192話 空の勇者達よ、暗黒暗礁空域を駆けろっ!突撃せよっ!ザタン・アタック作戦っ!5
アースティア暦 1000年・地球西暦2030年・6月27日・午前4時05分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河中央流域地方・アイリッシュ湖畔・ダバード・ロード王国・アルインランド州・州都・ベルクラネル市・ベルクラネル城各会議室・アイリッシュ湖・ガイダル諸島・ガイダル本島・ガイダル・タバ日統合隊基地にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この日、ガイダル諸島に集まった東側諸国の連合軍は、アイリッシュ湖の南西部の位置して居るパイプ・ライン大河の接続水域から更に西へ遡上を開始する。
因みに、ジャンブロー平野・ジャンブロー要塞基地への救援軍としてガイダル・タバ日統合隊基地へと集まった軍勢の名称は、交援省と日本政府・防衛省・外務省などか゚各国政府と調整した上で命名される事と相成った。
日本政府は、かなりの数の国々が連合軍へと参加したので、北部大陸間海洋国際平和維持連合軍と言う長い名前を付けられた大艦隊が整然とアイリッシュ湖畔・ガイダル諸島の周辺水域に居並び、各々の出発時間を待って居た。
まぁ、対ゾルモン要塞軍団・ゾルモン要塞の迎撃撃滅作戦の傘下国が ユーラシナ大陸北部一帯の国家、この世界の太平洋を含む海洋国家が参加すると言う理由から、当たり障りのない名前を付けると、その様な長ったらしい名前を付けざる負えない。
そうで無いと、何方かの陣営の名前が付けなければ成らないし、日本国としても下手な名前の連合軍名の名の下では、憲法的な部分と世論的な理由から参加できないと言う裏事情が有ったからだった。
この連合軍の結成の枠組みが、後のアースティア国際平和維持連合が設立され、後の国連軍。
地球系転移諸国の間では新国連軍の結成と国際法が出来た基礎と成ってしまう事に成る。
その陰で動いて居たのは、表向きには安元総理であると言われては居るが、歴史家と歴史学者らの間に措いては、交援省大臣である高見竜史の陰が見えて居ると言う事は、知る人ぞ知る事実だと言われて居ると言う。
北国連合軍は、日本国のダバ派遣隊を先頭にして、アメリカ艦隊・・台湾艦隊・ロシア艦隊・ダバード・ロード王国艦隊と進発して行く。
ダバ派遣隊以外の大まかな内訳は以下の通り。
アメリカ軍・空母2隻・護衛艦隊12隻・補給艦7隻・輸送艦7隻。
ロシア軍・駆逐艦・巡洋艦を合わせて7隻。
補給艦3隻・輸送艦5隻。
陸上車両部隊100両・戦車隊20両。
台湾軍・フリゲート艦5隻・補給艦1隻・輸送艦2隻。
陸上車両部隊30両・戦車隊20両。
ダバード・ロード王国軍 陸上魔導戦艦隊20隻。
魔導空挺戦艦隊20隻。
陸上魔導輸送艦隊30隻。
魔導機兵300機。
魔導空挺輸送艦隊20隻・陸上部隊5万人。
ダバード・ロード王国軍及び反帝国同盟内の製造機体にて使用されて居る魔導機兵。
主力魔動機兵 隊長機ポーン・ヘッド×15機
一般兵 ギア・ポーン×135機
兵装 マギア・ソード×1
ランサー×1
シールド×1
騎士階級又は尉官以上専用魔動騎機兵 ライト・シュヴリェ×75機
兵装 マギア・ソード×1
シールド×1
魔導師用魔動機兵 ウィザード・マキナ×75機
マギウス・ロッド×1
マギア・ソード×1
以上が大まかな内訳である。
ダバ派遣艦隊の先方隊は、洲崎綾奈二佐が率いるあかつき型護衛艦あかつき・ひびき・しらつゆ・しぐれ・すずかぜと成って居る。
今回は出番が無くってしまった、はやぶさ隊と支援用の護衛艦隊は、アイリッシュ湖で作戦終了までの間、同地にて待機と成って居た。
北国連合軍艦隊は、夜明けを待たずに、順次時間差を設けて進発して行った。
アースティア暦1000年・6月28日・午前11時07分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ西部地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河西部中央流域地方・オローシャ帝国・オローシャ帝国東方地域・サマーラ地方平原・サマーラ州皇帝直轄領・州都・モルディナ市・皇族専用宮殿城・サマーラ・モルディナ皇宮殿城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オローシャ帝国の若き女帝であるミランダ・ランティーは、ダバード・ロード王国のアーヤ・シュチュ―ド女王へと緊急事態を報せる使者を出した。
その内容はゾルモン要塞のゾルモン要塞軍団が、オローシャ帝国の南方地方のジャンブロー要塞基地へと侵攻して来ると言うものであった。
ミランダは自国防衛の為に、自身は東京へと行くのは難しく成ってしまうが、代理を立てるので、何としてでも異界国家との国交交渉を成功して欲しいと言ったのだった。
その為にはゾルモン要塞軍団を何としてでも防いで見せるとも言って居たが、出きれば援軍が少しでも欲しいと、遠慮めいたお強請り事も書状に書いて送って居たのだった。
宰相レンディと軍部幹部らと供に、無い知恵を絞りに絞った結果、遅滞戦術を取った形での迎撃作戦を展開すると決まった。
援軍に関しては、ダメで元々と遠慮しつつ、少しは欲しい程度に書く事にしたらしい。
ミランダは、自身が姉と慕い、反対に義妹として見てくれて居るアーヤからの義理立てに、少しは期待しての事である。
その返事は十日ほど経ってから、嬉しい朗報と成って彼女の下へと返って来た。
「えっ!?援軍が来てくれるですって?」
「はい。」
「はぁ~、良かったわ。」
「援軍が来ると言っても・・・・来てくれたとしても、恐らく・・・大体、2・3万人が良い処なのでしょうけど・・・・・無いよりはマシに成るくらいの規模なのでしょうね。」
「アーヤお姉さまには、後で感謝のお手紙を出しましょう。」
「あのー、ミランダさま。それが・・・その・・・その援軍に付いてなのですが・・・・2・3万人程度の援軍では無いようなのです。」
「えっ!?ひょっとして・・・・やって来る軍勢は、一万人以下に成ってしまうの?」
「いいえ、そうでは無くて・・・・・」
「ああ、そうよね。」
「幾ら姉さまでも、我が国の負け戦に成ると踏んで居るのも当然のこと。その手伝いくらいの撤退戦に成ると見られて居る筈よね。やって来たとしても、もっと少ない5・6千人程度の援軍なのね。」
喜んで居た気持ちから一気に気分は急降下と成り、ミランダは落胆した顔つきで、残念そうに言って居た。
「ですから、そうでは無くて・・・・・」
「まっ、まさか・・・・それ以下なの?」
もっと少ないのかと、悲壮な顔立ちに成ってしまうミランダ。
「いいえ、とんでもないっ!!!」
「此処へとやって来る援軍は、凡そ15万人近くの援軍が、やって来るそうです。」
「ええっ!?15万人ですってっ!?」
「ええ、全体で言えば、23万人に成るそうです。」
「23万人越え?!一体っ!何でっ!そうなったのよっ?!」
「確かアーヤお姉さまは、先のブラキュリオス湖畔紛争の陽動支援作戦では、ダバード・ロード王国軍の年間予算の半分程度は、使い果たしたって言って居られたわね?」
「それが何で今さら、そんなにも多めの援軍を送ってくれたのかしら?」
「はい。ですが、此処に来て異界国家の国々が、国際会議の開催の為に援軍を出してくれる運びと成りました。」
「それは・・・・何だか凄い事に成りましたわね。」
「はい。これで我が国は助かります。」
「では、レンディ。援軍の方々を丁重に歓迎の用意を、それとジャンブロー要塞基地に 居る先方艦隊司令官と成って居るシェスカやジャンブロー要塞基地司令官に援軍を出すとの連絡をっ!」
「はい。既に・・・・・・」
「これで、これで・・・・・・ローラーナ帝国は暫くの間は、何も出来なく成る・・・・・」
ミランダは、北国連合軍の援軍派遣の決定に、故国の希望を見出すのであった。
此処からユーラシナ大陸中央諸国の大国にして、シベリナ地方の西端にも領土を持つ国家、オローシャ帝国に付いて本格的に描いて行こうと思う。
オローシャ帝国は東西と南が巨大な山脈で閉ざされている。
北東にはドラグリア山脈の西端の山脈が並び、それに繋がる様にして、南にはウルス山脈、西側の国境にはカルリア山脈が聳え並んで居る。
北側にはアースティア世界に措ける北極海たるスノーリュウス海が広がり、冬場は凍結した極寒の海と化ししまう海域。
スノーリュウス海は、ユーラシナ大陸北側の大海で、夏場限定の北極航路であり、ローラーナ帝国の勢力圏の外に在る為、その軍勢の手が及ばない故に、反帝国同盟諸国のある地域のユーラシナ大陸西側のユールッハ地方と東シベリナ地方との便利で安全な重要視されて居る貿易航路と成って居る。
オローシャ帝国内に措けるユーラシナ大陸の大動脈たるパイプ・ライン大河の流れに付いてだが、ダバード・ロード王国の東部アルインランド州に在るアイリッシュ湖の南西部から西へと更に続いて居る大河から更に西へと続いて居る。
其処からオローシャ帝国の東方の州であるフローレイティア州の南部地方を掠め、サマーラ地方平原・サマーラ州皇帝直轄領・州都モルディナ市の南部へと至る。
東から南へとパイプ・ライン大河がジャンブロー平野で枝分かれをし、南に進むとローラーナ帝国・南東部ゾルモン地方・ゾルモン内陸海へと続く南パイプ・ライン大河へ至る。
西へと続く大河からは東ユールッハ地方へとパイプ・ライン大河の本流が流れて居り、更に西へ大河の流れが続いて居るのだ。
サマーラ地方にもパイプ・ライン大河の別の支流が分かれて居り、オローシャ帝国の国内の北へと北へと流れるカムール川の途中から北西周りで西へと分かれて流れて行き、その大河の流れ行き着く先には、バリバルト海へと注いで居るのがドナイナル川へと至る。
もう一方のカムール川は、オローシャ帝国東部地方に在るサマーラ地方平原を北へと流れて居り、東周りにバリバルト海へと注いで居る。
何れの大河も巨大な水上艦が余裕で、航行可能な水深と川幅が在るのである。
この歪な大河の流れが出来たのは、大自然の力だけでは無く、巨人戦争時代のビーム兵器の後と言われて居るが、最早、その事実を知って居る者達は、殆んど少ない事だろう。
オローシャ帝国の南にはウルス山脈と言うオローシャ帝国南東部に広がる巨大な山脈地帯が聳え立って居り、その高さは三千メートル級の山々が連なる険しい山脈地帯。
南のウルス山脈を越え行くと、周囲500キロはオローシャ帝国の領土で、ウルス山脈内にも幾つかの盆地と高原が在り、町や要塞が築かれて居る。
ウルス山脈内を流れて居るパイプ・ライン大河沿いに南から西へと大河沿いにグルリと回りながら東ユールッハ街道が通って居て、其処をずっと進んで行くと東ユールッハ地方へと抜け行く事が出きる。
パイプ・ライン大河と東ユールッハ街道は途中で別れて行き、街道は山脈内の砦や要塞通り抜けて、やがて巨大な城壁門が聳え立って居る所とへ出る。
城壁の門を通り抜けると、大きな平野へと抜け出るのだ。其処には幾つかの森林や小高い山、湿地帯に沼地が点在した先に在る天然の要地を利用して作られた大要塞。
それがジャンブロー平野とジャンブロー要塞基地である。
オローシャ帝国は、その地に在った第2次転移国家文明であったアース世界連合国と言う宇宙世紀文明国家が転移して来た土地に在った大要塞を改築と修繕をしながら長らくの間、使い続けて来たと言う歴史がある。
その後方の5キロ山向こうには、旧宇宙船の発着場だった駐機場を今は魔導戦艦の飛行場とし使われ、陸上魔導戦艦のランド・ベース・シップが待機できる駐機場としても使われて居る。
オローシャ帝国が、オローシャ正統王国(第1次転移国家郡)とアース世界連合国(第2次転移国家文明郡)が合併し、帝国議会制国家である事は以前にも説明して来たが、 元々オローシャ帝国の周辺には宇宙文明がおおく転移して来た地方でもある。
今も巨人戦争時代に転移し来ていたアース世界連合国の軍事関連施設が今も多く残されて居るのである。
しかし、その大部分は、修繕維持に必要な部品の製造と入手が困難となり、設備の殆んどが使用不能と成ってしまって居た。
具体的に言うと、レーダー・通信設備・高性能コンピュター端末・電力設備に関しては400年前に、魔導力に切り替えられて使われてしまって居た。
ハッキリ言って科学的な物に関する殆んど物が、ロスト・テクノロジー化して居るので、今では使えても造れない始末。
例え造れたとしても、造った物は劣化版しか造れないジレンマを抱えて居るのが、今の旧第2次転移国家文明郡を吸収した末裔達の国家の内情なのであった。
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