231話 日勝軒会談に集う旧知の英雄たちの選択っ!!田舎町での秘密会談?! 8

アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月15日・午後19時30分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・北関東地域・群馬県・群馬県南西部地方・甘楽郡・群馬県・下仁田町・下仁田温泉旅館・青山荘・特別客室・池山・ヴァロニカ宿泊室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 ヴァロニカとシェスカの二人は、それぞれお高いお値段が付く、特別客室である池山に泊まって居るが、久し振りの再会だと言うので、一番年上の義妹であるシェスカが、ヴァロニカから「酒に付き合え」と言われて、ヴァロニカの部屋へと引っ張り込まれて居た。


「今日は助かった。まぁ、先ずは一杯飲めっ!飲めっ!」と清酒・赤城山と書かれた酒瓶で注がれる先は、おちょこでは無く。


コップ一杯に並々と注がれて行く。


「ヴァロニカ姉さん。私は飲める方ですが、最初から飛ばして飲むのは・・・・チョッと・・・・・・」と言う。


 シェスカも20歳では在るが、酒飲みに関しては、4歳年上のヴァロニカほど飲める訳では無かった。


「何だっ!この私の酒が飲めないって言うかっ!アンっ!?」と軽く怒鳴るヴァロニカ。


 それは質の悪い酒飲みが、良く言う定番セリフに他ならなかった。


「夕食の時に、何本が飲んでた様ですが・・・・・・完全に酔ってますよね?」


「酔って無い。酔って無い。この程度の酒如きで、この私が・・・・・アレ?酒が無いぞ?」とヴァロニカは、空っぽに成った清酒・赤城山と書かれた酒瓶を覗いて居た。



 酔っ払いが良く言う定番の台詞をヴァロニカは言って居たりする。


 口と態度には出さなかったが、義妹達に再会した事が、余程嬉しかったらしい。


 それも故国の食料問題を如何にか出来る事も加わり、こうして夕食時から、ツイツイお酒で深酒をしてしまって居た。


因みに清酒・赤城山とは?


 群馬県・緑鳥市(みどりし)、旧小間々町に酒蔵を構えて居る遠藤酒造会社が製造・販売をして居る清酒の事で、地元周辺地域では割と有名な銘柄でも在り、酒蔵で直売もして居るが、地元の飲食店では多く飲まれて居る日本酒のこと。


 紅葉達は、生涯に渡って飲み続けて居た清酒としても知られて居り、これに飲み慣れて、これを気に入ったシェスカは、自身のフローレイティア輸送商船商会を通じた販売ルートを使って、アースティア世界各地に遠藤酒造の清酒と清酒・赤城山を売り捲ったと言う逸話が残って居る。



「瓶の残りは、このコップの中ですよ。」


「それに、何か酒以外にも、胃の中に入れて置かないと、明日が大変な事に・・・・・・」


 シェスカは、ヴァロニカの事を気遣いながら、軽く食べられる物を差し出した。


 かつおのたたき。ホタルイカの煮付け。きんぴらごぼうである。


 お酒を飲む時には、必ず御摘みを用意して置き、それと一緒に楽しまないと、後で大変な思いをする事に成る。


 一番に問題なのが、空腹で酒を飲み続けると、ツイツイ深酒をしてしまう事である。


 それも酔っぱらって居るから、段々と自覚が無く成って行く事にも成り兼ねない。


 だから飲酒の時には、御摘みを食べるながら楽しむ事が推奨されて居るのだ。


「シェスカっ!!!」


「はっ!?はいっ!!」


「食料密貿易の件・・・・・・・この通りだ。」と床に頭を下げながら頼み込むヴァロニカ。



「チョッと、ヴァロニカ姉さんっ!止めて下さ・・・・・・って、酔い潰れてる?」


「すぅすぅすぅすぅ・・・・・・・・・・・」とヴァロニカは、酔い潰れて、そのまま寝てしまって居た。


「あーあー、寝ちゃったか。」


「勿体無いから、此処に在る摘みは、食べて置くか。」とシェスカが最初に手を出したのが、ホタルイカの煮付けであった。


「うん。甘辛くて美味しい。醬油と砂糖・・・・みりんが利いて居る様ね。」


「コヨミ皇国では、醬油・味噌は当たり前に在るけど、みりんと砂糖は無いから、新鮮な味付けね。」と煮付けの深い味わいに、シェスカは甚く感心して居た。


シェスカは、予てから部下達に命じて、日本国内の調査を進めて居た。


 その中でも日本国内に流通して居る調味料の多さには、驚いてい居た事の一つである。


 しかも手軽な値段で、誰でも簡単に買える事には、特に驚いて居たのである。


 コヨミ皇国内には、醬油と味噌は在るが、砂糖は輸入に頼って居るので、国内生産が無い。


 一方のみりんの方はと言うと、コヨミ皇国内では生産がされて居ない品物であった。


 それはみりんは元来、飲用目的せ製造された酒であり、江戸期に清酒が一般的になる以前は甘みの有る高級酒として飲まれていた。


 現在でも薬草を浸した物を薬用酒として飲用する事も在る。


 今ではすっかり庶民の調味料の一つと化して居るので、お酒だった歴史は過去のものと成りつつある様だ。


 今ではみりんはお酒であると指摘されないと、大体の人々は只の調味料としか見られていないくらいに、お酒でっあった事すら知らない人も、それなりに居ると思われる。


 その事を深々と調べて居ないフローレイティア輸送商船商会の社員達は、みりんとは、異世界の料理で、良く使われる隠し味として、重宝されて居る調味料と、商会長であるシェスカには報告して居た。


「これは売れるな。」と新たな商機を見つけたシェスカは、東京サミットでの企業誘致合戦に向けて、更なる意気込んで行く事を新たに決意するのであった。



アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月15日・午後19時30分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・北関東地域・群馬県・群馬県南西部地方・甘楽郡・群馬県・下仁田町・下仁田温泉旅館・青山荘・特別客室・池山・高見清香と高見麻衣・宿泊室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 

 竜史の両親達と供に、コヨミ皇国の皇族だった暦清香と暦麻衣の二人は、下仁田温泉旅館・青山荘の中でも三番目の料金価格を誇る。


 離れの客室・山水と言う離れの客室に泊まって居た。


 部屋は二つほど取られ居り、元皇族姉妹二人は、竜史の両親達とは別の部屋部屋に泊まって居た。


 食事ほ済ませた二人は、義理の両親と成ったすみれ・貴和夫妻と別れて、彼女達に割り当てられた客室に在った内風呂の湯に浸かって居た。


「清香お姉ちゃんっ!旅館のお夕飯は、美味しかったねっ!」


「そうね・・・・・・・・」


「如何したの?」


「はぁ~、これで星都城での生活も終わりかと思うと、憂鬱に成って来たのよ。」


 清香は半ば無理やりに、祖国とコヨミ皇族の皇城たる星都城を追い出された事に、不満と不安を感じて、麻衣に向かって溜息交じりに愚痴を零してしまう。


「でも力仁お父さんは、不十な生活はさせないからって、あたし達には、結構な金額の仕送りはしてくれるって言ったし、聞いた話だと、こっちのお家も新たに建てて居るって、聞くけどね。」


「それは聞きましたけど・・・・・はぁ~」と溜息を付いてしまう清香


「何が不満なの?」


「不満も何も、此処に来るまでの道筋で見たでしょう?」


「大体のこの国でもお家が、あのような箱部屋も同然の家屋なのよ。」


「そんな邸宅で、これから先もやって行くのかと思うと、如何したら良いかと不安に成るのよっ!」と清香は、少々温室育ちな為か、庶民と成る事への不安と抵抗が在る様だった。


「うーん・・・・・でも、大丈夫じゃないかな。」


「如何して、そう言い切れるのよっ!?」


「だって、この養子に出す一件を考えたのは、力仁お父さん達だよ。」


「このあたし達に、物凄く甘ーい筈だから、心配する必要なんて事は、全然無いと思うよ。」


「そうかしら?」


「それよりも、清香お姉ちゃんが、心配して居るのは、おにーさんの事でしょう?」


「はぁ?!何で私があんな奴の事っ!」


「あーっ!!やっぱり気にして居るっ!」


「違うわよっ!只でさえあんな奴が、この私の義兄様に成る事が許せないのにっ!」


「それが、あの紅葉お姉様のっ!!星読みのお告げの託宣でのお相手なのよっ!!」


「これがどれだけ許せ無い事かっ!」


「紅葉お姉様はっ!!この私だけの物なのっ!」


「あんな男に取られるのはっ!我慢出来ないのっ!!」


 清香は、優しく仲良しだった紅葉が、そう遠くない日にお嫁に行ってしまう事を警戒して居た。

 

 星読みのお告げの託宣に措いて、星読みの巫女に運命の男性が告げられると言う事は、その相手と寝屋を共にして、人生の一生を供に歩む事が、確定して居る事に成る。



 そう成れば、清香が紅葉と一緒に居られる時間が無くなってしまう事が、とても嫌だった清香。



 だから星読みのお告げの託宣相手と見られる竜史の事を憎む事で、精神的な安定を図ろうとして居るのだ。


「絶対にっ!!この私が星読みのお告げの託宣をぶち壊して見せるわっ!!」


「そんでもって、あの男から紅葉お姉様の貞操を守るんだからっ!」


「無駄だと思うけどなぁ~、葛葉おかーさんも。その上のおばーちゃんも、その上のひーおばーちゃんも、それまた上のご先祖様の巫女様達も、ずうーっと星読みのお告げの託宣で、結婚相手と巡り会い。」


「その相手を襲って子作りして来たから、その血の宿命を止められる訳は無いと思うなぁ~」とコヨミ皇国・皇族家内の物騒な歴史を言う麻衣。


「そんな事は無いっ!!」


「それにあたし達も、その宿命を背負って居るんだよ。そのスイッチが入ったら、このあたし達も、如何なるのかなぁ~」と、更に麻衣は、自身を含めた物騒な事を言いつつ、その話を終わりにして行くのであった。


 コヨミ女性皇族の血の宿命。


 それは星読みのお告げの託宣で告げられた結婚相手との子作り・・・・・・・・男性を色香と性行為で黙らせ、強姦に近い形で子共を作ると言う恐ろしい宿命である。


 皇女に見初められ、相手となる男が1人きりの所を狙って訪れた皇女は、子孫を残す為に男の寝込みを襲うと言われて居る。


 この時の皇女自身は、己が身体に流れて居る血の力のせいで、覚醒率100%の状態と成って居るので、正気を失っており、相手の男は、その赤い目の眼力のせいも有ってか、抵抗すら出来ずに、そのまま皇女の魅惑に酔いしれたまま抱かれてしまうのである。


 ぶっちゃけ言えば、出来ちゃった婚が多いのである。


 そんな怖ーい力を秘めた紅葉達に、竜史はこれから先の人生を翻弄されていく事に成る。






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