200話 空の勇者達よ、暗黒暗礁空域を駆けろっ!突撃せよっ!ザタン・アタック作戦っ!13

アースティア暦1000年・7月1日・午前10時19分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ西部地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河西部中央流域地方・オローシャ帝国・オローシャ帝国東方地域・ウルス山脈・南ウルス山脈・南パイプ・ライン大河流域・東ユールッハ街道沿い付近・ジャンブロー平野・ジャンブロー要塞基地とその基地周辺に展開する北部大陸間海洋国際平和維持連合軍・北部大陸間海洋国際平和維持連合艦隊にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 ザタン・アタック作戦司令本部が置かれた北部大陸間海洋国際平和維持連合軍である北国連合軍の旗艦として居るヘリコプター搭載型護衛艦かが。


 其処に前線上空から警戒偵察中の空自のE-2C早期警戒機ホークアイからの緊急通信が入った。



「こちらは中央戦線で警戒偵察中の空自所属機、E-2C早期警戒機ホークアイ・J03番機より、ザタン・アタック作戦司令本部ががへっ!!」


「こちらかがの置鮎一佐。如何したっ!何かあったのかっ!?」


「ジャンブロー平野中央戦線で、激突中のオローシャ帝国軍とゾルモン要塞軍団での戦線に、急速な動き有り。」


「今中央戦線では敵軍のエースパイロット部隊による強襲攻撃を受けて、オローシャ帝国軍は壊乱と混乱状態に陥りつつある模様っ!」


「了解した。引き続き空からの監視を続けてくれっ!!」



 ピーッ!!ピーッ!!ピーッ!!ピーッ!!と呼び出し音が司令部機能を充実された司令部専用区画であるかがのFIC内に鳴り響く。


 置鮎一佐は、今度は何だと思いながらも、大方の連絡を寄こして来た人物に察しが付いて居た。


「こちらオローシャ帝国先陣艦隊・フローレイティア艦隊司令官シェスカーナ・フローレイティア海軍中佐よりザタン・アタック作戦司令本部かがへっ!!」


「此方かがの置鮎一佐。」


「報告しますっ!!」


「ジャンブロー平野中央戦線でゾルモン要塞軍団と激突中の我がオローシャ帝国軍のオローシャ帝国陸軍の軍団及び空挺魔導艦隊、私のフローレイティア艦隊は、ゾルモン要塞軍団に所属するガナベル・セガール・バドー少佐旗下の第九鉄鋼魔導高速強襲戦艦隊デラーズ隊旗下の鉄鋼魔導高速強襲戦艦と魔導機兵強襲部隊の攻撃を受けて被害が増大中。」



「ガナベル・セガール・バドー少佐?」


「時間が無いので手短に言いますとゾルモン要塞の悪魔と言われる手練れの魔導機兵の操縦者にして、強襲艦隊を率いる司令官にして、ゾルモン要塞軍団切ってのエース操縦者です。」


「先ほどの報せは、これか・・・・・・・」



 置鮎一佐は前線から二つの戦況からの報せを聞いた事で、どう言う状況下に前線が陥って居るのかの察しが付いた。


「敵の誘引作戦予定の地点まで2キロ切りました。奇襲部隊の到達は、後どれくらいですかっ!?」


 シェスカはバドー少佐の動き次第では、北国連合軍が計画しているザタン・アタック作戦の計画が危うくなり、戦線の崩壊をさせられ兼ねないと感じて居た。


「・・・・・フローレイティア中佐。前線を10分持たせてくれ。」


「10分・・・・・ですか?」


「初手だからな。その後は続け様に仕掛けるから、第二派攻撃隊の到着は、早く成る筈だ。」


「分かりました。何とか此処を踏ん張って持たせて、撤退に持ち込みます。」


「無茶を言って済まない。オローシャ帝国軍が健闘する事を祈る。」


「了解っ!!」


「エース部隊とエースパイロット司令官の登場か。これは厄介な事に成るぞっ!」


「さぁて、これから如何なるか・・・・・・」

 

 司令本部内で置鮎一佐は遠い目をしながら、奇襲攻撃隊の待機して居るガイダル諸島・ガイダル・タバ日統合隊基地へと攻撃命令を下すべく通信を入れた。




 アースティア暦1000年・7月1日・午前10時20分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河・パイプ・ライン大河中央流域地方・アイリッシュ湖畔・ダバード・ロード王国・アルインランド州・州都・ベルクラネル市・ベルクラネル市近郊・アイリッシュ湖・ガイダル諸島・ガイダル本島・ガイダル・タバ日統合隊基地にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 



 ウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!




 アイリッシュ湖周辺に点在して居るガイダル諸島・ガイダル・タバ日統合隊基地及びアルインランド州・州都・ベルクラネル市・ベルクラネル城等の近隣地域に、大きなサイレン音が響き渡って居た。



 ガイダル・タバ日統合隊基地の中央司令基地が置かれているガイダル島本島では、F-15J戦闘機が、エンジン音を響かせて滑走路へと順次入りながら出撃態勢へと入る。



「ザタン・アタック作戦司令本部ががより、ガイダル諸島・ガイダル・タバ日統合隊基地へっ!!」



「待機中の奇襲攻撃隊に出動命令を発する。」



「第一次奇襲攻撃隊は直ちに発進し、敵ゾルモン要塞軍団艦隊本隊の横腹に横槍を入れてやれっ!!」


「サシバリーダー了解っ!!思いっきり痛いのをブチかまして来るから期待しててくれっ!!」



 神谷一佐は、敵に対して本気でやってしまう冗談を言いつつ、滑走路へと出て行く。


 彼と供に第一次奇襲攻撃隊として出撃をして行くのは、航空自衛隊大陸派遣隊に出向して居る空自の第9航空団那覇基地所属の101小隊と神谷の後輩である長谷川健児一尉が率いる202小隊や同部隊所属の606小隊を合わせて15機。


 それに加えてエリンを含めた白竜騎士団の精鋭5千人や白竜人族の眷属龍族である白龍達が5千匹等を合わせたドラグリア白龍大帝国 ・ドラグリア白龍大帝国白龍騎士団が同行する。 


「こちらガイダル・タバ日統合隊基地管制塔。」



「北国連合軍・第一次奇襲攻撃隊に所属する航空自衛隊大陸派遣隊・第9航空団那覇基地所属101小隊。202小隊。606小隊。」


「及びドラグリア白龍大帝国 ・ドラグリア白龍大帝国白龍騎士団・第一大隊とエリノア・ドラグリア白龍大帝陛下並びに第一次奇襲攻撃隊・指揮官神谷一佐へっ!」


「離陸を許可します。」


「サシバリーダー了解っ!」


「エリンさま。出撃許可が下りましたっ!!」


「うむ。出番か・・・・・・・」


 控室に指定されたガイダル・タバ日統合隊基地の一つに在る小島に補修改築されたとある格納庫基地の一角でドラグリア白龍大帝国白龍騎士団は出撃態勢を取って待機して居たが、前線での奇襲攻撃のタイミングが間も無くやって来ると言う事で、ようやく出番が彼女達に訪れ様として居た。 


 控室兼格納庫では、備え付けられたスピーカーからガイダル・タバ日統合隊基地管制塔からの出動命令を聞き付けたユキカゼが、エリンに向かって叫んだ。


「ううっ!!やっぱり怖いっ!!ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。」



「ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。」



「ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。ガタガタ、ブルブル。」



「もう此処まで来たら腹を括りなってっ!」


 ハンナはアセリナ王国聖天使騎士団と共に、巨大な白竜へと変身したドラグリア白龍大帝国白龍騎士団の白竜人達とそれに付き従う眷属龍族の白龍族達に跨り、奇襲攻撃に加わる事と成って居た。


 竜人族達の特技攻撃たるドラグバスターとアセリナ族特有の最強攻撃魔法である爆裂魔砲エクスプロトンバスターを奇襲攻撃で用いようと言うのだから、置鮎一佐達自衛隊幹部と交援省・防衛省は、敵よりも意地汚いあくどい事を考える物だ。


 特に竜史はこの手の卑怯な戦略戦術プランをプロの大人顔負けで提案して来るのだから、それを聞いたプロ達(防衛省幹部達)は半ば恐ろしくも飽きれてしまって居た。


 それに合わせてミサイル等を含めた波状飽和攻撃を大軍相手に仕掛けるのだから、これはもう何と言って良いのか分からず、チート(卑怯)でズルく無いか?なんて言葉が思わず出てしまうだろう。


 レーダーや通信機を使い、周回軌道の人工衛星を使ってのズルまでして居るのだ。


 ゾルモン要塞軍団からしてみれば、ポーカーでジョーカーを北国連合軍に、最初から4枚握られて居る状況下で、無謀な勝負(ギャンブル)を挑むようなくらい勝ち目が最初から無いと言える勝負を挑む事に成る。


 或いは絶対に勝てないババ抜きをして居る様な感じと言った所だろう。




 北国連合軍・第一次奇襲攻撃隊に所属する航空自衛隊大陸派遣隊・第9航空団那覇基地所属101小隊・202小隊・606小隊。


 ドラグリア白龍大帝国 ・ドラグリア白龍大帝国白龍騎士団・第一大隊とエリノア・ドラグリア白龍大帝らは、第一次奇襲攻撃隊・指揮官神谷一佐のF-15J戦闘機を先頭にして、アイリッシュ湖から西へ15キロの地点の山脈や高原盆地を中心に広がって居り、上空千メートル前後に在る積乱雲と魔鉱石の浮遊岩石に囲まれた魔の空域であるザタン暗黒暗礁空域と突入して行くのであった。

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