230話 日勝軒会談に集う旧知の英雄たちの選択っ!!田舎町での秘密会談?! 7

アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月15日・午後15時15分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・北関東地域・群馬県・群馬県南西部地方・甘楽郡・群馬県・下仁田町・下仁田町役場にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 尚もシェスカ達は、自分達が計画する密貿易に付いての説明の概要を原田町長に話続けて行く。


「原田さん。誤解しないで下さい。密貿易と言うのは言葉の綾と言う物です。」


「その通りだ。現在の我がドラグナー皇国は、数年前のローラーナ帝国との戦争で敗戦し、従属同盟を強制的に結ばされて居る。」


「その圧政的な半支配統治に在る中で、国内では彼の帝国にから、食料徴税を科せられたり、現地徴発で食料を持ち去られる事も屡々。」


「其処で交援省の小僧は、この世界の人達からは、見向きもされない様な作物を輸入しては如何かと持ち掛けられと言う訳だ。」


「成るほど、事情は分かりましたが、それが如何して、我が町のコンニャクイモや下仁田ネギ等の密輸入に繋がるのでしょうか?」


「原田町長殿も良く存じて居よう。コンニャクイモは、まともには食べられない事を・・・・・・・・・・」


「ああっ!そういう事ですか。」と流石に原田町長も、この話を持ち掛けられた訳に、ようやく合点が行ったらしい。


「詰まりは、この異世界に措いて、食べられそうに無かったり、食べ物に見えない様な作物を色々と言い訳して、ドラグナー皇国へと密輸入しようと言うんですね?」


「はい。その輸送の請け負いを我がフローレイティア輸送商船商会の魔導空挺艦隊が取り仕切る事に成ります。」


「輸送方法としては、我が商会の輸送船団が、中立地域であるアセニア亜人連合同盟へと輸送し、其処から中立地域の輸送船団を使って、ドラグナー皇国へと密輸入しようと言う物です。」


「その受け取りは、我がドラグナー国皇家が引き取る。」


「ローラーナ帝国の連中に、仕入れた輸入品内容を聞かれたら、異世界国々で貧乏人が食して居る農作物と言う積りだ。」


「それも加工が難しい毒物が含まれると言ってな。」


「それで話が通るのですか?」と原田町長は疑問に思って聞き返す。


「大丈夫さ、あの連中はちゃんとした値段で、長年の信用が出来る作物しか口にしない。」


「訳の分からない物を腹の中には、入れないのさ」と締め括るヴァロニカ。


「日本国政府との調整は?」


「高見大臣が動くと言って居ますので、日本政府から通達文が来たら、動ける様にして置いて下さい。」


「リストに付いては、この通りと成って居ります・・・・・・・」


「分かりました。その様な要請が在りましたら、此方としても協力させて頂きます。」


 流石の原田町長も、人道支援から来る密貿易計画である事を知り、協力体制を築く事は悪い話では無いと考え、交援省と竜史らが主導する下で、ヴァロニカとシェスカらと協力する事を決めた。


「宜しく頼む。」と原田町長と握手を交わすヴァロニカとシェスカであった。



 これが切っ掛けで、後にドラグナー皇国の新王都ニューサリヴァン市と下仁田町は、姉妹都市交流を結ぶ事に成る。


 この食料密貿易は、その後のドラグナー皇国の命運を救う鍵と成る出来事と成り、この取り引きの話し合いは、下仁田町の町内史の歴史として歴史書内の文書に、小さく刻まれるのであった。




アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月15日・午後19時30分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・東太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・北関東地域・群馬県・群馬県南西部地方・甘楽郡・群馬県・下仁田町・下仁田温泉旅館・青山荘・離れ客室ホタル・クリス・アリス宿泊室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




そして、竜史を含む紅葉達一行は、夕食を終える。


 今日の宿泊先である下仁田温泉旅館・青山荘を丸々貸し切り状態にして在る中で、彼らは離れ客室を取って居た。


 その中でも竜史と紅葉。


 ヴァロニカとシェスカ等は、それぞれお高いお値段が付く、特別客室である池山に泊まる。


これは警備上の都合による物で、竜史は大臣。


 紅葉は一国の皇女で、ヴァロニカも同じ理由である。


 シェスカは、新潟港での一件で、名前と顔が少しだけ知られ始めて居た為であった。


 顔が知られ始めて来たと言う事は、必然的に反戦団体を含む反政府勢力に目を付けられて居るかも知れないと言う事にも繋がる事にも成るだろう。


 未だに日本国内では、戦争へと突入を避けるには、反帝国同盟諸国と西方バルバッサ帝国同盟諸国との間から離れ、距離を取って静観するのが一番だと、本気で思って居るらしい。



 既にローラーナ帝国とは、第一次龍雲海沖海戦で、自衛戦争による武力衝突を起こし、捕虜まで捕って居るのだから、今更ながら後戻りできない所まで来て居るのだ。


 アースティアに地球系転移国家諸国群が転移して来てから4ヶ月が経過し、彼の帝国も日本国を始めとする転移国家諸国をそろそろ危険視をして居ても、決して可笑しくない頃合いである。


 早晩、日本を始めとする地球系転移国家諸国は、ローラーナ帝国と戦争へと突入する運命(さだめ)なのかも知れない。


 さて、話が逸れたが、そろそろ話を部屋割りの話題へと戻そう。



 他の4名は紅葉達よりも、更に一ランク下のホタルと言う名の離れの客室に、二人づづ泊まり。


 竜史の両親達は、更に一ランク下の山水と言う離れの客室に泊まって居た。


その他の交援省を始めとする省庁の職員達も青山荘に詰めて居り、明日に備えて居るし、警視庁の警備警官らは、青山荘の本館と下仁田町周辺地域に宿を取って警戒して居る。


 この日に合わせて一般客の予約は、青山荘側で調整しつつ、予めお断りをして居た。


「ううっ、うーんっ!!」


「お姉ちゃんっ!此処の露天風呂って気持ち良いね。」


 クリスとアリスの双子姉妹は、ホタルと言う名の離れの客室に宿泊して居る。


 各離れの客室には、内風呂が備え付けて居り、この二人は夕食を本館食堂で、親友達と共に過ごした後に、自室として割り当てられた客室に戻ると、一緒に温泉に入ろうと言って来た、アリスがせがむ。


 一方のクリスはと言うと「もうアリスは、しょうがないなぁ~」と言いつつ、ニヤニヤとしながら、いそいそと服を脱いで行く、姉バカぶりを晒して居た。


「ああ、久し振りにコヨミ式の露天風呂とやらは、開放感が在ってとても良いな。」


「お姉ちゃん、此処は二ホンだよ。コヨミ式じゃ、何だか変な感じ。」


「おおっと、そうだったな。」


「余りにも、二ホンとコヨミの文化形態が似すぎて居て、混同してしまうよな。」


「それよりもね。お背中を流して上げるから、こっち行こうよっ!!」


(はあああっ!!妹は本当に最高だあああああぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!!!)と、この日も妹萌えに浸るシスコンバカなクリスは、温泉で身体がのぼせる寸前まで、露天風呂に浸かって居たと言う。




 アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月15日・午後19時30分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・本州島・関東地方・北関東地域・群馬県・群馬県南西部地方・甘楽郡・群馬県・下仁田町・下仁田温泉旅館・青山荘・特別客室・池山・紅葉宿泊室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 一方の特別客室である池山に泊まる紅葉は、リナを呼んで、久々に旧交を温めて居た。


「ぷはっ!!」と清酒をおちょこで飲み干すリナ。


「ちょっとリナ。ペースが速いわよ。」


「そう言う紅葉の方こそ、何時の間にか酒瓶が、5本に成って居るぞっ!」と注意する。


「ヒックっ!アレ?そうだっけ?」


 紅葉は久々に、燥いで居る様だった。


 何せ、数年振りの再会である。


 それも何人か人物を除くが、ほぼ全員が出揃う事に、紅葉は大いに嬉しく燥いでしまって居た。


 そのせいで、ツイツイ酒のペースがハイに成って居るらしい。


 因みにこの世界での慣習法律では、18歳から成人と成るので、18歳に成ったら自己責任で飲酒する事が出来る決まりが在るのだ。


 この二人は、今年で19歳。


 お酒は周囲の大人に勧められるままに飲んで来たので、既に飲みなれて居た。


 それに、この二人が日本国内で飲酒が出来るのも、交援省が提案した法律である異世界特別風習・慣習・多様性・認可申請提示法と言うのが、国会で承認されて居るからであった。


異世界特別風習・慣習・多様性・認可申請提示法とは?


 異世界人との国際結婚。異世界人としての風習・慣習・習慣。又は新国土の住人達の文化・習慣・慣習を日本国の法律で一括りにしてぶち壊し過ぎても争いの種に成る事から作られた特別法案。


 18歳以上の自己責任での飲酒。又は亜人種族。地方民族・部族、異世界多国間での慣習・風習・習慣等で、人道的観点に触れない範囲でなら身分証明書を携帯した上でなら認可すると言う物や、それに合わせた多様性の社会造りを進める法案内容と成って居る。


 これには日本人と地球系出身者は該当しないが、地球人とのハーフ家系図で2世まで限定として、最寄りの市役所等に届出と許可証を受け取り携帯して居ればOKと成った。

 但し、この法律と合わせて他の法律違反に在る事が在れば、違反者には罰則規定が在る。

 これは両親と保護者達の同意が無ければ認可されない仕組みで、家庭内でダメだと判断すれば、役場が許可証を出さない仕組みと成って居る。


 法律施行時期は、日本国の亜人種地域編入法案と同時期で、それまでは亜人地域と一部の異世界人が国内に入って来た事に対する対処法案を交援省主導の元で臨時法案を作り上げて、臨時対処をして居た。


 そんな訳で、この2人の飲酒と言うのは、半ば強引な方法では有るが、合法な上に自己責任であると言う訳であった。


「それよりもぉ~、大きなったわね~」と酔った眼つきで、リナにの方に近寄る紅葉。、ヒックっ!


「ちょっと・・・・また触る気?」


「えへへ、だってさぁ~、この私のよりも大きいんだもの。ヒックっ!」


「これは・・・・・・完全に、酔っぱらって居るわね。」


「そう言えば、葛葉様も、お酒が入り過ぎると、悪ふざけに力仁さまを半ば強引に寝屋へと押し込んで居たっけ?」


「コヨミ皇族の母子親子って、怖い・・・・・」と思いつつ、色々と酒癖の悪い葛葉と紅葉の母娘二人を思いつつ、リナは覚悟を決めたらしい。


「えへへ、リナああああぁぁぁぁっ!!」とリナにゆっくりと迫りながら抱きついて、リナの豊満な巨乳バストに埋もれる紅葉。


「はい、はい。」と酔った親友を宥めながら、顔を押し付ける紅葉を抱きかかえてやった。


「ねぇねぇリナ。私ねぇ・・・・」


「アイツの事を・・・・・」


「如何やったら・・・・振り向いてくれ・・・・・・・」


「あーあー、等々酔い潰れて寝ちゃったか?」と呆れるリナ。


「それにしても、この気の強くて唯我独尊、好奇心旺盛な紅葉が、夢中に成れる相手か?」


「余程に星読みの相手が大当たりで、この子の琴線に触れる奴だったみたいね。」



「見た目はパッとしない奴だったけど、真面目そうな・・・・って、よくよく考えたら、それってばっ、コヨミ皇族女性が好みそうな性格と容姿じゃないかっ!」


「余計なお世話よ・・・・・・」と、すうすうと寝息を立てながらツッコミを入れる紅葉。


「オイオイ、寝息を立てながら、ツッコミ入れる余裕が有るのかよっ!」


「これだがらコヨミ皇族の女達って奴は、ホンと面倒くさい。」


「はぁ~、さてと、此の儘だとのぼせるから、布団にでも寝かせてやるか・・・・」と言いつつ、リナは魔法で紅葉を宙に浮かせ。


 脱衣室で丁寧に濡れた身体を拭いてやり、下着と浴衣を着せて、布団に寝かしつけた。


 そして、酒瓶を指定された所へと片付けると如何しようかと悩むが、同室のハンナは、姉のマーヤが来て居る筈だからと電話で内線を入れると、騒がしい声が聞こえて居た。



 どうやら姉妹同士で、じゃれ合って居るらしい。


 リナは、マーヤに紅葉の所で寝るから、そっちには戻らないとだけ伝えると電話を切った。


「ふああああぁぁぁぁーーーーっ!!流石のあたしも酔いが回って来たな。眠いや。」


 リナは紅葉の横に布団を敷いて、横に成った。


 室内はクーラーも利いて居るので、日本独特な高温多湿な気候からも逃げられて、気持ち良く寝息を立てられる。


 その30分後の事である・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「んん?!むにゃむにゃ・・・・・枕、枕・・・・・・あれ?」とムクリと寝ぼけて起き上がる紅葉は、フカフカ具合が変わって居た事に気が付く。


「フカフカの枕が「真っ暗な」せいで見え無いわ。」とダジャレめいた事を言いながら寝ぼけると、ウトウト更に寝ぼけながら部屋を徘徊する。


「ぐかああああぁぁぁーーーーっ!!!」といびきを立てて、浴衣の叩けさせ、爆乳を晒して居るリナは、何とも親父臭い寝方をして居た。



 数年間の放浪生活で、すっかり大雑把な野生児と化してしまって居た様である。


 昔はちゃんとする規則正しい子では、在ったのだが・・・・・・・・・・・・・・・


「あっ!?こんな所に在ったじゃない・・・・・・」と紅葉は寝ぼけて、リナに爆乳を枕にして、再び寝てしまう。


「ううっ、重い・・・・・苦しい。うーん、うーん、うーん。」と魘されるリナは、寝心地が悪く成ってしまう。


「ん~っ!!これよっ!これこれっ!!これが無いと・・・・・」


「むにゃむにゃ。すぅすぅすぅすぅ・・・・・・・・・・・」


 紅葉は、再び、深い深い眠りに付くのであった。


 こんな感じでリナのおっぱいネタは、生涯を通じて、散々に使われる定番メニューと化して行く事が・・・・・・決定しちゃったり居たりしてのであった。


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