第4話 初めてのタイ人女性

ホテルの玄関前で出会ったこの立ちんぼの女性。

名前も覚えてないし、顔も出てこないが細身で浅黒い肌の女性だったと思う。

予備知識としてタイには同性愛者やオカマ(レディボーイ)が多い事は知っていたので少し警戒していた。話を聞くと500バーツでマッサージとセックスが出来ると言っている。

ここでタイの物価を少し解説します。約8年前なので今とは少し違うけど、1バーツは約3円で考え方としてはバーツに×10をすると大体日本の物価になると考えていいと思う。例えばタイラーメンは50バーツ、日本円だと500円。そこから高いのか安いのか考える。500バーツは現地の人からすると5000円くらいの価値になる。

女性とセックスをするのに500バーツは破格だ。それは僕にもわかった。初日だしお金もなりに持っていたので誘いに乗る事にした。

しかし拭いきれないオカマ疑惑もあり本当に女性か?と聞いたIDカードを見せてきた。missとの表記。まぁ良いだろう。僕は部屋に招き入れた。

10帖程の室内にダブルベッド、テレビにエアコン、お湯のシャワーにトイレ。ごく普通のホテルだった、高いだけあって綺麗だ。

お互いにまずシャワーを浴びる、これは万国共通らしい。僕は財布を持ってシャワールームに入った。初海外の緊張と外国人女性を抱くという非日常に頭がパンクしそうだ。財布を持って入るとか恥ずかしかったけど、正直怖かった。そうこうしているうちに彼女もシャワーを浴び、2人でベッドに横になった。

緊張のあまり僕はされるがままだった。というかどこまでしても良いのかもわからず、身を任せるしかなかった。

一応の礼儀として彼女の身体を触る、胸から尻その他、そこで彼女は言った。ここから先はもう500バーツだ、と。

そう、日本にもあるタケノコ剥ぎってやつだ。そんなこと聞いてないなんてやりあえる程の語学能力も無いし、ビクビクしてるからこれも言われるがまま500バーツ。この料金だと口だけ、彼女の中へインサートはもう500バーツ。

めんどくさくなった僕は総額1500バーツを支払い、最後までさせてもらった。初外国人女性とのセックスは感想なんて無いし、良かったか悪かったかもよくわからない。ただ一つ言える事は楽しくはなかったって事と、こんなもんかって感想しかなかった。

彼女が帰るのを見送り、セックスが終わり疲労と眠気が襲ってきた僕は、タイの初めての1日を終え眠りについた。午前3時だった。

明日はもっと安いところへ宿を変えよう、何を食べようか、そんな事を考えながら深い眠りについた。

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