第18章

217話 動き出すアースティア世界っ!!開幕する東京サミットっ!! 1

アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月9日・午後12時34分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・アルガス公国・グラバラカス州・グラダマ市・グラダマ港・グラダマ港・東京サミット訪問使節艦隊周辺にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ダバ派遣隊を含めた、反帝国同盟諸国の要人を乗せた、東京サミット訪問使節艦隊は、その帰り道の途上にて、シベリナ連合の同盟に属して居るアセリナ王国・アルガス公国。


 ラクロアナ王国・ドラグリア白龍大帝国の政府要人らと合流をしながら、目的地である日本へ向かって居た。


 その途上の道中では、パイプ・ライン大河沿いに沿って進み、アセリナ王国を通り、アルガス公国・ブラキュリオス湖・レジェンダリア諸島と進んで行く。


 その旅路の風景には、先のローラーナ帝国と北部大陸間海洋国際平和維持連合軍 戦火の爪痕が残るローラーナ帝国領やシベリナ連合の領域内を順調に進む。


 


 東京サミット訪問使節艦隊が、ダバード・ロード王国のアルインランド州・州都・ベルクラネル市・ベルクラネル港を出発してから、4日目に当たるその日。


 使節艦隊は、折り返し地点のブラキュリオス湖を無事に超えて、アルガス公国・グラダマ州・グラダマ市・グラダマ港へと戻って来て居た。


「東京サミット訪問使節艦隊に対してっ!!敬礼っ!!」とアルガス公国軍・ヘスティア遊撃騎士団の団長であるクリスティーナ・マケッンジー少佐こと、クリスが、往路で訪れた、ダバ派遣隊と東京サミット訪問使節艦隊出迎える。


「また、お会いしましたね。置鮎一佐。井上一佐。」


「そうだね。また会えるとは思って居なかったよ。所でクリスくんも、此処に来て居ると言う事は、東京サミットの予定に合わせて、日本に行く予定は有るのかい?」


「はい。私は公王陛下の護衛部隊の護衛指揮官として、指揮下に在るヘスティア遊撃騎士団と供に付き従う事に成り、その序でに今度、日本国自衛隊学校に併設される事に成った。」


「国際交流近代戦術留学生科制度の第一期生にも、私と団員達が選ばれましたので、留学生としても向かう事に成りました。」



「国際交流近代戦術留学生科だって?」


「おや、自衛隊幹部であるお二人は、このお話に付いては、何も知らないのですか?」


「置鮎さん、如何やら俺達が日本に居ない間に、色々な事が取り決められて、通達が遅れて居るようだな。」


「大方政治的、外交諸問題的な配慮で、ニュースや部内通達が成されて居ないんだろうな。」


「では、この事を二人に言っては・・・・・・・・・」とクリスが気まずそうな顔付き成った。


 クリスは、祖国の次世代を担う為の人材として、国際交流近代戦術留学生科に選ばれた事を大いに喜んだ様で、自衛隊幹部である置鮎一佐と井上一佐の二人ならば、当然ながら知って居ると思ってしまった様である。


クリスが言う国際交流近代戦術留学生科とは?


 日本国が音頭を取る形で、地球海洋諸国連合同盟内で近代化が進み、教練学校と演習場の敷地が十分に取れる国家が中心と成って進めている政策の一つである。


 政策内容として、反帝国同盟諸国に対して、軍事教練支援政策の事を指している。


 東京サミット開催に向けて、赤坂迎賓館で開かれた地球連合先進5ヶ国首脳会議内で、採択された反攻作戦計画の一環でもあった。


 アースティア大戦に措いて、地球海洋諸国連合同盟が、一方的に反帝国同盟諸国を支援して、戦争へと突入し、この大戦に勝ってしまうのは、外交的にも政治的にもバツが悪い事とも言える。


 如何にかして、反帝国同盟諸国の国力をアップデートさせて、ローラーナ帝国に勝って貰おうと言うのが、主な外交政策の狙いであった。


 この手の政策のモデルとして、2022頃に勃発したウクライナ戦争でのノウハウを取り入れて行われる事が決定されて居る。


 これにはアメリカ軍と欧州諸島連合国軍の中にも、ウクライナ戦争に関わって、訓練教官を担当して居た軍人も多く居るので、彼の戦争でのノウハウを反帝国同盟諸国に提供する事が出来るだろう。


 地球海洋諸国連合同盟として留学生の受け入れ先として、日本国・ロシア共和国・アメリカ合衆国・台湾共和国・タイ王国・インドネシアが名乗りを上げて居る。


 また、留学先として適さないが、オブザーバー役として、教育人材を派遣したいと申し出て居る欧州諸島連合国は、訓練教官を留学先に派遣させる事で、出来るだけ多くの人材を排出させる事にも成るだろう。



「いや、別に構わないと思うぞ。」


「クリスくんは、別に上官や軍部上層部からは、特に箝口令・・・・口止めに関する命令に付いては、何も言われては、居ないのだろう?」


「はい。特には・・・言われては居ません。」


「成らば、特段に咎める事は、無いんだろうな。恐らくは情報開示のレベルが、今は下がって居るのだろう。」


 置鮎一佐の言う事は正しく、地球連合先進5ヶ国首脳会議でこの事は発表され、国会内でも根回しが済んで居た。


 近代戦術留学生科制度法は、アースティア大戦が終結して、戦後処理の一定の目途が立つまでの立法とされて居る。


 因みに留学生達が使う校舎は、山間の・・・それも最近に成って、過疎化により廃校と成ってしまった、比較的に新しい廃校舎。


 それと近くの猟銃訓練施設を利用しつつ、大規模な演習場は、近くの自衛隊演習場。


 又は在日米軍の演習場が、使用される予定と成って居る。


 クリス達は群馬県・霧野市・赤城山麓の麓に在った、小中学校の校舎施設を近代戦術留学生科の留学校として、開校する事に成って居る。


 まだ下宿寮の確保が儘ならないが、その下宿先を賄うべく、交援省・防衛省等が一緒に成って、下宿先を様々な形で公募して居るらしい。

 

 その受け入れ先と成る施設や個人は、今や結構な数と成って、今は準備体制を整えて居る真っ最中らしい。



「それを聞いて、安心しました。」と、ホッとするクリス。


「それよりも、クリスくん。君が出迎えに来たのは?」


「はい。ブレックス・ファーミラ公王陛下が、今夜、グラダマ市迎賓館で、東京サミット訪問使節艦隊の皆々様を持て成したいと、晩餐会を開催するとの事ですので、そのお知らせに参った次第です。」


「ああ、そう言う事か。」と井上一佐が納得したのであった。


 クリスが、ダバ派遣隊の面々と親しい事は、アルガス公国政府も承知して居る事である。


 そんな経緯が有るので、先の戦いで、知己と成ったクリスが、晩餐会招待通知の使者として、派遣された理由なのであった。


 二人は、ブラキュリオス湖畔紛争の時の様な断る事も、避ける理由も、今は無いし、何よりも東京サミット訪問使節艦隊の参加者達も居る。


 日本国として、アルガス公国の外交的体裁への配慮も有る事から、外務省職員を通じて、ブレックス・ファーミラ公王主催の晩餐会への参加が決まったのであった。




 アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月9日・午後17時時30分・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・アルガス公国・グラバラカス州・グラダマ市・グラダマ市行政総合長舎周辺地域・グラダマ市迎賓館にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 アルガス公国公王であるブレックス・ファーミラ公王主催の晩餐会は、その日の夕方から開催された。


 アルガス公国公王であるブレックス・ファーミラ公王が主催者として、東京サミットさへ向かう途中に中継地点のアルガス公国を訪れた、各国の要人や軍人達を持て成して居た。


 ダバード・ロード王国は、国家としても、女王としても、久し振り外遊である。 


 アーヤ・シュチュ―ド女王を始めとして、各国の元首や要人が晩餐会へと出席し、華やかな雰囲気の中で、ダバード・ロード王国の女王であるアーヤ・シュチュ―ド女王は、誰よりも晩餐会へと一番乗りで現れた。



「これはこれは アーヤ殿。相変わらずお美しい。」


「ブレックス殿もご健勝の事と何より、直接お会いするのは、6年前の戴冠式依頼ですね。」


「おお、もうそんなにも時が経つのか?大人びて貫禄が付いて来た筈だ」と、ブレックスは、世辞も交えたジョークを言いつつ別れた。


 二人が会うのも、実ら6年ぶりの事で、マーヤが女王に戴冠したのは、20歳の時であり、先王であるマルクス・シュチュ―ド国王が心労の病を患い、国家元首としての公務が執れないと判断しての決断であった。


 序でに言うとリナ・ミーサガ・リンバースが13歳の中学生の時の出来事でも在る。



 この晩餐会には、エリンがドラグリア白龍大帝国の政府首脳達と合流する一幕も在ったりする。


 他にもアセリナ王国使節団は、行方不明・・・・では無く、ドジを踏んで、日本まで気流に流される様にして辿り着いた、総騎士団長であるマーヤの後を追いかける様な形で、自前の魔道空挺艦隊で、東京サミット訪問使節艦隊と合流して居た。


 エリンの指示で、自分専用艦艇でも在るサンシャイン・ドラグリウスと言うドラグリア白龍大帝国の白龍大帝専用の魔道空挺戦艦にして、ドラグリア白龍大帝国軍・魔道艦隊の総旗艦である魔道空挺艦艇を派遣させていた。


 全長が250メートルある白銀塗装で彩られて居るドラゴンに似せた作りの艦艇で、ドラゴン頭部に似せた作りの艦首部分からは、ドラグバスターと同等の威力を誇るマギウスバスター砲が装備されて居る。


 その他に艦首に3連式魔道主砲門が2基、後部甲板に一基。副砲14門、魔道機関砲40門が配備されて居る。


 エリンは、コヨミ皇国で自衛隊を含めた東京サミット万国防衛合同演習大会と言う日程が、組まれて居る事を知らされて居るので、サミット参加の序でだからと、ドラグリア白龍大帝国軍の派遣も本国に伝えて、使節団へと派遣させて居た。


 放蕩我が儘な大帝様は、まだまだ自国に帰る予定は無いらしい。

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