外伝47話 動き出すデモニュクス帝国・魔族連合国編  2

 アースティア歴1000年・西暦2030年・5月6日・午後20時03分・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・地球海洋諸国連合同盟勢力圏・東南アジア地方隣国・元オセアニア地域・パプアニューギニア独立国・首都・ポートモレスビー市にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 エルザとリリエの二人は、それぞれの同胞の部下達2名づづを引きされて、日本への潜入偵察の為に、先ずはアセニア亜人連合同盟領内を通って行く。


 その一行は、夕方に成る直前に、アセニア亜人連合同盟領内の経由地を出発し、第一の目的地が夜に成る時間を狙って、文字通りに自力で夜空へと飛び立った。


 其処から地球系転移国家群の勢力圏内で、最も東に位置して居るパプアニューギニア独立国の首都であるポートモレスビー付近近郊の海岸へと密かに潜入する。


 彼女達が夜に成って地球人勢力圏内へと潜入したのは、闇夜に紛れて潜入する為なのと、吸血鬼族は夜行性種族で太陽光で肌荒れを起こしてしまう為に、本能的に太陽光を嫌う性質傾向にあった。


 序でに言うとサキュバス族も夜行性種族と言われて居るが、これは単に先祖代々夜の営みに耽って居るので、昼間は寝ている為に、日中での活動が鈍いらしい事が上げられる。


 時刻は20時で有るが、市内は人が多く行き交い、非常に賑わって居た。


 異世界に転移してしまったとは言え、日本等の国との交易関係から、鉱山地帯を含めた地下資源貿易での利益や税収入が入って居るお陰で、パプアニューギニアは特需に沸いてた。


 その理由にはもう一つあって、今まで取引先として最大の力を持ち、色々と無茶難題を言って来た小うるさい中国が居なくなった事も有った。


 だが、パプアニューギニアを含めた地球系転移途上国は大口の取引先である中国を失っても困らなかった。


 何故ならば、そんな乱暴なやり方と恫喝めいたやり方ばかりする国に代わる国が在るからで、その国は契約書と話し合いでは、一番に信用の措ける先進工業国の日本やタイ、台湾等の国々。


 転移災害と言う未曾有の大災害に遭った、この国は、新たな輸出先へと向かう船舶が行き交い、それらを取り引きして居る商社のビジネスマン達が乗り込んで居る旅客機が飛び交って居た。


 そんな新たな賑わいに沸く国へと、南方に在る魔族国からやって来た6人は、地球人の勢力圏へと密かに潜入するべく、アセニア亜人連合同盟領から東周りに、自力で空を飛びながら、ポートモレスビー近くの海岸へと降り立って居た。


 其処で彼女達は、初めて目にする異世界の文明立国の姿に驚きを隠せずに居た。



 彼女達は、海岸から街中へと潜入するべく透明化魔法のイリュージョンで、自らの姿を隠して、ポートモレスビー市内へと歩いて行った。


 歩きながら見る町の風景は、驚きの連続で、異世界国家の町中は慣れないせいか、とても居心地が悪く、落ち着かないと言った感じて、彼女達は緊張で心臓がドキドキの中で、未知の町並みを歩き回る。



 やがて中心街に付いた6人は、仮の姿を得るべく、擬態変身魔法等の能力を使って変身したとしても、その姿が突然に現れしても平気で、誰にも見られない様な隠れられそうな居場所を探し始めた。



「密偵と交易商人伝いに噂話を聞いて居ましたけど、此処まで文明が進んで居る事には、本当に驚きの連続ですわ。」


 エルザは自領地にある交易商人達や貿易を管理して居る役所を通じて国外からの世界情勢の情報を常に仕入れて居る。


 新たに転移して来た異世界国家の情報も彼女の手元に入って居たが、人伝に聞くのと、自分で見聞きするとでは、その差と言うのは、本当に雲泥の差が有ると言えた。


「ねえねえエルザ。服装なんかも、あたしらの知って居る人間族の服装とは、大分違うじゃん。」


「・・・・・ですわね。」


 魔族特有の容姿は魔法や固有能力等で、如何にか誤魔化せるが、服装などの衣装類は、現地の文化風習を知らないと墓穴を掘る事に成り兼ねない。


 エルザたち吸血鬼組の面々が着て居る服と言うのは、中世時代風の庶民服を着て居るが、サキュバス族の面子は、極めて際どいビキニ風の衣装デザインで、布地の面積が少な過ぎる服を何所へ行くのにも平然と着て居るのだった。


 そんな訳で、このままの姿を基に人間に化けても吸血鬼族は時代遅れで、サキュバス族は痴女の色物と見られてしまうだろう。


 それにパプアニューギニア独立国内の首都であるポートモレスビーは、街灯も在るとても明るい街であった。


 彼女達が、今まで知り得た人間族の町は、魔力式街灯が整備された都会の風景を思い起こすが、それはきっと、もっと控えめな地球で言う1900年代よりも、チョッと前の風景近いかも知れない。


 それに、この世界の国家の中心的な都市では、街灯類が少ないし、町中は薄暗く所も多く、真っ黒で闇色の風景が点在して居る場所が在る物である。


「これでは、流石に私たちに取っては、仕事の取り掛かりが、とてもやり難いですわね。」


「これじゃ適当な姿に化けるにも・・・・・・・・あっ?エルザっ!あそこっ!あそこっ!」


「一体、何ですの?」



 リリエが突然、何かを見付けたと叫んだ方向に目をやると、とても立派な大きな建物を見付けた。


「立派な建物ですわね。」


「きっと異世界人の中でも、お金持ちの御用達の高級宿だよ。」



 リリエは、一軒の宿らしき建物を見付けたらしい。


 彼女は現時点では少ない情報と私見から予想された推察から、電灯ネオンランプの明りが、取り分け目立った建物の事を地球人の富裕層が、良く使う高級ホテルの類と推察したらしい。


 その真実は違って居て、本当は誰でも簡単に使えるホテルに過ぎなかった。


「そうかも知れませんわね。」


「迷って居ても仕方が無いよ。取り敢えずは、あそこに行って中で、如何するかを決めようよ。」


「ですわね。あの建物の中が、どう言う物かは、行ってみないと判断が付きませんもの。」


 このホテルは、実は海岸からも見えて居るが、エルザは異世界国家の見慣れない風景であった為に見落として居た様だった。



 エルザは、このまま街中の様子を眺め見て居ても仕方が無いと高級ホテルの方向へと歩を進めた。


 彼女達が見付けたホテルは高級ホテルでは無く、地球の何処にでも在る様な有り触れて居るホテルであり、良心的な料金で利用が出来る事であ知られて居り、一泊二日が8千円くらいの比較的安い料金のホテルだった。


 彼女達は初めて見る自動的に開くドアに四苦八苦しながら、一緒に出入りする客にと共に中へと入ると、その内装に驚いた。


 シャンデリアや彫刻が施された内装に高級そうな絨毯等々、彼女達からすれば、内装が十分に高級ホテルの内装だと言えたが、地球人からすれば、それくらいを用意する事は経営者として当たり前の事で、別段に珍しい事では無かった。


「ふぇー、凄いね。」


「我が国の魔都パンデモニウム市内の一流高級ホテルが霞んでしまいそうですわ。」


 エルザの感想は大袈裟だか、6人が物珍しさからキョロキョロとホテル内を見回して居ると、又もリリエが何か見付けた様で、突然に声を発した。


「ねぇ、エルザっ、アレっ・・・・・」


「えっ?」



 エルザはリリエが指さした方向へと目をやる。


 其処には、ビジネススーツ姿の6人の白人女性を中心としたグループ集団を見付けた。



 如何やら、その女性達は、夕食を終えて居たらしく。


 今から宿泊する部屋へと向かう為に、エレベーターを待って居る所らしい。


「なるほど、ちょうど良い人数ですわね。」


 エルザはペロリと舌を舌なめずりをした。


 やはり彼女も生粋の吸血鬼である。


 未知の異世界からやって来た人間族の生き血の味に対して、興味が湧いて居るらしい。


 吸血鬼族は、ブラッディトランスと言う固有能力魔法がある。これは生き血をすする事で、その姿をコピーする事が出来るのだ。


 それも一定量をすすれば、その姿を肉体に永続して記憶して置く事が可能である。


 因みに吸血鬼は生き血は大好きだが、殺し合いをしてでも吸いたい訳ではない。


 魔族と有効的な国家の中には、血を吸われる事で高血圧症を避けられる医療サービスを吸血鬼族達がして居るのだ。


 それに鉄分の多い臓物類や動物類から搾り取った生き血でも良い。


 その他は人間と変わらない食事でも構わないので、彼らは生き血を必ず飲みたい訳では無い。


 この辺りの話が、一部の人達から誤解や風聞を産む原因やトラブルと成って居るが、普通に友人とした接するのには、何ら問題無い事なのだ。


 だから無理やりな行為は、軍事行動や自衛行為以外では絶対にして居ないし、今回の場合は、殺傷行為を伴わない秘密工作活動である。


 地球系国家では違法行為だが、この事が表沙汰にでも成らなければ、彼女達がした違法的な裏活動行為による罪状で、現地の警察機構から逮捕に至る事は無いだろう。


 最も、そんなヘマをする者達でも無いが・・・・・・・・・・・・・


 次にサキュバス族の能力の事だか、彼女達は目で見て、触れた者の姿を魔法で映す事が出来るミラートランスと言う魔法が有る。


 姿や容姿を擬態させる変身魔法は、固有種の魔法とも言われ、人間族を含めた幾つかの種族には使う事が不可能と言われて居る。


 擬態する為の獲物を見付けた6人は、大人15人分の運搬量の在るエレベーターにこっそりと姿を消して状態で乗り込んだ。


 そして、その後に続き慌てて入って来た黒人男性2名が、駆け込み乗り込んで来た。


 すると『ブッブーーーーーーーーっ!!』と言う、積載オーバーを報せる警報音が鳴り響く。


 男達は、ばつが悪そうな感じで、先に乗り込んで居た女性達に、白い眼で見られながら、エレベーターを降りて行った。


「なぁ、15人乗りのエレベーターがどうして6人しか乗って居ないのに、ブザーが鳴るんだ?」


「だよな。」


 二人合わせても体重が140キロ位にしか成らない筈の男達は首を傾げながら、上へと向かうエレベーターを渋々見送った。


「先ほどはびっくりしましたわ。」



「あははっ!!あの男達、何が起きて居るのかが、全然理解して無かったね。」


「良く状況が分かりませんでしたけど、もしかしたら、あの警報音は重量オーバーを報せた物ではなくて?」


「だったらチョー笑えるわー!!間抜けな奴らだねっ!アハハっ!」


 驚いたり、クスクス笑い合う6人。


 見えない同伴者を乗せて、エレベーターは15階へと上がって行く。



『ピンポンッ!!』と言う、到着を報せるブザー音が成ると、ゾロゾロとエレベーターを降りて行くOLの女達と魔族の女達。


 エルザ達は姿を隠したまま、気付かれる事無くOL女性達の動向を伺いながら見守る。


「それじゃ、明日ね。」


 白人系のOL女性達は、ホテル15階内の廊下を東に向いながら、それぞれの宿泊部屋へと別れたた。


 エルザは目配せをして、直ぐにエレベーター内で、目星を付けた襲う相手の割り振り、その後を着け歩き、宿泊部屋の戸が開くと素早く部屋へと目当ての女と供に中に入り込んだ。


 エルザが後を付けて入った先の女は、エリー・ペッシュと言う三葉商事株式会社に買収されたジョージア総合商事株式会社と言う、アメリカ系の商社会社のバンコク支社に出向していたOL女性だった。


 転移災害に遭って、故郷であるアメリカとは切り離され、勤めて先の会社は経営危機に陥るが、幸いな事に取引先の一つである三葉商事株式会社が、バンコク支社ごと買い取り、海外に措ける下請け企業として存続をさせてくれて居たのだった。


 今回エリーは、パプアニューギニアでの鉱物資源の取り引きの商談の為に、このポートモレスビーへと訪れて、無事に仕事を終えたばかりである。


 そして、彼女のこの後の予定では、二日ほど休暇を楽しんだ後に、会社の在るバンコク市へと戻る予定を組んで居た。



 そんな時に吸血鬼に襲われるとは、トンだ災難と言えた。


 エリーは鼻歌を歌いながら、服や下着をベッドの上に脱ぎ捨て行く。


 彼女は明日からの休暇が楽しみで上機嫌であり、そんな楽しそうな足取りで今日の仕事での汗を流すべく、バスルームへと入って行くのだった。


 当然ながらエルザも、エリーを襲う特に服が濡れるのも嫌なので、服を脱いで同伴してバスルームへと入って行った。


「ふふっ、ふんふ~ん♪」


 ぬるま湯のシャワーを浴びながら 整ったボデイスタイルを綺麗にして行くエリー。


「うふふっ、中々のボデイスタイルね。私が化けるのには、丁度良い姿ですわ。」


「えっ?!誰っ?!」


 エリーが慌てて振り返ると、丸で其処にはウル〇ラ〇ンシリーズの宇宙人が突如として現れ、驚かされた如く、びっくりしてまった女性の顔付きに成る。


 これがウ○トラシリーズならば、有名なBGМが流れ、出会った地球人は、叫び声を上げる事だろう。


 彼女の目の前に現れたのは死人の様に色白の肌色で、これまたゾンビの様にぼさぼさの生気が全く無く、艶の無い髪質が目立って居る金髪ロングのポニーテールをして居る抜群のボデイスタイルを持った裸の女性が立って居た。


「うふふ、初めまして、そして、こんばんはですの。」


「何なのよっ!!貴女はっ!」


「驚かせてごめんなさいですの。でも貴女の命をどうこうする積りは有りませんわ。」


「ただ・・・・・暫くの間だけ、貴女の御姿を拝借させて頂きますわ。」


「何を訳の分からない事を言って居るのよっ!!」


 怪しげに迫る全裸の女はゆっくりとエリーの手を掴み、その自由を奪って行く。


 エルザは吸血鬼の特異能力の一つであるブラッディアイを使い、エリーの身体の自由を奪い取る。


「はぁはぁはぁはぁはぁ、初めて頂く異世界人の生き血とは、どの様なお味なのでしょうか・・・・・・・・」


 獲物を完全に抑え込み、興奮状態と成ったエルザは、エリーの血を吸血するべく八重歯を口元でも良く見る程に生え伸びてさせて居た。


「まさか・・・・バンパイアっ!?まさか・・・・・こんな世界に、本物が存在して居るなんて・・・・・・・」



「では、頂きますわ・・・・・・・」



「嫌あああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」


「キシャアアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーッ!!」


 エルザは最後に、吸血鬼としての異形顔付きを晒して、エリーの右首筋に噛みつき牙を突き立て行った。


「アガアアアァァッ!!・・・・・・・・・・・」


 噛みつかれ、吸血されたエリーは同時に、自分の意識を奪われてしまい、虚ろの目をして居た。


「んぷはっ!!甘いですわ。この方はとっても甘いですの。」


「久しぶりに、味わう最高の生き血ですわっ!!」


 口周りを真っ赤に染め上げるエルザは、黄金の目付きと鬼の様な形相した顔でエリーの生き血を啜る。


「んぐんぐっ、んぐんぐっ・・・・・・・・」



「ああっ・・・ああああっ・・・・・・・・」



 ジュルルっと啜り上げる音を立てながら、エルザの身体にも変化が訪れた。



 エリーとエルザの背丈は共に167センチと同じなので、背丈変わらない。


 だが、顔立ちはキツイ目付きを持った顔立ちから落ち着いたクールビューティー風な物とへ変化して、ボデイスタイルは以前よりもほっそりとした感じに落ち着いた。


 エルザは吸血鬼族故に筋肉が発達しており、エリーよりもそれが一際目立ってしまう。


 スリーサイズの類も似た様に物なので、その部分は変わりない。


 最後は艶の在るロングヘアーと体温が低く、皮膚の色が薄い吸血鬼とは違った、人間特有の体温が高くあって、温かく、皮膚の肌色が、濃い皮膚模様へと変化が終わり、変身が終わると彼女は吸血行為を止めた。


「ぷはっ!!ご馳走ですの。久方ぶり生き血は甘美で、とても満足ですわ。」


生き血を呑み終わると、エリーはパタリとタイルの上へとゆっくりと倒れる。


 最後にエルザは金色の瞳を青色へと変えて、吸血牙の八重歯を目立たない様な位置へと引っ込めた。


「さてと・・・・・・・」


 エルザは一旦バスルームを出で、脱ぎ捨てた服のポケットから有る物を取って来た。


 それは拘束の魔法袋と言う収納魔道具だった。


 デモニュクス帝国・魔族連合内で拘束具の代わりに使う異空間収納魔道具である。


 この中では外との時間の流れが無いので、どんな生き物でも年を取らせず、生きたまま拘束をして置ける便利な代物た。


 これと似た様な魔道具が別に有るが、今のエルザが持って居るのは捕虜などを一時的に拘束して置く為の専用道具であった。


 これを使ってエリーを一定期間の間だけ拘束して置き、その間だけエルザが、エリーに成り済まして活動する事に成る。


 エルザは、エリーを気絶したままの状態で、拘束の魔法袋に収納した。


 更にこの魔道具は、敵地での活動を想定して居る為に、怪しまれる事の無い様に別の何かに擬態させられるのだ。


 エルザは拘束の魔法袋をペンダントへと変化させた。


 彼女が出かける時には、首から掛ける事で何処へでも持ち運びが可能で、例え盗まれても持ち主の変更がされなければ、手元に戻って来ると言う便利機能付きで有る。



 そして、時を同じくした別の部屋では、サキュバス族の女王たるリリエが、エリーと同じくジョージア総合商事株式会社に勤めて居る同僚のエリノ・バースティノが泊まる部屋へと入り込んで居た。



 エリノもアメリカ出身の26歳のOL女性で、卓越した手腕で商談を纏めて来る事からアメリカ本社からの期待を受けて遥々バンコク支社へと赴任させられ、会社の業績を大きく伸ばす事に成功していた。


 ウェーブがかったロングヘアーした金髪と落ち着いた雰囲気を持った顔立ちの容姿にナイスバディな身体つきを有する見姿を果て居た。


 それは丸で外国や日本のグラビア雑誌の表紙に一番上の覧に、出て来そうな我が儘スタイルをして居る白人女性であった。


 リリエは、サキュバス族が得意とする気配を消してしまう、サイレンスの魔法を掛けながら、エリノの背後に近付き、その姿を現す。


 エリノがびっくりした顔付きになると、リリエの瞳が怪しく輝いた。


「えっ・・・・・・・・・・・・・」


「うふふっ、貴女の驚いた顔、とても間抜けで可愛らしいかったよ。」


「それじゃ、その姿と記憶をチョットだけ借りるねーっ!!」


「んんんっ・・・・」


 

リリエは、エリノに抱き付いて、口付けをするとその姿が段々と変化して行く


 ウェーブが掛かって居る様な髪質にロングショートヘアー風のツインテール赤紫色の髪色をした髪型は、ウェーブがかったロングヘアーをした金髪へ。


 金色瞳は青色へと変化し・・・・・・・


 バスト89だった胸はエリノが持って居る95サイズへと膨らみ同時プルン震えながら膨らみ止め、背丈も163センチから170センチの背丈へと伸びて行く。


 最後にボデイスタイルが滅茶苦茶にムチムチとしたモノへと落ち着いた。


「うふふっ、この姿ってとても良いねっ!!ムチムチのナイスバディだよーっ!!」


 これまで産まれ以って居た今までの背格好が嘘の様だと喜ぶリリエ。


「この姿なら異世界国家の男達を喰い散らかすの簡単かもーっ!!」


 数分だけ姿見の鏡を見て楽しんだリリエは、意識を奪う為にエナジードレインで生気を吸って気絶させたエリノを拘束の魔法袋に収納して、エリノと入れ替わった。


 こうしてエルザ達は、ジョージア総合商事株式会社と言う会社に、勤めるOL女性達の姿に化けて、日本や地球系転移諸国に付いての偵察活動を開始したのであった。

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