外伝40話 ミンフィル王国東南諸国同盟編 魔神賢王と呼ばれた男 11

 アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月26日・午前9時10分・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・日本列島・日本国・福岡市東側郊外地域・神部町・異世界国家交流総合支援省・交援省大臣執務室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 時は6月26日の福岡市東側郊外地域・神部町・異世界国家交流総合支援省でのこと。


 後にジャンブロー要塞の嵐と呼ばれる戦いは、いよいよ佳境に差し掛かる。


 16日前に勃発した第3万次シュバルツバルド平原戦争は、リユッセル北欧同盟の意外な形での勝利と言う結果に終わる。


 赤龍帝バァーネデリア・レッドグリアこと、バーネッドが治める赤竜人族と黒龍帝クローディア・ルナルノワールこと、クロが治めて居る黒竜人族等は、ローラーナ帝国に対する暴挙を許すまじとして、リユッセル北欧同盟と同盟を結ぶに至る。


 普段は戦争なんぞしない竜人族の自治部族達が、此処まで怒り狂うのも珍しく。


 その理由が酒盛りの邪魔をしたと言うのが反帝国同盟に加担する主な理由と心情的な感情から来るものなのだから、実に面白い理由と言えた。


 ローラーナ帝国は長い歴史の中で、周辺諸外国との戦いに打ち勝つ事に由って敵を減らし続けて来たが、事ある毎に新たな敵を増やし続けて居る国家なのだ。


 初代皇帝から続く武力による世界制覇の国是が、この国を暴走機関車の如く、そうさせ続けて居た。




 リユッセル北欧同盟諸国は、アースティア暦 1000年・6月23日迄には、主な戦後処理を終わらせ、残る雑務処理や各国の防衛体制を整え終える。



 翌日24日には、リユッセル北欧同盟東方派遣艦隊を結成し、陸空魔導戦艦隊50隻からなる艦隊を東京で行われる予定の国際会議に参加するべく出発した。



 合流予定場所である西シベリナ諸国にも属して居るダバード・ロード王国・アルインランド州・州都・ベルクラネル市へと向かう。



 この第3万次シュバルツバルド平原戦争の早期終結によるリユッセル北欧同盟東方派遣艦隊の出発が、滅亡に瀕して居たオローシャ帝国に思わぬ奇跡を齎す事に成ろうとは・・・・・この時、誰が思っただろうか?



 話は逸れる事に成るが、作戦開始の7日前に当たる23日の事、日米露台欧の四ヵ国と一連合国は、東京でこの世界初の地球系国家先進首脳会議が開かれて居た。


 この世界にはパプアニューギニア・インドネシア・ブルネイ・シンガポール・マレーシア・タイ・ラオス・ベトナム・カンボジア・ミャンマー・スリランカ・ジブチ・ソマリアと先進五か国と呼ばれる国以外の国々が多く転移して来て居る。


 だが、お世辞にも軍事力と国力の面に置いても上記の先進5カ国の装備には程遠いと言えた。



 アセアン諸国で飛び出て居ると言えば、タイとインドネシアであり、そして軍政の強かったミャンマーが装備的にマシな部類が有るくらいだ。


 そのミャンマーだが、ミャンマー軍主導の軍事政権派閥と民主主義を掲げる反政府勢力側とが2030年に成っても内戦状態が続いて居た。


 しかしながら、ミャンマー軍主導の軍事政権派閥を支援と支持して居たロシアと中国らの支援が、転移災害により途絶えしまった。


 これを機に日本国を中心としたアメリカ・日本・台湾・ロシア・EUから成る地球系転移諸国の先進五カ国は、ミャンマー軍事政権に対して最終勧告を行った。


 この未曾有の危機である転移災害によって引き起こされた地球系諸国の危機と異世界大戦に巻き込まれようとして居るに、地球人同士で争うのは間違って居る。



 ミャンマー現政権は、直ちに内戦状態を終わらせ、速やかなる民主主義政権への移行を求めるとね。



 当然のことが軍事政権は、反発するが、米軍を中心とした多国籍軍の艦隊がミャンマー沖に現れると、ここぞとばかりに民主主義を掲げて居る反政府軍は、勢い付いて行き、首都・ヤンゴンを包囲。


 続けて多国籍による上陸作戦と空挺部隊の投入が為されて行くと、大慌てで日本国総理大臣である安元総理に、助けを求めたミャンマー軍の総司令兼ミャンマー大統領は、大統領職とミャンマー軍総司令官職を辞して、多国籍軍に投降すれば少なくとも監獄の中で一生を送れるくらいには成るかも知れないと言われ、青ざめたと言う。


 詰まりは、ミャンマー軍の上層部幹部がこれまでの行いを償わなければ、命は無いと半ば脅しめいた文句を言った安元総理。


 これを機にミャンマー連邦政府と国家を民主主義的な綺麗な国へとするべく、大掃除をして置こうと言う話をアメリカ・日本・台湾・ロシア・EUから成る地球系転移諸国の先進五カ国とアセアン諸国として居るので、これを受けたミャンマー軍の総司令兼ミャンマー大統領は、大統領職とミャンマー軍総司令官職を辞して、多国籍軍にミャンマー軍幹部らと供に多国籍軍に投降。


 それ以後は民主主義家として著名な女性活動政治家が、投獄されて居た刑務所から救出され、療養期間を経てからミャンマー大統領に成る事となった。



 ミャンマー国民の100%の支持を得て大統領と成った彼女は、母国の危機とアースティア大戦を勝ち抜いた偉大なる祖国の母と言われる人物と成るだか、それはまた別のお話である。



 後思い付くとすれば、中継貿易湾港で栄えて居る小金持ちのシンガポールが、国防の為に揃えて居る兵器が在る為、人数は他国に及ばないが中々の装備が揃って居る。


 残るはベトナムとカンボジアくらいがローラーナ帝国とマトモに戦えると見られて居る。


 軍事力の乏しい途上国なので、必然的に日本がこれらの地球系グループ諸国の筆頭に祭り上げられ、それを支えられる先進国として名を連ねて居るのが、最新装備を持って居る諸国となる5ヵ国だった。


 軍事力の強さで言うと、アメリカ・日本・台湾・ロシア・EUと成って居る。


 アメリカは装備と兵隊の多さで抜きん出ており、日本は国土的な有利と装備の質から、台湾は日本に次ぐ地理的国力から有利であり、ロシアも兵装面と沿岸都市や基地が多くあるので4番目に位置していた。


 最下位のEU軍は、EUを離脱してしまったイギリスを筆頭にして、フランス、ドイツ、オランダ、ドイツ、イタリアの艦船が中心と成って海軍を形成していた。


 このEU軍と呼ばれる欧州諸島連合国軍は、フォークランド諸島でイギリス軍と共に、定期の欧州諸国軍事演習訓練を行って居た時に、転移災害に巻き込まれた者達であった。


 最も悲惨な出来事なのは、虎の子である兵器の数々が、此方に来て居ると言う事である。



 各国の自慢の空母や潜水艦に戦車に加え、ある程度の纏まった部隊が転移して居ると言うのだから笑えない話と成っていた。


 地球の欧州各国の本国では、今頃は頭を抱えて居るのに違いない。



 何せ、欧州各国自慢の最新鋭装備の戦車から空母や潜水艦に至る兵器が、この世界の欧州連合に集ってしまって居るのだから・・・・・・・・・・・・・・・



 そんな地球系転移諸国の先進5か国が日本国・東京に集まり、日本国総理大臣である安元を筆頭にして、アメリカ合衆国大統領であり、元日本国大使で、日本国内の在日アメリカ人とハワイを始めとする国内で、緊急大統領選挙を行って勝ち抜いたジョーンズ・ベクター大統領。


 ロシア共和国大統領であり、元駐日大使であったジェーコブ・フロスキーもアメリカと同じように選挙を行って当選した人物だ。


 台湾共和国総統で、女性総統として有名なユンファ・リー。そして、イギリス共和国では、台湾国家元首と同じく女性であり、国家代表と成った人物が居る。


 因みに台湾の国名は元々は中華民国であったが、アースティア世界への異世界転移した事に由り、中華と言う地名は中国本土の中原地域を指した言葉が始まり。


 その地域と遠く離れた異世界に来てしまってと言う理由から、中華民国と言う国名は使うのは相応しくないとして、台湾と言う国名変更する事に成ったのだった。


 その人物は、南西海域に広がる現欧州諸島連合国の大統領兼イギリス共和国首相であるクラリス・エリントン。


 彼女はフォークランド諸島の地方役人だった人物で、この度の転異災害を治める為に、選挙に立候補して勝ち抜いていた。


 こうして見ると、日本と台湾以外では、特に大きな動きは無いが、これからどうこの世界で動くのかを決め兼ねていた。


 特に日本は地球系各国には、大きな会議の席を設けるから勝手な外交は控え、自衛以外の戦闘行為は、成るべく避けて欲しいと強く要請してた事も要因の一つだ。


 そんな様々な事情から、これからの事を如何するのかを話し合うべく、旧世界でも指折りの軍事力と先進的な地域であった五か国の首脳が日本の東京に集まり、この世界での関わり方に付いて話し合って居た。


 そんな時に、西方での新たな一波乱が起きると聞き付けた日本国を除く四か国の首脳等は、援軍の派遣を申し入れて来たのだった。


「一体っ!!何でっ!!如何して、こうなったっ!?」



 竜史は頭を抱えながらも、交援省大臣執務室の席で、パソコンによる画像通信で首脳達と話して居た。


 交援省大臣に成ってからと言う物、色々な人物と話す機会は多かったが、地球系転移国家の先進5か国の首脳達が雁首を揃えて竜史と通信会話をして居る事が奇妙で仕方が無いと思った。


 彼はお国のトップと話す機会は殆んど無いと思付って居た。


 だが、彼は周囲と良く相談し、個別に面談を繰り返す内に、奇妙なコネクションを手にしてしまって居たのである。その結果が、こんな感じに出て居たのであった。


 まぁ「一体っ!!何でっ!!如何して、こうなったっ!?」と言って居る時点で、この騒動の終局が決まったとも言える。



 何所の世界でも有る「気が付けばお約束?」又はご都合主義な展開に至っていた。


「まぁ、高見君。そんな訳だから、此処は一つ君に連合軍の全軍の音頭を取って貰って、現場の指揮は置鮎一佐に任せると言う事で・・・・・・・」


(外務省と内の外務課。それに安元さん達等に、アメリカ軍のジョージ・バクーア海軍大将にだけ根回しをした体裁だけで、事足りる筈だったのに・・・・・)


(何でまた、落ち目のロシア。新興国として立ち上がろうして居る台湾。転移災害対策で忙しいEUの各国軍までが、参加する一大連合迎撃大作戦にまで、この話が大きく飛躍して居るんだっ!?)


(これじゃ、丸でゾルモン要塞軍への迎撃と反転攻勢作戦が、かの有名なエリア〇〇の様な展開に成ってしまうぞっ!)


(本当にっ!一体っ!!何でっ!!如何して、こうなったっ!?)



 此処まで話が大きく成ったのも、アメリカが日本主導で行われる西方での特別な軍事作戦を手伝うと言う話を首脳会議で、話題にした事が切っ掛けであった。


 そうなると、家も家もと名乗り上げ始めた。


 それは丸で彼の有名な三人トリオの芸能人が、笑いを取る為に手を上げ捲るネタの如く、家も家もと各国が示し合せて居たかの様にして・・・・・・・・



「はぁ・・・・分かりました。分かりましたよ。」


「ですが、この作戦の総指揮は、交援省と自衛隊と日本国防衛省が、現場一切を取り仕切ります。」


「お歴々の方々・・・それで宜しいですね?」


「「「「異議なーしっ!!!」」」」


「それで、この作戦の参加したい本当の理由は?」


 竜史は何となく彼らの理由が分かって居た。


 建前は自分達の力を異世界各国に見せ付けるのが内外へのアピールセールスポイントであるのだが・・・・・・・・・・・


「「「「仕入れる装備が日本式に代わるから、今の内に古くなる物を消費したいからああああぁぁぁぁーーーーーーっ!!!!」」」」


(はいはい、何となくそんな事だろうと思いましたよ。はぁ~・・・・・・・・)


 地球本国のお堅い政治闘争して居る人達と違って、この首脳会議に来て居る人達は、地方の役人や市政に関わって居る人達ばかりだった。


 台湾総統とその国内政党の情勢は此処では別問題、共産党の厳しい国内統治が無い、この世界に置ていてはを付け加えてだが・・・・・・・・


 竜史は溜息を付きながらも、対ゾルモン要塞軍団撃滅作戦への先進4ヵ国らの参加と、その遂行の為に、奔走する事を了承したのであった。

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