息がもれている。


速く速くゴールにっ!!。

ライナは竜くちばしを噛みしめ。全速力で飛び続ける。

びゅーーん


『先頭を飛行するノーマル種少し焦っているようですが。はて?何故でしょう。』


放送席で実況サルソンは首を傾げる。


「まさか!?。あの騎竜乗りの娘。あんな歳であんな事を?。私も色々多種多様に経験したけれど。まさかあんな方法があるなんて。私もまだまだ浅いということなのかしら。」


隣席で解説者と呼ばれているベテランの騎竜乗りシャルネさんは魔法具のモニター写るノーマル種に乗るマーガレットに対して何か感銘を受けたかのように勝手に感動し機嫌も良くなっていた。


「はい?。」


実況者のサルソンは眉を寄せ困惑する。


「べ、別になんでもないわよ!。」


テランの騎竜乗りシャルネはぶっきらぼうに頬を紅くし顔を背ける。


「はあ?。」


サルソンは訝しげに気を取り直し再び実況を続けた。


ドドッ!

ひゅん サッ

ズリ

あ~ん♥️


ドド! ドドドッ!!

ひゅん サッサッ

ズリズリ

あん♥️あん♥️


ドドッ! ドドドッ! ドドドッ!!

ひゅん

サッ サッ サッ

ズリズリズリ

あん♥️あん♥️あん♥️


ドドドッ! ドドドッ!ドドッ!ドッ!ドッーーーん!

サッ ササッ サッサッ サッ ササッ サササササッ

あ~ん♥️あん♥️あん♥️あん♥️あん♥️あ~~ん♥️


ライナが間欠泉の噴き上がる泥を避けるたぴに背中に乗せるマーガレットが押し付ける胸が擦れその度に喘ぎ声を発する。

それはまるでライナが演奏の楽器になり。歌をマーガレットが喘ぎ声のように発しているようであった。


早く!早く!手遅れになる前にっ!!

ライナは無我夢中でゴールを目指す。このままこの状態が続けば取り返しのつかない事になることを予想できたからだ。マーガレットお嬢様は多分、嫌、確実に感度がいいほうのお嬢様である。そんな年場のいかないお嬢様がプレイと呼べるか分からないがそんなエクスタシーの味を知れば抜け出せなくのが明白である。こんな体験すれば変態化するのも時間の問題である。自分も変態であることは自覚している。何故なら背中におっぱいの感触を味わいたくて人間ではなく騎竜として転生したくらいだ。だがしかし変態仲間を増やすことは俺には容認できない。

変態はドSのカーラさんだけで充分だ!!。


ギャあああああああああーーーー!!

断末魔のような竜の咆哮を響き渡せる。


土壌に集まる黄緑の粒子がライナの咆哮に呼応するかのようにライナの周りに集まり出す。

ライナの身体に黄緑の粒子に包まれる。そこから風が起こり。ライナの翼と胴体に風が纏う。


ガアあああああああああーー!!。


ドドドッ ドーン!

サッ

前方に噴き上がる泥の間欠泉を疾風の如く突っ切る。


速く速く速く速く速く速く速く速く速く!

ガアあああああああああああーー!!


二枚の翼が大きく羽ばたかせ噴泥地帯を進む。目の前に泥の土壌の境界線である平地が見えてきた。

ライナは全エネルギーを翼に込める。

ライナはゴールに着くことだけしか頭になかった。

びゅううーーーーーーーーーー!

ライナの竜の翼に風が起こりいつの間にかまとわりついていた。


ドドドッーーーーーーーーーん!!!


ゴール地点に着こうとした直前に目の前に巨大な泥の間欠泉が立ち塞がる。

噴き上がる泥は巨大な逆流した滝のようにライナの目の前に流れ込んでいた。

ライナは泥の間欠泉に突如進路妨害されたことにカチンと何かがキレる。


ガギャアあああああああああーー!!!

「邪魔だあああああああああああーーーあ!!!。」


ライナの怒りの怒号の咆哮が飛び交い。ライナの右腕の三本の鉤爪の竜の手に気が練り込まれる。それと同時に大気中や真下の泥の土壌からも黄緑の粒子がライナの三本の鉤爪の竜の手に集まっていた。


ドドドドドドッーーーーーー!!。

巨大に流れ出る噴き上がる泥にライナは右腕の鉤爪をたて、掌をかざし掌打を巨大な泥の間欠泉に打ち付けた。


ギャアあああーー!!

「竜破掌!!。」


ドッ パアああーーーーーーン!!。


ライナの鉤爪の掌打を打ち付けた場所からつむじ風のように突風が舞い上がり。泥の間欠泉を跡形もなく破裂させる。

破裂した泥の間欠泉から泥がぶちまけられる。


ドパアッッ ボトボトボトボト

バァサッ

ライナはそのままゴール地点である地上の平地へと突っ込んだ。


ギャアああああああああああーー!!

「逝っけえええええええええーー!!。」


ライナの竜の口から吠えるように絶叫をあがる。

マーガレットを背に乗せたライナは平地のゴールラインを目指し。低空に急降下する。その反動で背中にべったりと密着していたマーガレットも押し付けた胸も急降下する振動によりバイブのように激しく擦れる。


「あああああああぁ~~~~~~~~~ん♥️!!。」


マーガレットの恍惚に満ちた歓喜の絶叫が噴泥地帯に響き渡る。

ひゅん

ライナが平地のゴールラインを突っ切った。


『ゴおーーーーーーーーーっルう!!今宵マッドジェットカップの優勝者はマーガレット・ベルジェイン!。」


わーーー!!わーーー!!。


観客席から歓声が沸き上がる。


『しかし凄いですね。あの巨大な噴き上げる泥をノーマル種の騎竜が素手だけで吹き飛ばした。こんなの有り得ないですよ。』

『ええ、まさか絶頂まで迎えてしまうなんて。あんなプレイがあるなんて。私もまだまだのようね。今度家の騎竜で試して見ようかしら。』

『はっ?。何のことです?。』


検討外れな返答がかえってきてたので実況サルソンは首をかしげる。


『何でもないわよ!。』


シャルネはぷいと恥ずかしげにそっぽをむく。


「ライナおめでとう!。」

「お嬢様おめでとうございます!。」


アイシャお嬢様とメリンも噴泥地帯のゴール地点に既に出迎えていた


ガア ガア


取り敢えず無事一着でゴールに着いたようだ。

噴泥地帯のゴール地点で切らした息を整える。

早くマーガレットを明け渡してずらかろう。

マーガレットの状態はとろんとした虚ろな瞳で俺の背中にしがみついていた。


バァサッ

「流石だぜ!ライナ。まさか人間の女性にまでヒィヒィと言わせてしまうとわなあ。流石竿師のライナだな。」


後からゴールに着いたルイードはどうやら俺とマーガレットお嬢様の状態を一部始終後方から観ていたようた。ルイードは感銘したように勝手に感動頷いていた。

ルイードの背中に乗るマーナさんは俺に何処かドン引きしていた。

軽蔑とはいかないがかなりひいている。

ご、誤解だ!。これは勝手にマーガレットお嬢様が!。

う~~ん♥️

マーガレットは甘えた声で俺の背に身体をスリ寄る。

ええい!仕方ない。

がぷ

俺は長首を曲げ。後ろ背に乗るマーガレットの襟首をくわえておろす。


ギャア!ガアギャアラギャアガアギャア

「メリン!後は頼んだ。俺、もう帰るから。

「え?表彰式はどうなされるのですか?。」


メリンは眉を寄せ困惑する。


ギャアラギャアガアギャアラギャアガアギャアギャラギャアガアギャアラギャアガアギャア

「そちらの方ですましてくれ。賞品も賞金もいらない。騎竜契約の報酬で充分だ。それじゃ。」


俺はその場でさっさと離れたかった。

隣でアイシャお嬢様は状況をつかめていない様子で取り敢えず一緒についていく


「お待ちになって下さいですわ。ライナ様···。」


とろんとした恍惚秘めた瞳でマーガレットは俺を呼び止める。

俺の竜の脚が止まる。

いつの間にか俺の名前が様付けになっていた。


「もし宜しければ次の機会にまた乗せて下さいですわ。」


マーガレットは恍惚と艶を滲ませた表情を浮かべる。


ギャアギャガアギャアラギャアガアギャア

「ご安心下さい。もう二度と乗せませんので。」


俺はキッパリと断りを入れる。

憂いと恍惚を帯びた熱情の視線を竜の背中に浴びながら俺はマッドジェットカップを後にした。
















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