外伝57話 動き出すデモニュクス帝国・魔族連合国編 12
アースティア暦 1000年・西暦2030年・7月3日・午前10時50分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・関東地方・日本国首都・東京都 ・東京都内・江東区・聖川恵梨香の自宅・聖川家・聖川恵梨香の自室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
テレビの記者会見では、東京サミットに至るまで経緯の説明を一通りし終えると、記者やテレビレポーターから質問時間と成る。
「何かご質問が有れば、事前に提出された通りに、ご質問下さい。」
安元総理の質問を受け付けるとの言葉に、すうーっと手を逸早く上げようとマスコミ各社の記者達とレポーター達は素早くを手を挙げたが、安元総理の目に逸早く留まったのは、朝日奈放送の門脇と言うレポーターだった。
「朝日奈放送の門脇です。」
「既に情報が解禁された事なのですが、自衛隊の大艦隊がユーラシナ大陸の西方諸国へと派遣された件に付いての質問です。」
「日本政府が配布した手元の資料に由れば、コヨミ皇国の外務省を通じて、ダバード・ロード王国からの提案で準備が進められて居る国際会議、アースティア国際大会議・IN・東京サミット。」
「その開催地と成る東京へと向かう事と成った西方の国家元首や政府職員の迎えに行く為に結成された西方面海自派遣艦隊・通称・ダバード・ロード王国派遣艦隊。略称名をダバ派遣隊と言いましたか?」
「そのダバ派遣隊のせいで、3つものローラーナ帝国軍との戦いが繰り広げられるたのは、何故でしょうか?」
「はい。それに付いては防衛省と外務省、そして異世界交流の調査・補佐を担当して居る交援省等の省庁の調べては、一連の戦闘は各同地方のローラーナ帝国軍の方面軍らに由る予定通りの計画的な武力侵攻では無かったのでは無いか?との結論に達して居ます。」
「その根拠は何でしょうか?」
「その根拠として、先ずはグリクス地方軍団というユーラシナ大陸の中央部北側を所管担当して居るローラーナ帝国軍団とダバ派遣隊との衝突ですが、先に結論を述べますと勇み足だったのでは無いかと見て居ます。」
マスコミ各社のレポーターや記者たちは安元総理の言葉を聞いて騒ぎ出す。
自衛隊にも問題が有ったのでは?
だから最後には手が足りなくて、その結果として、援軍として送り込んだのが、アメリカ・ロシア・台湾・欧州連合の軍勢を使ったのだと見て居る専門家も多く居たからだった。
だが、政府の見解は軍事専門家やマスコミに加え、日本国民達が考えて居るよりも斜め上の答えが返って来たのだった。
「詰まり、何ですか。グリクス地方軍団は、ただ通り過ぎるだけのダバ派遣隊の動きに慌てふためいて、手を出さなくて良いのに手を出して来たのだと・・・・・・・・・・・・・」
「はい。それに異世界各国から受けた情報内容では、加えて兼ねてから、シベリナ地方の中央部各国への侵攻計画も打ち立てて居たとの事です。」
「それらの事象が偶発的に重なった結果、彼らはダバ派遣隊に攻撃を仕掛けて来たのでは無いでしょうか?」
更にざわざわと騒ぐマスコミ各社達。
「詰まりは、単なる只の自滅?」
「そんな馬鹿な事が・・・・・・」
「そんな策士が描いた絵空事みたいな感じの展開が、現実に措いて、本当に起こり得るのか?」
「いや、これは案外有り得ぞっ!!」
「でもなぁ・・・・・・・・」
「何か胡散臭い。」
「確かにな。結果だけ見聞きして居ると、どう見ても出来過ぎだと思ってしまう。」
「とてもじゃ無いが、ローラーナ帝国軍は通り過ぎるだけのダバ派遣隊に、ヒビった連中が計画していた侵攻作戦を前出して、おっかなびっくりに手を出したら手痛い目に遭ったとは・・・・・・・・・・・・」
「なんとまあ、間抜けと言うか、何と言うか・・・・・・・・・・・・・・」
マスコミ各社の記者やレポーター達は、様々な憶測を言いつつ、言われてみれば納得も出きる話だとも思い始めた。
「詰まりは基本的には、自衛隊側の自衛行為に過ぎないなのだったと?」
「はい。これから先の事を話し合う東京サミットの計画が有りましたし、その為にも西国の首脳陣達を迎えに行かない訳にも行かず、ダバ派遣隊の彼らとしても苦情の決断でも有りました。」
カンペ通りに淡々と話す安元総理。
それに対して朝日奈放送の門脇は、政府の痛い所を付くかの様にして質問を続けて行く。
「先の日本近海で起きた龍雲海での戦いの後、しばらく経ってから、その戦いは公式に第二次龍雲海沖海戦と名付けられたました。」
「その戦いに措いて、ローラーナ帝国軍の独立外征艦隊と自衛隊艦隊の衝突は、専守防衛の国防的観点から致し方が無いとしても、オローシャ帝国・ジャンブロー平野・ジャンブロー要塞基地周辺で行われた戦いはどう説明するのですか?」
龍雲海での2度目の戦いは、これまでとは違って本格的で、とても激しい戦いだった。
日本政府はこの戦いの事を公式に第二次龍雲海沖海戦と名付けて、転移直後に起きたあさくら号事件に纏わる偶発的な紛争の様な戦いを第一次海戦と見る事にした。
その第二次龍雲海沖海戦が起きた原因は、一部のマスコミや軍事専門評論家の間等では、ダバ派遣隊の動きが原因ではないかと決め付けて居る節がある様だった。
まあ、どちらも全く関係の無い事柄だが、連続して自衛隊が戦った戦争なので、それが起きた原因の根源が政府と防衛省ではないのかとの疑いの目が向けられて居た。
「日本主導で行われた一大迎撃作戦であるザタン・アタック作戦でも、グリクス地方軍団との衝突であるブラキュリオス湖畔紛争での出来事と同じ様に、偶然にもローラーナ帝国軍に攻め入られた場所近くには、ダバ派遣隊が居合わせ、それらの防衛をさせるには不足であると判断した為に、慌ててアメリカ軍等の援軍を送り、ゾルモン要塞とゾルモン要塞軍団を撃滅したと仰って居るのですか?」
「はい。いゃー本当に偶然にも反帝国同盟諸国の悩みの種が一気に解決できるとは、私も此処に居る首脳の方々も本当にびっくりな話ですよ。」
「かなりの大軍であった為に、こちらでの戦いも先手、先手を打つ為に慌てて援軍を送る事に決まり、また、地球諸国の皆様には機密保持の為に真実をお報せ出来ずに居た事をお詫びを致しますと共に、一連の出来事にご協力して下さった様々な関係者の皆様に対して、この場をお借りして感謝を申し上げます。」
等と白々しくも安元がそう述べると、後ろの各国元首のお歴々も笑いながら頷いて居た。
マスコミ各社はその光景を見て、どう見ても胡散臭いとも思いつつ、腑に落ちないが計画的に狙って事を進めるには、膨大な手間と労力が居る筈なので、突発的にこれらが計画されたにしては、話が出来過ぎて居ると思った。
まぁ腑に落ちないがマスコミ各社や多くの民衆達は、他に反論が出来る説明が出来る事も無かったので、この場は単にローラーナ帝国軍が予定されていた計画を偶々通り掛かったダバ派遣隊にビビッて、勇み足で戦い、そして敗戦に至ったと結論付ける事にした。
「この報道を見て居る視聴者の方々もビックリな答えですが、私個人としては正直な答えとしては胡散臭い結果ですが、奇跡と言うのは、本当に目の当たりにしたとしても胡散臭い物なのでしょうね。」と皮肉った言い方で締め括り、彼は質問終えたのだった。
その他のマスコミ各社の質問を終えると、地球連合先進5ヶ国首脳会議は幕を閉じて終わりを告げたのである。
テレビ中継を見終えたエルザは決意する。
「帰国するわ。準備が整いしだい、祖国に帰りますわよっ!!」
「エルザ様、もしや東京サミットに、我がデモニュクス帝国・魔族連合も参加させるお積りでしょうか?」
「ええ、日本と言う国と地球系転移諸国の内情も良く分かった事ですし、東京サミットが開催されると言う情報を持ち帰る事で、我が国は日本国と地球系転移世界諸国と国交開設が、自然に執り行う事が出来ますわ。」
「これは外交的に、我が国に取っては、最高に良いチャンスなのですわ。」
「ええーーっ!!もうちょっと遊んで行きたいよおおぉぉーーーーっ!!」と駄々を捏ねるリリエは、日本国の繫華街が、大のお気に入りだったりするので、帰りたくないと駄々を捏ねてしまう。
「何を言って居るんですのっ!!あと少しで、日本に来てから3ヵ月間に成りますのよ。そろそろ身分を本人達にお返ししませんと。」
一方のエルザは、そろそろ借り主に居場所を返すべき頃合いだと考え、東京サミットと言う情報を手土産にする形で、帰国を決めた様だった。
「7月中旬までに日本に関連する記録物の纏めや持ち帰る必要に成ると思われる買い入れたい物。」
「荷物整理や借り主への記憶移譲等の帰国準備が終り次第、成田空港から入国時のやり方で、東南アジア諸国を経由して帰国します。」
「それまでに各々下宿先の整理整頓を済ませる様にっ!!」
「「はいっ!!」」とエルザの部下達は元気良く返事をしたが、リリエ達はガックリとした感じに返事するのであった。
彼女は、よっぽど日本から帰りたく無いらしい。
サキュバスたちに取って日本と言う国の水が、良く合うからだった。
こうして、エルザとリリエ等によるデモニュクス帝国・魔族連合の地球系転移諸国への偵察工作活動は、一先ずの区切りを終えて帰国する事と成ったのだった。
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