81話 激闘!レジェンダリア諸島 カントルナ砦近郊上陸撤退戦 (白龍大帝怒りの咆哮編 2)

アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月4日・午後16時35分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔・アルガス公国・モンブラン州・ブラキュリオス湖から東方へ27キロ地点・西方海自派遣支援艦隊・通称・ダバード・ロード王国派遣支援艦隊・略称名・ダバ派遣支援艦隊航行地点にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



航空護衛艦しょうかくとずいかくに所属する海自第一航空隊・海自第二航空隊は、部隊に配備されたF-18J改を駆り、戦場と成っている異世界の大空を自由に舞って居る。


「さぁて、俺のカワイイ子ちゃん。いっちょやるぜえぇぇぇーーーーーーっ!!」


航空護衛艦しょうかく所属、海自第一航空隊の隊長である山崎勇一射は、自分の愛機を丸で恋人の様に扱って大事に扱って居る。


「ふっ、相変わらず騒がしい奴。」


 クールな性格の小安健人一射は、無線機から聞えて来る山崎の楽しそうな声に、呆れていた。



 その後方では、彼の指揮の下で、厳しい訓練をやり遂げて来た部下達も、この戦場で初の実戦に参加する事に緊張を感じて居た。



 対する山崎の部下達も緊張はして居るが、彼の男の明るく軽いノリ有る性格の影響のせいか、不安な気持ちが和らいで居た。


 其処へ、しょうかくからの通信が入る。



「海自航空隊各機へ告ぐっ!!」



「敵竜騎兵隊300機が接近中っ!!」



「各隊は、迎撃体勢に移行っ!!」


「各機は攻撃開始せよっ!!!」



 しょうかくの通信士から司令官の小沢一佐から攻撃命令が言い渡された。


「「了解っ!」」


 山崎と小安の両名は、帝国軍の第9空挺艦隊に所属する第21・22飛竜航空隊を迎え撃つべく全機が迎撃体勢に入る。



 それらに相対する第21・22飛竜航空隊も準備万端を整えて次々と大空へと離陸し、ダバ派遣支援艦隊に向って最後の総攻撃するべく向って居た。



「相手は少数の迎撃騎。」


「だが、それらに我が方の先発隊が、全滅に近い被害を被って居る。」



「悔しいがニホン軍の鉄竜の強さは本物だっ!!」



「これは厳しい戦いに成るぞ!!」


 第21・22飛竜航空隊の指揮を任せれている隊長である竜騎士のゲビン・ソゲナー大尉は、この戦いに死ぬ覚悟で立ち向かう決意を固めた。



 間も無く両軍は衝突する。




アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月4日・午後16時38分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔・アルガス公国・モンブラン州・ブラキュリオス湖から東方へ27キロ地点・西方海自派遣支援艦隊・通称・ダバード・ロード王国派遣支援艦隊・略称名・ダバ派遣支援艦隊航行地点・パイプ・ライン大河から南方約2キロメートル手前の上空にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




「総員っ!火炎弾っ!撃ち方っよーい。」



「撃てーーっ!!」



 最初に仕掛けたのは、第9空挺艦隊の第21・22飛竜航空隊である。



 多数の飛竜の口から放たれた高熱の火炎弾は、高速のスピードで、海自第一航空隊と海自第二航空隊に向って行くが。


「遅い、遅い。あくびが出る速度だな。」


 拍子抜けする攻撃に、山崎一射が乗り込むF-18J改は、あっさりと回避してのけた。


「今度は、こっちの番だぜっ!!」


 山崎一射が、加速を早めながら、敵に向かって突っ込んで行く。



 それに続く海自第一航空隊も彼の後に続いた。



 狙うは南西方向の一団である。



「喰らいなっ!」


 ダダダダダッ!ダダダダダッ!ダダダダダッ!



 山崎一射が狙いった相手に、M61A1 20mmバルカン砲が火を噴く。



「速いっ!速すぎるっ!」



「たった10騎で、此方は40騎は喰われたぞっ!」



 その後に山崎一射の部下達が後に続き、次々と敵機を撃ち抜いて行く。



 悪夢の様な敵騎の性能に舌を巻くゲビン。


 続けて彼から見て北東方向から別の部隊が迫って来て居た。



「撃てっ!兎に角撃ちまくれっ!!!」



「何としでも、迎え討つんだっ!!!」


「「「「「うあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっっ!!!」」」」」


「ダメですっ!敵が速すぎて中てる所か、掠める事すら出きないで有ります。」



 更に40騎の味方を連続で討ち落とされた。


「ばば、ばっ、化物めっ!・・・・・」


 あっと言う間に4割近い数まで味方を失う第21・22飛竜航空隊。圧倒的な戦力差と戦闘力。


 彼らは信じられないとしか言い様が無かった。



此処まで強いと感じ、絶対に勝てないとすれば、人外の強さを誇る上位種の生命体か、かの白竜人族を始めとする龍人族の変身後の巨龍の姿で、長と成って居る者達に対峙する時位だろう。



 対峙した事の有るとある飛竜航空隊の隊長は、念差の声を只言う事しか出きないのだった。



「須山っ!!永峰っ!!あのバカだけに、突っ込ませるなっ!」



「俺達は奴のフォローに回るぞっ!」


「了解ですっ!」

 

 小安一射も指揮下の部下達に、山崎一射が囲まれない様にとフォローに回らせた。


 山崎一射は、小安一射が、そうするだろうと分かって居て、更に攻勢に出て居る。


 数が多い相手には、味方から離れすぎずに、敵機を引っ掻き回して混乱を誘う方が、やり易い。


 日本側の海自艦隊は、一直線に西へと進むしか逃げ道が無いのだ。


 近付く敵は主砲と機関砲で対処し処理して居るが、数による飽和状態に持ち込まれると厄介だ。


 また、ミサイルの使用は、後に戦いの為に、節約して控えて居るが、事によっては迎撃をしなければ成らない。


 油断の出きない戦いが続いて居た。



 戦闘開始から凡そ20分が経過しようとして居た。


 ローラーナ 帝国軍側は、既に味方騎を80騎まで、その数を大きく減らされて居る。



 一方の自衛隊側はと言うと、ミサイルを殆んど使用する事無くM61A1 20mmバルカン砲で敵機を打ち倒して行く。


 空挺戦艦ズィードルンで艦隊の指揮を執りつつ、戦況を見守ってきたバラン少佐は、不利に成る戦況を見守る事しか出きない苛立ちを我慢しつつ、この戦況を打破し、起死回生の一撃を与える援兵を今か今か待っていた。


「まだか、まだなのか?」


「バラン少佐、お待たせ致しました。」



「移動要塞戦艦デストロイヤーが、ようやく到着致しました。」


 バン・グッター少佐が移動要塞戦艦デストロイヤーの到着を知らせる。



 移動要塞戦艦デストロイヤーは、ゴゴゴゴッと魔動力炉の音を響かせながら空中をゆっくりと浮遊しながら、空挺戦艦ズィードルンから2キロ先きを通り過ぎて行った。




一方の小沢一佐が率いるダバ派遣支援艦隊に、巨大戦艦の戦闘空域への到着の報が入る。



 各艦のレーダーと艦橋から、その大きさに驚く声が通信機から聞えていた。



「ローラーナ帝国空艇戦艦隊、間も無く巨大空中戦艦と合流します。」


「接触まで凡そ5分ほどです。」


「如何致しますか、小沢一佐?」


「戦闘機の空爆と対艦誘導弾及び全艦隊の対艦誘導弾で、敵巨大空中戦艦を迎え撃つっ!!」


「敵は我々の知り得ない未知の兵器だっ!」


「力の出し惜しみは決して、するなっ!」


「池田空将補のF‐2と神谷一佐のF‐15部隊の状況は?」


「はっ、10機の整備と補給が間も無く完了するとの事です。」


「ですが残りの機体は・・・・・・・・・・」


「この状況では仕方あるまい。」


「整備と補給が終わり次第、随時発艦だ。」



「山崎達は、燃料と弾薬が尽きる手前まで粘り、空自航空隊を援護させろっ!」



「狙うは、あの巨大空中戦艦のみだっ!」



「あれさえ叩き落とせば、敵の追撃も止むかも知れん。」


「了解です。」


 各艦の艦橋とCICでは目まぐるしく隊員達が動き回る。



 この戦いに挑む上官達を含めて、ダバ派遣支援艦隊に参加している全自衛隊員の全ての者達は、これが初の実戦だ。



 それも戦う相手に成るのは、SF映画やファンタジーアニメ風の戦艦を相手にすると言う有り得ない現実に直面していた。


 この場に居る隊員たちは、こんな相手は●ジラや○ル●ラ怪獣する様な物だと呟く。


そして、全ての事が終わった後には、護衛艦で、こんなハリウッド映画や自国のアニメ風の空想戦艦相手に戦う事に成るなんてと後に、ぼやいたり、インタビューでの感想を苦笑しながら述べたと言う。


それ位に参加した自衛官達に取って、カルチャーショックが大きかった様だった。


 更に付け加えるのならば、政府も同じくと言って居た事を付け加えて置く。



「敵艦隊に高熱源反応ですっ!」


「何っ?!」


 小沢一佐は強張った表情で報告を聞いた。何が来るのだと・・・・・・・・・



 その頃、移動要塞戦艦デストロイヤー内では、ギンジェム・グェンダー大佐が指揮を取り、この要塞戦艦に搭載されている悪魔の兵器。デストロイヤー砲が発射され様としていた。


「超高出力魔動力炉を5基全て正常。」



「補助魔動力炉も正常。」



「魔力パイプラインの魔力を発射口へと順調に魔力充電中。」


「ギンジェム大佐殿、行けます。」


「ぐふふふっ、よおおおおおぉぉぉぉぉーーーしいいいっっ!!!」



「デストロイヤー砲っ!発射よーいっ!!」


「目標っニホン艦隊っ!撃てええええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーっ!!!」


「発射っ!!」


 移動要塞戦艦デストロイヤーの艦橋でデストロイヤー砲の発射命令が下され、オペレーターの士官が発射ボタンを押した。


すると、デストロイヤーの先端に有る大きく丸い発射口から赤い閃光が放たれ、ダバ派遣支援艦隊の後方の40メートル上空を掠めて、対岸のアルガス公国領内の無人の山頂へと物凄い爆発音と共に光線が着弾した。



 その爆発の閃光は眩い光共に閃光の十字柱と成る。


 その光景は丸で人型決戦兵器に打ち倒された巨大怪物の爆発その物だった。


「なっ、ななななっっ!!何なんだっ!!あの馬鹿げた威力はっ!?」



 小沢一佐としょうかくの艦橋は、一瞬にして恐怖に包まれた。


 他の艦の者達もからも同様な心境に陥って居る筈である。


「丸で・・・・SF映画やアニメの宇宙戦艦並みの高出力のビーム兵器・・・・・・」


「あっ、あああ、あれは、我が国や米国で開発中のレールガンなんて代物ですら、丸で玩具だぞっ!!」



「被害は?」


「はい。山崎・小安の海自航空隊の両部隊は健在です。」


「被害は航空隊・全艦隊共に有りませんが・・・・・・・・・」


「直ぐに空自航空隊にスクランブル発進だっ!!」



「何としてでも、敵巨大戦艦を撃沈するんだっ!!」


「それと急いで民間船団を護衛を付けて先行退避させるんだっ!」


「退避するまでの間、巨大空中戦艦は、我々で引き付けさせるぞっ!」


「はっ!」


 直ぐに、空自航空隊の再度出撃が命令された。


 其処へ・・・・・・・・・・・・・・・


「第二射が来ます。」


「何いいぃぃっ!?着弾予想地点はっ!?」


「ほほほっ本艦隊中央っ!!しょうかくですっ!!!」


「くそっ!!回避できる艦は回避させろっ!」


「皆すまん・・・・・・・・・」



 小沢一佐は冷静に命令を下し、助からないと踏んだ自ら乗船して居るしょうかくの乗組員たる隊員達全員に対して、侘びの一言を言うのだった。



 その時である。


 遥か上空の真上から白く40メートルも有る巨体が、舞い降り立った。



「まったく世話を焼かせおってっ!!!」



「間に合ええええええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!!」



 護衛艦まつゆきとじんつうはの両艦は、古いタイプと成りつつあるエンジンを悲鳴を上げさせながら、デストロイヤー砲の射線上から退避しつつあっが、艦隊陣形上どうしても直ぐには避けられないしょうかくは、艦艇中央部への直撃コースである。


 縦しんば艦内から逃げたとしても、着弾時における高出力の熱線で焼け死ぬか蒸発してしまう可能性が高い。



 何方にしても助からないと言えた。


「あ・あ・・あああっ、あれ?」


「俺達・・・・生きてるぞっ?!」


「お・お・おおおいっ!あれを見てみろっ!!」


「白い竜?!」


「それも一体だけじゃないっ!?」


 白い竜達は空中で浮遊しながら『ふしゅううう』と煙をモクモクとさせて、黄金色に光り輝く巨大なサークル風のバリアーを発生させてダバ派遣支援艦隊への攻撃を防いで居た。


「助かったのか・・・・・」


「ふう、何とか間に合ったのう。それで、この艦隊の司令官は誰じゃ?」


 小沢一佐は安堵する。


 しょうかくの目の前には、白く身長が40メートルは有るであろう巨大な白き竜が、魔法シールドを展開して防いでくれていた。


 その姿は、何処か威風と威厳を感じさせる物を感じさせ、赤い目は鋭い眼光を放っていた。


「喋った?」


 隊員の誰かが、間抜けな一言を言いつつも安堵する。



 小沢一佐は、急いで尋ねて来た白き竜の中でも一番の大きさを誇り、明らかに格の上である白竜に対して、名乗りを上げた。



「日本国ダバ派遣支援艦隊の司令官である小沢司郎一等海佐であります。」



「我が艦と我が艦隊を救って頂き、真に有難う御座います。」



「それで、あなたは・・・・・・・・・・」

 


 小沢一佐の名乗りを聞いた白竜は、満足したかの様に、彼に名乗り返えした。


「我が名は、ドラグリア白龍大帝国のエリノア・ドラグリア白龍大帝である。」



「貴官の奮戦、真に大儀であり、指揮官たる其方も誠に潔い。」


「わしらはこの戦、お主達の戦い振りを見ているだけの観戦と洒落込む積もりと思うて居った。」


「じゃが、幾らニホン軍が優れた兵器を多数有する軍とて、移動要塞戦艦デストロイヤー相手では、苦戦も免れぬであろう。」


「わしらが手伝うてやるうえ、此処は安心せいっ!」


「はっ!!ご加勢、真に有難う御座います陛下。」


 自衛官らは、まさかシベリナ連合の最強の勇にして、竜人族国家の国家元首自らの参戦に、放心状態である。


 そんな状態で小沢一佐とエリンとのスピーカーを通してのやり取りに、現実離れした事態に付いて行けないのであった。



「かかっ!!堅苦しい呼び方は好きではない。エリンで良い。」



「皆はそう呼ぶでの。」



「それに、これからは共に戦うのじゃからの。」



「主たちとは戦友じゃ、苦しゅうないのじゃっ!」


 遂に遂に、この東方地に措いて最強と謳われる存在たるエリンの参戦、この混沌として乱戦にの戦いに、更なる暴風を巻き起こす存在が乱入する。



 戦いは更なる混迷へと誘われるのだった。


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