第3話 おっぱいは弾むのだよ

バサッバサッ

アイシャお嬢様の家、マーヴェラス邸内上空に到着する。貧乏ではあるが土地はかなり広い。邸はボロではあるけれど。

バサッバサッ

緑色の翼はばたつかせ邸内庭へと降り立つ。


「お嬢様様ああーー!!お帰りなさいませええっ!!。」


ボイン ボイン

邸からメイド姿の娘がはち切れんばかりの巨大な二つの胸の膨らみを弾ませながら此方に向かってくる。


「ただいま、リリシャ。」


アイシャお嬢様は満面な笑顔で返す。


「お帰りなさいませ。アイシャお嬢様。」


続いてキリッとした眼鏡をかけぴんと正す姿勢を維持するメイド姿の女性も現れる。


「ただいま、カーラ。」


ここのマーヴェラス家の仕えるメイドのリリシャさんとカーラさんである。殆んど使用人やメイドはマーヴェラス家の没落と貧乏によって去っていったが。メイドのリリシャさんとカーラさんだけはマーヴェラス家の忠誠心により健気にも残ってくれているのである。

アイシャお嬢様は俺の背中から降りる。


「ライナもお帰りなさいませ。」


ガア

俺は鳴き声をあげ返事をする。

リリシャのメイド服は首から垂れ下がるエプロンが胸だけ強烈に盛り上がっている。どれだけ盛り上がっているかは巨大なスイカが二つ両方についてるかのように盛り上がっている。リリシャはでかかった。物凄くでかかった。その爆発しそうな膨らみは正に爆乳といっても過言ではない。しかも走って解るように胸が物凄く弾むのだ。胸って弾むんだね♥️と最も気付かされたその人である。


俺は背中をみせ翼を広げる。


「あっ!?はいはい。」


ぴょん

メイドのリリシャはいつものようにライナのアピールに察し翼を広げた緑の背中に飛び付く。


むぅにゅううぅ♥️

うほ、これこそ爆乳の弾力。メイド服のエプロンをつきでも解る。この強烈な弾力と柔らかさ正に爆発並みの威力である。

ライナは背中が埋もれるほどの胸の膨らみの柔かさを堪能する。数秒抱きついていたメイドのリリシャは離れる。


俺はじっともう一人のメイドに流し目を送る。後ろ髪を束ねキリッとした眼鏡をかけ。きっちりとしたメイド服を着用している。白エプロンから首から流れる落ちる上着にはリリシャほどではないが盛り上がった膨らみはある。大きくもないが小さくもない。ほどよい大きさの形をした胸である。

もう一人のメイドカーラはとても特殊な人格者である。普通には抱きついてはくれない。キリッと眼鏡をかけきちんとした身だしなみをして真っ直ぐな姿勢を保ち。真っ直ぐな人かと言えばそうでもない。

彼女はその···何というか·····


「何ですか?ライナ。その物欲しそうな瞳をして。」


キリッとした眼鏡をつけたカーラの視線がライナの竜姿を捉える。


「背中に抱きついて欲しいのですか?。」


ガア

俺は素直に緑の長首を下げ頷く。


「そうですか。それではそれなりの誠意をみせてください。そうですねえ····。」


カーラはスルリと片足からブーツを脱ぎ。スカートまくしあげ。ストッキングのつけた素足をさらけ出す。さらけ出されたストッキングの生脚は黒の細かい網目状にむちむちの肌色の素肌が薄く見え隠れする。


「媚びへつらいたければそれなりの対価を払わなければなりません。さあ、私の足をお舐めください。掃除で忙しく汗だくでむれむれになったこのストッキングの生足を。その爬虫類のような品のない下品な太舌でお舐めなさい。」

「··········。」


彼女は生粋のどSなのである。彼女が俺の背中に抱きついて貰うには彼女のSM女王様まがいの命令を聞かねばならない。

カーラというメイドはきっちりとした生真面目なしっかりした性格のようではあるが。生粋の紛れもない程の超が付くほどのドSなのである。


ん~、俺にはそんな性癖はないのだけどな···。カーラさんのほどよい胸の膨らみを背中に味わうためだしなあ~致し方ないか····。

俺は素直に承諾し。長い竜のくちばしを開き長い太舌をさらけ出す。

長首を曲げ。そ~と舌先を突きだされたストッキングの足先の親指に近づけようとする。


「ちょっと!カーラ!。ライナに何教えてるのっ!!。」


バッ

アイシャお嬢様が割って入り。俺とカーラさんのSMプレイ?な行為を事なき得る。

カーラはスッとスカートをまくしあげだストッキングの脚をサッと戻し。ブーツも一瞬にして履き戻す。


「アイシャお嬢様、誤解です!。私はライナに躾をしていたのです。」


カーラは素知らぬ顔で冷静に反論する。


「足を舐めさせる行為が躾なわけないでしょうっ!!。カーラの変態!!。」


アイシャお嬢様は眉を吊り上げ憤慨する。


「お言葉ですがアイシャお嬢様。ライナも充分に変態なドラゴンで御座います。毎日いつも女性を背中に抱きつかせているようでこの竜、女性達が背中に押し付けられる胸の感触をいつも確かめているの御座います。」


的を射ていて反論しようもありません。


「ライナのはただのスキンシップよ。カーラとは違うわ。」


まあ、ある意味スキンシップですね。


「いえ、ライナは女性を背中に抱きつかれるのを喜びますが。男性に抱きつかれるのは喜びません。」


鋭いなあ~この人。


「カーラ、もうライナに変なことしないで!。したら絶好だからねえ!!。」


プイッとそっぽを向きアイシャお嬢様は怒って邸に足早に行ってしまう。

カーラはそんなお嬢様の後ろ姿をしょんぼりとした表情で見送る。


「残念ですねえ。もう少しで調教できると思ったのですが·····。」


調教と言っちゃったよ。この人····

カーラは俺の隣でさも残念そうな顔を浮かべる。


「お嬢様!待ってください。お嬢様の親友のパール・メルドリン様が遊びに来ております。」

「パールがっ!?」


リリシャの報告にアイシャお嬢様はパアッと明るくなり。直ぐに機嫌を取り戻す。


「何処にいるの?。」

「中庭でお待ちです。」

「解った。直ぐに行く!。」


アイシャお嬢様は急いで邸の中に入っていく。

パール・メルドリン、アイシャお嬢様の親友であり。メルドリン家のご令嬢である。東方大陸にそれなりに繁盛しているメルドリン商会の看板娘である。彼女も騎竜乗りであり。アイシャお嬢様とは幼い頃からの親友である。アイシャお嬢様とは反対で家柄もよく。財力もあり。騎竜には上位種である竜王(ロード)種を所有している。

俺は寝床の騎竜舎に戻ろうとする。親友同士の談笑に水をさす真似はしたくない。

どしどし


「ちょっと、何処に行くつもりですか?。」


竜舎に戻ろうとするとカーラさんに呼び止められる。


「パール様の騎竜、竜王(ロード)種のレイノリア様が逢いたがっておられます。逢ってさし上げてください。この駄竜‼️。」


最後の語尾がかなり罵ってますね?貴女。

レイノリアか···。あの竜(こ)苦手なんだよなあ。竜王(ロード)種のレイノリアはメス竜で恥ずかしがりやなドラゴンである。俺のことは瞳を合わさないから避けられていると思っていたが。何の用だろう?。

俺はそんな想いを抱きながら中庭まで邸を回り道してゆく。

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