外伝51話 動き出すデモニュクス帝国・魔族連合国編 6

 アースティア歴1000年・西暦2030年・5月13日・午後16時00分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・関東地方・日本国首都・東京都・東京駅周辺にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 エルザ達一行は、まんまと聖マリアンナ女子高等学校に通う女高生達の姿を手に入れて、目的地である日本国への潜入に成功する。


 特に都心近郊に住んでいる比較的に裕福なご家庭を持った女高生達は、エルザ達に取って、日本での潜伏偵察活動場所としても、格好の潜伏滞在先であると言えた。


 エルザ達一行は潜伏予定先であるそれぞれの女高生達の自宅へと向かう前に、東京駅近くのとある場所に店を構えて居る喫茶東京と言う喫茶店へと立ち寄った。


 この店はコーヒーや洋食に加え、ケーキ等がとても美味しいと評判が立っており、特に都心のビジネスマンやОL女性達に人気のお店で、20席の座席と7部屋の個室が在る小洒落れたお店であった。


 エルザ達は、此処に来るまで得た知識を使って、スマートフォンからタブレット端末に加え、果てはパソコンなんかも、地球人の様に余裕で操作できる様に成って居た。


 彼女達は人目を気にせず、本音の会話が外に漏れる事も無い場所をスマホで検索して見付け出した所、それぞれの潜伏先の通過点である東京駅近くの喫茶東京に目を付けた。


 此処の個室なら防音効果処理が施されて居り、多少の大声出しても響かない造りに成って居る。


 勿論、個室を利用するエルサ達は、念には念を入れて魔法で更に音を部屋の外には洩れない様に細工をする徹底振りであった。


 エルザ達は、喫茶店の若い20代くらいの女性店員の案内で7部屋ある内の4号室へと通された。


「では、ご注文がお決まりになりましたら、テーブルに置かれて居る呼び出しブザーでお呼び下さいませ。それでは・・・・」


「お待ちなってっ!」


「はい?」


 女性店員は利発でクールビューティーな女子高生に呼び止められた。


 すると、その女子高生の目の色が灰色の目から黄金の色へと変化して行くと、女性店員は意識が遠のいて行く。


「これから貴女は、このお店で滞在中の私達の世話役成って下さいませ。」


「他の人達に決して、私達の邪魔をさせない様に、それと無く遠ざけてくれれば良いですわ。」


「事が終われば、この術は解いて差し上げます。良いですわね?」


「はっ、はい。エルザさま・・・・・・・」


 術を掛け終えと、エルザの目は灰色へと戻された。


「はっ?あれ・・・?」


「注文が決まったら、お呼びすれば良いんですね?」


「ええ、そうです。」


「ご説明、有り難う御座いました。」


「??」


 女性店員は、術に掛けられて居た影響で、一瞬の間だけ、記憶が飛んで居た事に混乱してしまい、何をしてたんだっけ?と首を傾げながら店の厨房の方へと戻って行った。




 そんな小細工終えたエルザ達は、早速、女高生達のお小遣いの範囲で頼める当たり障りのない注文をするべくメニュー表を開いて見回す。


「ねぇ、エルザ。」


「今は恵梨香よ。防音処理して在るとは言え、本名をただ漏れする様な事をしないの。」



 普段使いの口調を止めて完璧に聖川恵梨香と言う女子高生を演じるエルザ。


 ルーズな性格のリリエや他のサキュバス族の子達とは、大違いの演技力で、成り済まして居る人物に成りきって居た。



「それとワインはダメよ。今の私達の身分は、この国の法律上では未成年者よ。足が着くような真似と不自然な行動しないの。」


「ええーっ!!」


 どうせ有る程度は魔法や特殊能力で誤魔化すから、チョットくらい良いのにと、ぶつぶつと独り言を言って不満を漏らすが、これは仕方が無い。


 会計と店の収支報告等の伝票に記録が残ってしまうからだ。


 未成年者が酒を注文したなんて記録は、日本社会に措いては、非行に走って居ると言わざるを得ない。


 特にお嬢様学校に通う女子高生を演じて居る以上は、体裁には特に気を使って大事にしなければ成らないのだ。



 そんな事情が有るが故に、上物のワインやその他の高そうなやや高級嗜好の有りそうなお酒が注文する事が出来ずに居た事を羨むサキュバス組の面々。


「みんな。此処は女子高生らしく、お茶かコーヒー、ケーキ類なんかを頼んで済ませましょう。」


 この国の女子高生がどう言うものかを理解して居るエルザは、これ以上の不満でサキュバス族達は爆発と言うか暴発しない様にするべく、とっと店員を呼び出しベルで呼び出し、吸血鬼組はコーヒーといちごタルトを頼み。サキュバス組はチーズケーキと紅茶を頼んだ。


 こんな所で種族的な嗜好がで居た。だっていちごタルトは見た目が血の色に近い真っ赤だし、赤ワインも隠し味使って居て吸血鬼族的に美味しそうな感じだと言う。


 サキュバス達が選んだチーズケーキは、何だか乳臭い匂いがしそうで、とても興奮するかと言うサキュバス下ネタジョーク感覚で選んで居るかである。


 注文した物が届くと、邪魔する者が来なくなるので、彼女達はこれからの事に関しての本題に入った。


「さてと、此処までの道のりは、少しだけ苦労したけど、此処からが本番よ。」


 居並ぶ一同は頷く。


「これからみんなは、それぞれ成り済まして居る人物の自宅へと向かうわ。」


「先ず最初に潜伏先の家の人々の意識に細工をする。」


「まぁ、今の私達が成り済まして居る子達が、普段通りだと言い訳してくれれば良いわ。後は私達の采配しだいね。」


 彼女達はそれぞれの人物の自宅に戻ると、その家族の意識に特殊能力や魔法を使った形で、身体に細工や催眠術を掛ける訳だ。


 要はエルザ達が怪しまれた時に、潜伏先のご家族が娘さん達は普段通りたど、証言してくれれば良いし、何かあれば逸早く報せをエルザ達に寄越してくれれば良いし。


 身の回りの世話を良くしてくれる操り人形とすれば良いだけで、後は普段通りに過ごせる自我は残される。


 この様な小細工を施す事によって、彼女達が潜り込んだ先の家族が庇ってくれる様になり、エルザ達は自由に都心や国内を自由に動き回れる。



 後は帰国するまでの間だけ、日本政府と日本の治安維持機構に察知されなければ良いだけだった。



 まぁ、女子高生とすり替わって諜報活動をして居るなんて事を思い付く輩は、流石にこの日本には居ないだろう。


 ひょっとしたら竜史か紅葉辺りが何かの切っ掛けで気が付く可能性が捨て切れないが、直接的に対峙でもしない限りは、その危険性は低いと言える。



「そして今日は週末で、明日から日本では2日間の安息日よ。」


「その間に日本で活動をして行く下準備を整えて、来週から暫くは女子高生の身分で日本と言う国を見て回りましょう。」


「それとリリエとサキュバスの子達に改めて言って置くわね。」


「「「・・・・・・・・・」」」


「家庭崩壊を起こさない事と、テレビニュースに新聞沙汰やネットで出回る様なバカ騒ぎは絶対にしない様にっ!」


「特にリリエっ!誰でもかんでも男に手を出しての摘まみ食いや喰い散らかしを極力しないこと、良いわねっ!」


「ヒューヒュー・・・・・・・・・」



 夜遊びが過ぎる子達に、幾ら何を言っても無駄だが、一応釘を刺して置くエルザであった。



 ミーティングを終えた一同はケーキとお茶を楽しみ、この日は東京駅で別れた。



 アースティア歴1000年・西暦2030年・5月13日・午後17時40分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・関東地方・日本国首都・東京都・東京都内・江東区・聖川恵梨香の自宅・聖川家にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 エルザは、スマホと化けて居る恵梨香本人から吸い取った記憶を頼りにしながら、東京都・江東区内に在る日本家屋造りの豪邸である聖川恵梨香の自宅へと辿り着いたのは、午後17時30分を少し過ぎた頃であった。


(中々の豪邸ですわね。それにコヨミ様式風の家は風情が有りますわ。)


 これから暫く世話に成る家を見たエルザは、無機質なビルが建ち並ぶ東京都内の中でも、今では中々残って居らず、それで居て一際目立つ異国情緒が溢れる邸宅を見て、感慨深い物を感じて、その物珍しさから少しだけ日本家屋の造りをして居る建物のことを眺め見て居た。


 

 聖川家は機械加工をメインとして居る製品関係の部品を大量生産をして居る工場を持った聖川工業株式会社の創始者家である。


 

 恵梨香は、本当の意味でお嬢様なのであった。


「さてと・・・・・」


 エルザは恵梨香として演じる為に、一呼吸を間を置いてから、自身に恵梨香と言う女の子を自身の意識下へと下ろして成り切る形で、木製の大きな正門の脇に在る通用門を開いて、奥に進んだ所に在った、玄関の引き戸を開いた。


「ただいま帰りました。」


「あらあら恵梨香。お帰りなさい。」


「お母さま、ただいまです。」


「成田空港の見学会はどうだつたの?」


「はい。とっても為に成りましたわ。」


 帰って来たのは、見ず知らずの偽物の娘とは、知らずに出迎える恵梨香の母の清香は、笑顔で娘の帰りを出迎えた。


「そう、成田空港でのお話を後で聞かせてね。さぁ、もう直ぐお夕食が出来るから着替えてらっしゃい。」


「はい。」


 出迎えを終えた清香は、夕食の支度の続きに戻るべく、歩いて来た廊下を振り返り台所へと戻ろうとした時である。


(家の中は・・・・・・・恵梨香の妹だけけね。しかも二階でゴロゴロして居る様子ですわ。)


(成らばですわ。)


 エルザは催眠魔法の細工の為に探知魔法で、家内に居る人達の居場所を突き止めて、如何するかを思考した結果、家の一階には母親と自分だけと把握した。


「お母さま。」


「なぁに?」


「ごめんなさい。」


 


 恵梨香の母親である清香は居間へと入ると、台所へと通じる戸に手を掛けていた所で、エルザは一言詫びる。


  エルザは清香を押し込んで倒し、居間と台所へと通じる二つの戸を魔法で、ピシャリと閉めた。


 念の為に人払いの結界魔法とサイレンスの魔法を掛けて、一階での騒ぎを恵梨香の妹に知られない様にしてある。


 五分くらい有れば、細工が終わるので、社長職をして居る帰宅が遅い父親と出くわす心配は無い筈た。



 恵梨香の記憶では、父親の帰りは仕事で遅くなる為に、早くても夜の8時過ぎに成る筈だった。


「えっ?」


 エルザは吸血による催眠術を施す為に清香を押し倒す。


 エルザは右首筋に牙を立てて、少しだけ血を吸う形で清香を日本に潜伏して居る間だけ自分に従順に成る様に細工をする。


 押し倒され吸血された清香は、そのまま其処で意識を奪われる。


 吸血鬼は、こうする事で、他者を自由に操る能力を有して居るのだ。


「ぷはっ、それでは恵梨香さんのお母さま。暫くは私が恵梨香ですわ。宜しくお願い致しますわね。」


「はい・・・・・・」



 吸血による意識催眠を施され、虚ろな目付きで答える母親は淡々と返事する人形と化した。


「先ずは上々ですわね。」と言い。


 清香の洗脳具合に満足したエルザは、パチンと指を鳴らす。


「えっ?」


「お母さま、私とのお話が楽しくて夢中になって挙句に、段差に躓いて転びそうに成って気が動転して、居ましたのですよ。」


「ああ、そうだったのね。助けてくれてありがとう恵梨香。」


「はい。お母さまが、ご無事で何よりですわ。」


 エルザは適当な事を言いつつ、記憶の齟齬を誤魔化して済ませた。


 母親は夕食の支度の為に、そのまま台所へと戻って行く。


「さてと、次は恵梨香さんの可愛い妹の穂香さんですわね。」


次は妹に洗脳魔法の細工を施す為に、二階へと向かうエルザであった。




 アースティア歴1000年・西暦2030年・5月14日・午後17時43分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・日本列島・日本国・関東地方・日本国首都・東京都・東京都内・墨田区・金本奏多自宅・金本家・金本和樹・奏美夫妻寝室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 金本奏多に化けて、まんまと金本家へと潜り込んだリリエも、母親の奏美と弟である和也にチャームを含めた洗脳魔法を掛けた。


 金本家は中流家庭の上位に当たる家庭で、この家の主たる金本和樹は、友住商事株式会社で営業課の部長職を務めてる人物だった。


 無口でアニオタだった和樹は、童顔の女性を好み、奏多の母親である奏美が童顔のナイスバディだったがロリ体型だった故に、一目惚れしてしまったある意味、幼女趣味の変わり者(変態)であった。


 しかしながら家庭内は大変に夫婦円満で、夫婦は間も無く40代に届こうと言うのに、結婚前の時と変わらず、アツアツ風のバカップルであり、主婦である奏美は未だに20代くらいの若々しい姿をしたプロポーションを保って居た。



 そんなご家庭に潜り込んだリリエは、当然ながら家の男達を玩具にして遊びたいと言う衝動に駆られ、奏多の弟の和也には部屋に入った途端に魔法で意識を奪い、自分の交配相手として、如何だろうかと試したが、吸い喰らった精気が美味いが男として気に入る相手では無く。


 夜遊びする玩具程度にしか成らなかったので、男としてと言うよりは、オスとしては魅力を感じられなかったので、直ぐに飽きてしまった。   



 次にリリエが目を付けたのが、奏多の父親である和樹だった。


 夜の9時頃に帰宅した和樹を出迎えたのは、奏美に化けたリリエであった。


 リリエは、面白半分さとふざけ半分的に、浮気行為で和樹と遊ぶ事にしたらしいのだ。


 帰って来た夫に対して、甲斐甲斐しくも手料理を振舞い、その中にリリエの国元で作られて居る媚薬を数滴ほど垂らして、良く掻き混ぜた物を食べさせた。


 「あーん」と言う新婚夫婦風の如く、夫に手料理を食べさせたりしながら。就寝時間まで和樹を弄ぶ。


 後は一緒にお風呂に入ったり、イチャイチャしたりと存分にリリエは、和樹を愛で捲って居た。


 そして、夜の23時過ぎから、互いに産まれたまま姿と成り、和樹を組み敷いて激しく腰を振り出すリリエは3時間掛けて激しく抱き合って居た。


 


 「あんあんあんああん。」と喘いで行く声が、夫婦の寝室内に響き渡り、3時間もの間、和樹に我慢をさせて居た男根からの一発の弾がリリエの体内へと放出された。



 「あああああぁぁぁぁぁーーーーーんんっ!!」と大きな歓喜の声を声高に上げながら、歓喜のオーガズムに達するリリエは、身体を弓なりに仰け反った。


「はぁはぁはぁ、ふぅーっ・・・・・・。」


「あーーーっ!!面白かったっ!!」


 散々に弄ばれた和樹はぐったりとして居た。


 リリエはサキュバスとして満足に足る心地に居たが、やはり気持ちが自分に向いていないのは詰まらない結果と言えた。


 時より本当の姿をさらしても和樹「奏美、奏美」と心からの本音がただ漏れで有った。


 これでは面白くないのは当然であった。


 地球系転移諸国以外のアースティア世界の国々の男共は、大体の場合はサキュバスの術中に嵌まり、暗示を掛けられた状態で本当の正体を晒して見せても、術者の名前を叫んでしまう物だが、どうやら地球人は意志が固いらしい人々が多い事が、此れで分かったのだが、サキュバスに取ってはある意味、遊び甲斐の無い相手も居ることが多いと言う事が分かってしまい、詰まらない結果とも言えた。


「はぁ~、楽しかったんだけど、あたし、奏美さんに妬いちゃなぁ~、意識を洗脳して弄って、さぁ本当の私よーって、化けた姿を解いて正体を晒しても、最後まで奥さんである奏美さんなんだもん。」


「本当に奏美さんが羨ましいな。何時かあたしも、、あたしを大事にしてくれる人に会えるかな?」


 サキュバスの女王としては、これでは詰まらない。


 折角、術を掛けて浮気をさせて貰っても、その情事の相手の本音が、奥さんの方が良いと居われば、此処で身を退くのが彼女達の不変のルールだが、それで収まらないのが、サキュバス族である。


 後で玩具としての情事の付き合いくらいならば、少しくらいはあたしと遊んでも良いよねと言い出す所だが、潜伏して居る宿舎の世話役をしてもらう相手でも有るので、此処はリリエが大人しく身を退く事にした。


 念の為に言って置くが、エルザとリリエ達のして居る行為は、法律上は違法であるが、このアースティア世界には、法では縛り辛い種族慣習と種族本能で動く種族も多いし、裏工作活動をする為に、表沙汰には決して出来ない様な非合法活動をして居る者も、それなりに居るのだ。


 まぁ、世間や公的機関にバレなきゃ、法的にしょっ引く事は出来ないと言う理屈をこじ付けて居るだけなんだけね。


 


 リリエは奏美の姿の擬態を解いて、借りて居る見姿である奏多に変身すると、いそいそと夜の営みをした後片付けと、その後始末をして行く。


 最後に和樹の服を整え、奏多の部屋で寝かせていた、本物の奏美を和樹の隣に寝かせてやった。


「ふぁ~、さぁて、あたしも、そろそろ寝るかな。じゃね、楽しかったよ、パパ。」


「それとママ、パパとチョッとだけ、浮気をして・・・させて貰って、ごめんなさい。」


 悪びれもせずに詫びの言葉を述べて、リリエは奏多の両親の部屋から、静かに立ち去った。


 夜の活動にに成れたサキュバスが、今は昼間の活動が増えているこの状況下で、深夜二時半での就寝はキツイ。


 散々奏多の家族で遊んだリリエは、昼に備えて眠る事にしたのであった。

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