69話 激闘!レジェンダリア諸島 カントルナ砦近郊上陸撤退戦 2
アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月5日・午前5時10分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔・アルガス公国・モンブラン州・ブラキュリオス湖東部河口付近にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヘスティア騎士団を中心としたアルガス軍が、レジェンダリア諸島に渡る為に、ブラキュリオス湖を次々と船で渡り、先発部隊がレジェンダリア諸島の最も東側に位置しているカントルナ島のカントルナ砦へと向って居た。
さて、グラダマ市を出航した自衛隊の艦隊は、はやぶさ型ミサイル艇の7艇を先頭にして、順調にパイプ・ライン大河の航海を続けて行く。
当直の人間以外は寝て居るが、最低限の人員で周囲を警戒しつつ、パイプ・ライン大河の穏やかな流れに逆らいながら、西方に在る上流へと突き進んで居た。
先の歓迎の宴席でアルガス公王が言って居た、レジェンダリア諸島でのローラーナ帝国との武力衝突に付いては、出発前に隊員らに知らされて居る。
その彼らに、間も無く戦乱の嵐が近付いて居た。
ダバ派遣艦隊は、昨夜22時過ぎに、ブラキュリオス湖に入った。
ブラキュリオス湖に入ったダバ派遣艦隊は、南部に在るローラーナ帝国軍の勢力圏水域と空域。
それに国境領土線を避けながら西側へと移動する。
深夜2時半を過ぎた頃、南西の方角で、二つの閃光が走った。
すると直ぐに雨と風が強く艦隊に吹きつける中で、周囲を監視して居た海自隊員は強力な光を放って居た謎の閃光を見て驚愕して居た。
当直で見張りをして居る隊員は、もしかして魔法か何かの攻撃かと思い。
念の為に指揮官である置鮎一佐の下へと、状況報告に向うのであった
その気象状況の報告を受けた置鮎一佐は、単純に異世界の自然現象だろうと思ったものの、この地に起きるかもしれない紛争に巻き込まれるのを避ける事を優先し、レジェンダリア諸島から更に離れた場所を航行して居る。
海自隊員等によって、この嵐の気象関係のデータで分析して居た。
その結果、一時的な通り雨であると予測し、ダバ派遣艦隊の進路を後続艦隊との合流地点と定めた湖の出口の一つであるパイプ・ライン大河本流とされて居る西側口へと急がせた。
「しかし、凄い嵐だな。」
「ええ、丸で何かに、操られている様にも見えます。」
「おいおい、笹沼。流石に魔法なんてトンでもない物が有るとは言え、それは幾ら何でも話が飛躍し過ぎたろう。」
「くくくっ、すいません。」
「でも私のジョークに対して、ツッコミを余裕で答えて居る一佐も油断を為さらないで下さいね。」
「何せ、此処は地球と比べて見れば、本当に非常識な世界であると、日本政府も、あの雑用大臣も考えて居られるのですから・・・・・・」
二人は前日に早めの就寝を終えて居る。
今は早朝の交代の為に朝食を済ませて艦橋に来ていた。
嵐は更に酷く成りつつある。
「全くだ。よくもまぁ、こんな厄介な世界にやって来てしまったもんだ。」
「唯一救いなのは、大陸の共産党国や北の将軍様の国からのミサイルの雨や工作船、隣国の国境問題に賠償問題から解放された位か・・・・・・・・」
「ですが、その代わりに異世界大戦の真っ只中に加え、オマケに異世界最大の覇権軍事国家との対立ですから、何事も旨い話は無いと言う事ですね。」
「ふっ、そう言う事だな。」
「そのおっかない国の軍隊から、サッサと逃げるとしようか。」
副官の笹沼二佐とのやり取りで、緊張していた当直の艦橋の隊員らも笑いが出ていた。
・・・・・とは言え、何が起こるか分からないのが異世界と言う物。
この湖を通るだけでも1日掛かり、この先に何が待ち受けて居るのだろうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月5日・午前8時07分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔・アルガス公国・モンブラン州・ブラキュリオス湖東部河口付近にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その吹き荒れるも午前8時過ぎには、止み始めていた。
太陽光の光が徐々に上り、光が煌々と差し始め、地上へと降り注ぐ。
艦隊がブラキュリオス湖の3割を進み終えていた。
はやぶさ型ミサイル艇隊のに続くようにして、艦隊陣形の先方に位置している護衛艦あかつき。
そのあかつきのレーダーを監視していた船務科の船務士の隊員は、有る事に気が付くのである。
それは南方のレジェンダリア諸島の方角を護衛艦のレーダーに微かに陰となって映っている物体を感知して居たのである。
しかし、別の隊員に、外を確認して貰ったが、何も無いと言う。
何かおかしいと思い。
各艦のレーダー担当の海自隊員に問い合わせると、各護衛艦のレーダーにも同様だと報告が入る。
あかつきのレーダー担当の海自隊員は、ダバ派遣艦隊の各護衛艦は、一斉に艦内放送と警戒警報を発令する。
「此方あかつきCIC、南方から我が艦隊の真正面を横切ろうとして居る正体不明の飛行物体をレーダーで微弱ながら感知。」
「凡そ10キロ圏内に全長が100メートル、幅が20メートルクラスの飛行物体と思われる。」
「各護衛艦は警戒態勢に以降されたし、あかつきの総員に告ぐっ!!第2種警戒態勢っ!!繰り返すっ!!第2種警戒態勢っ!!」
あかつきから発せられた警報は、瞬く間に総旗艦であるいずも型ヘリコプター搭載護衛艦のかがに乗船して居た艦長兼総司令官たる置鮎一佐の下にも報せが届き、すぐさま全艦隊に対して、警戒態勢へと以降をする様に通達したのであった。
「笹沼、全艦隊第2種警戒態勢の上、対空戦闘用意っ!!」
「了解っ!!全艦隊っ!!第2種警戒態勢っ!!対空戦闘用意っ!!」
海自艦隊の全ての護衛艦内の海自隊員が慌しく動き回る。
ヘリコプター搭載護衛艦のかがとひゅうがでは、陸自のヘリのパイロットと普通科の隊員が直ちに出動態勢に入る為に待機に入った。
「各艦に通達っ!!各砲塔を正面へ向けろっ!!」
「先鋒のはやぶさ隊の石井三佐っ!!あかつきの洲崎二佐ときりしまの三石二佐に、上空に居ると思われる目標に警告っ!!」
「反応無し又は無視と見られる場合は、直ちに威嚇砲撃せよっ!!」
「それでも反応が無ければ再度警告っ!!無反応で有れば、撃墜を許可する。」
「了解っ!!はやぶさ隊、あかつき、きりしまに通達っ!」
「上空の目標に対して警告し、後に威嚇の為に砲撃せよっ!!」
「反応が無ければ再度警告っ!!それでも無反応で有れば、撃墜を許可するっ!!」
きりしまでは、三石二佐が砲雷科に対空戦闘の用意と砲撃の合図のタイミング図って居た。
三石二佐の後輩で、海自女性艦長である洲崎2佐も戦闘体勢に入った。
「先ずは、洲崎二佐に警告放送を行う様に通達。」
「後に当艦とあかつき、はやぶさ各艇と共に威嚇をするわ。」
洲崎二佐は、射程に入りつつある謎の飛行物体に対して、警告を発する命令を指揮下の海自隊員に下した。
「こちらは日本国海上自衛隊である。」
「我が艦隊の前方上空に隠れて居る艦艇艦隊に告げる。」
「直に姿を現し国籍と艦名及び当方の臨検を受けられたし、さもなくば撃沈するっ!!」
「くり返す、直ぐに姿を現せたし、警告した後に威嚇砲撃するっ!!警告はもう一度行うっ!!2回くり返す内に返答せよっ!!」
警告の艦外放送を続けて二回目も行ったが、全く相手から反応が無かった。
隊員らは気のせいではと言う言葉が脳裏に過ぎった。
だが、三石二佐は、そんな甘い考え持って居なかった。
「通信を洲崎二佐にっ!!」
「了解っ!」
三石二佐の通信が、直ぐさま洲崎二佐に繋げられる。
「洲崎っ!!撃つわよっ!!」
「せせせせっ、先輩っ!!如何したんですか?」
「早く撃ちなさいっ!!」
「ちゃんと警告した筈です。それなに何も反応無いのは、やっぱり気のせいでは?」
「良いからっ!撃ちなさいっ!!!」
「相手の方は多分、此方を舐めて居るわ。」
「レーダーに僅かに映って居るに、居ない筈が無いわ。」
「りょ、了解っ!!!」
洲崎二佐は、三石二佐の海自学校時代の後輩である。
三石二佐は最近、艦長に成ったばかりの後輩に喝を入れた。
「石井三佐にも通達。」
「ミサイル艇の各艇も撃ちーかーたーよーい。」
「目標っ!上空の飛行して居ると思われる飛行物体。」
「主砲、撃ちー方はじめっ!!!」
「了解っ!主砲っ!撃ち方はじめっ!!!」
洲崎二佐の乗って居る護衛艦あかつきも砲塔が動いて居る。
「撃ち方はじめっ!!!」
石井三佐も艦隊先鋒隊としてミサイル艇隊の全艇に命じて、主砲を撃ち放った。
「各艇、主砲、撃ちー方はじめーっ!!」
海自艦隊の威嚇攻撃が始まった。
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