65話 僕達の私達の戦争が始まる時 2

アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月4日・午後20時10分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔・アルガス公国・モンブラン州・ファン・ブランク市・アナハインム城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 時はアースティア暦 1000年・西暦2030年・6月4日・モンブラン州。 



 この日、アナハインム城とファン・ブランク市では、慌しい動きをして居た。


 此処から直ぐ目の前には、ブラキュリオス湖が広がっており、西にはアセリナ王国のツイン・ビール市が在るのだ。



 南の湖の沖には、レジェンダリア諸島が在り、対岸の帝国領までのその距離は、実に僅か150キロの距離に位置して居た。



 この湖の形は、地球で例えて言うのならば、黒海に近い形をして居る。



 そして・・・・・・今まさに、アルガス公国とローラーナ帝国との本格的な国境を接しての紛争又は戦争に類する戦いへと突入しようとして居た。




 この世界の紛争と戦争の識別は明確に定められて居ない。



 簡単に言えば、国家に都合の良い報道を真実として、喧伝さえ出きれば良いと言える事が真実である事なのだろう。



 この戦闘の結果、ローラーナ帝国側は、恐らく勝てば戦争と言い、敗戦か引き分けになれば、相手国との武力衝突による国境紛争と言い張るだろう。



 一方のアルガス公国側は、戦勝ないし敗戦でも紛争と報道される予定で居る。



 これはローラーナ帝国に対して、出きるだけ挑発行動に当たる言動を避ける為なのだ。



 余計な事を言わず、大人しく引き下がって貰おうとする意図が、見え隠れして居た。



 ファン・ブランク市内には、この近辺に駐屯する5千の兵が集まりつつある。



 翌日には、ブレックス・ファーミラ公王からの命令で、同地を防戦する為に、全軍の指揮官を命じられて居る予定者たるクリスティーナ・マケッンジーが到着する予定だ。



 クリスは同市に、直属の騎士団であるヘスティア騎士団を派遣して居た。



 かつては屈強な騎士団と言われたアルガス騎士団。


 名のある騎士団が幾つも有する軍であったが、10年前のシベ帝戦争にて敗戦し、幾つもの騎士団と団長をして居る指揮官クラスの人材を全体的に失ってしまって居た。



それと国の至宝であり古代武具、正確には宝具と呼ばれる武器が有った。



 これも一つを除いて敵方に奪われて居り、今やアルガス軍は、ボロボロの状態でかつての栄光を失った状態であるのであった。



 アナハインム城では、この地方の軍を中央から派遣されて来て居るヘスティア騎士団が中心となって、ローラーナ帝国軍の迎撃準備を進められて居た。



 アナハインム城内に在る会議室では、ヘスティア騎士団のメンバーが、これから如何するのかを話し合って居た。


 会議の進行役は、トシアキ・ルシヤン大尉である。



 彼は配属された日の早々に、何故かこの部隊の部隊の副隊長に抜擢されて居たのである。



 理由は使いパシリには、丁度良いとクリスに言われた為であった。



 彼には、女性に扱き使われる女難の相でも出て居たのであろうか?



「それじゃ、レジェンダリア諸島に向う先遣隊は俺とチノブタで良いな?」



「ちょっとっ!トシヤンっ!!あんたっ!いい加減にっ!その呼び方止めてよねっ!!!」



「あっ?!ゴメ、ンゴメンって、お前だって、そのトシヤンって呼んでるじゃんかっ!!お陰で今では軍内部じゃ、トシヤンが本名と誤解されてるし・・・・・・・」



 この二人のやり取りは、この騎士団に二人が配属されて以来、ずっと見られる光景である。



「ま~た、夫婦喧嘩が始まったな。」




「でも、トシヤンはトシヤンです~よ。」



 お茶を啜りながら眺めているのは、魔導師隊の隊長マオ・アプリコット大尉とチノンとトシヤンと一緒に王都に出てきたアコ・リニャード少尉が微笑ましそうに見ていた。



「まっ、いざとなったら、私の超高級魔導武具や魔導兵器が火を噴く。」



「「金持ちの魔導師の重課金主義者は黙っててっ!!!」」



息ぴったりの二人は、マオの悪癖たる重課金主義に、対して揃って文句を言い張った。


 マオの実家は、シベリナ地方でも有名な豪商である。


 当然ながらコヨミ皇国のあの守銭奴の変人たる伊達愛海とも友人関係にあるのは、類は友を呼ぶと言った所なのかも知れない関係だったりする。


 それ故に実家の力(お金の力)を使っての部隊装備や人員の応募をしての強力な人員と装備を有してた部隊編制をしており、ある意味、手強い魔導師部隊と諸国では恐れられて居る。



其処へ猫耳の女性が怒鳴り付けた。



「ちょっとトシヤンっ!チノンちゃんとじゃれついてないで、ちゃんと作戦会議を決めるニャーーっ!!!」



 このニャーっニャーっと言って居るは、この部隊で一番の年上なのに、何故か指揮官職をして居ない猫獣人族のユイ・ナンジョルノである。



 背がチョッと低いロリ巨乳で、彼女の元には妄信的な信者の様な部下が集まって居た。


 そして、彼女の魅力に魅了された人々は「全てはユイ(ナンジョルノ)様の為にいいいいいぃぃぃぃーーーーーーーーっ!!!」と声高に叫び、敵を薙ぎ倒して行き、自らの命を捧げて、死ぬ事すら厭わぬ猛者達であった。



 ユイは弓兵隊を率いて居るのだが、信者が集まりすぎて、様々な業種が集う特殊部隊と化して居た。



「・・・・・で、トシヤン君、そろそろ編制と誰が如何するかを決めないと収拾が付かないよ。」



最後の1人は、セッテ・オーワダン。


 桃色の髪をして居て、馴れ馴れしい態度で話す女の子。


 この部隊では、竜や馬等のあらゆる動物を乗りこなす事に長けて居る女の子である。



「最前線のカントルナ砦に向うのは、俺とチノン、それとユイさんに頼みます。お願い出来ますか?」



「了解したニャーーっ!!」



満面の笑みで応えるロリ猫娘。



 トシヤンは、これからの事を思いながら、周りを見渡し仲間たる団員達を眺めた。



 レジェンダリア諸島は、全部で6つの拠点からなる要地である。



この島には、守備兵の3000人が守備に当たり、ファン・ブランク市に駐屯して居る軍勢が5千人。


 それと各地からの応援の兵である5千人が派兵されて居る。



 その総勢は全軍で1万3千人と言う兵力は、帝国の兵力に比べれば余りにも少なく、貧弱で有るだろう。


 この兵力の配置には、アルガス公国の国内事情が浮き彫りに成って居た。



 アルガス公国は、この諸島を守る事を諦める積りで居る様にも見受けられて居た。



 5年前の帝国の戦役の結果、多くの将兵を失っている事も起因して居たし、特に優秀な中間層の将と指揮官を失ったのが、アルガス公国にとっての痛手であったのである。




「それとアコとマオは、セイジョン・ローグリア城に向ってくれ。」



セイジョン・ローグリア城は、レジェンダリア諸島の州都で、西寄りの島にある都市である。



 此処をアルガス軍は行動拠点にして使って居る。



 魔導師と治癒師の二人は、危険から遠ざける為に、後方待機を命じてのであった。



トシヤンは、隊長のクリスから二通りの命令を受けていた。



 敵が大軍の場合は、撤退戦、紛争程度の戦力と見たら防衛線に徹する様に言われて居た。




「セッテは、飛竜隊で偵察と空からの支援だ。」




「は~い。」




 セッテの返事は、緊張感が全く無かったが、緊張せず、マイペースなのは良い所と言えるだろう。



「クリス隊長が来るのは恐らく夜との事だ。」


「残存する軍は、往復して来た船で湖を渡る。」


「先発組みは、これから直に出立するぞっ!それでは解散っ!」



 もう、ヘスティア騎士団のメンバー大体の事柄は分って貰えたと思うが、アルガス公国の騎士団の中枢は、変わり者や得意技能者、素行に難ありの変人が集まる所でもある。


しかし、決して悪者達ではない。



 才ある者は変わって居ると、代々の王は考えて居て、国家や軍の運営はそう言った者達を集めて動かして来て居た。




 今のアルガス軍は、先の帝国のとの戦に置いて騎士団を率いる者らを多くを負傷での療養や戦死で失って居る。




 次代を率いる才を持つ者として、ヘスティア騎士団に集められ、再編と経験を積ませて居る最中でもあったのだ。




皆は準備の為に、それぞれ会議室を後にする。



 その顔には不安などの表情が無く明かった。



 生残な防衛戦が、いよいよ始まろうとして居た。




 アースティア暦 1000年・西暦2030年・6月4日・午後8時30分頃・アースティア世界・ユーラシナ大陸・ユーラシナ大陸中央地域・シベリナ中央地方・パイプ・ライン大河中央流域地方・ブラキュリオス湖畔・アルガス公国・モンブラン州・ファン・ブランク市・ファン・ブランク港にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 大きさの違う帆船式の軍船が並んで停泊していた。港には二種類の軍人がいる。




 常備軍に所属している騎士と徴兵制度で集められている軽装の兵士が居る。



 その中には、冒険者と呼ばれるフリーターや傭兵して居る者達が見受けられて居た。


 アルガス軍の中心は、騎士と騎馬兵、重装歩兵と武器の異なる歩兵が居る。



 そんな中には、魔導師隊なんて部隊も在る。



 飛竜隊も在るが、飼育に手間が掛かる為、配備される地域に限りがあるのだ。


 それでも此処には30頭は配備されて居る。



港を出発したアルガス軍、その中央に位置する軍船に乗り込んで居たトシヤンは、自分の隊よりも士気の高い部隊が乗って居る軍船から聞える声に、半ば呆れて居たのである。



「ユイさ~まっ!」



「ナンジョルノさ~まっ!」



船首部分の高い場所に立って居るユイは、集まった様々な職種の兵を見渡すように見下ろすと、何時もの士気を高める為のパフォーマンス・・・・・・もとい、彼女の信奉者(ファンまたは信者とも言う)ファンサービスするのであった。



「諸君、この度は良く集まってくれたニャーーっ!!ユイは感謝っ!!感激っ!!ニャーーーっ!!」



  猫娘特有の可愛げなポーズを取ると周りからは興奮した声が上がる。



「「「「「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」」」」」


「「「「「全ては、美しくて可愛いっ!!」」」」」



「「「「「ユイ・ナンジョルノのさまの為にいいいいいぃぃぃぃーーーーーーーーーーっっ!!!!」」」」」



 この光景は、狂って居ると言える。



 ある意味、新興の宗教より性質の悪い猫耳娘を信奉する者らの声高い叫び声が艦隊中に響き渡って居た。



「ユイさんは、相変わらず凄いな。」


「何であの人は、部隊の隊長職や副隊長職、騎士団長職をやろうとしないんだろうな?」



「そうねぇ、あのロリ巨乳猫獣人、一声でその辺の冒険者や傭兵業やってる連中を数百人から数千人は、余裕で集められるのよねぇ・・・・・・・」




 トシヤンとチノンは、近くの船から洩れ聞える年上の同僚の人望と人集めの手腕を呆れた表情で、眺めて居た。



「ねぇ、トシヤン。この戦が終わったら・・・・あたしね、アンタに言いたい事が・・・・・・・・・・」



荒れた天気の中でツインテールが風で煽られて強く靡いて居る。


チノンは表情をやや赤られめて言って居たが・・・・・・・・・・・・



「ん? チノン何か言ったか?」




「うんん、何も言って無いわよっ!!馬鹿な事を言ってるとっ!!!この場でブッタ斬るわよっ!!!!」



 チノンは、真っ赤な顔で思い切って告白の言葉を言おうとした事を無かった事にした。



 やはり、この手の幼馴染のツンデレさんは、告白しようとすると相手に必ずスルーされるのが宿命なのだろうか? 




最近は幼馴染のヒロインは報われない子が多い気がする。



 かつては最強の属性ヒロインだった幼馴染のツンデレの価値は、今や多数作品の中では、下がりつつある様な気がして成らない。



話は逸れたが、チノンは寸での所で死亡フラグと言う不吉なジンクスから逃れたのであるが、彼女の恋路が実るのは、まだまだ先の様である。



ブラキュリオス湖紛争が間も無く始まろうとして居る。



 この二人の死の運命とアルガス軍の鍵を握るのは、この戦いに参加するか如何かを悩む事に成る自衛隊の行動次第であった。




 西暦22××年・×月○日・午後18時35分・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・日本列島・日本国・関東地方・群馬県・霧野市・堤野町・渡瀬川沿い・高見山・高見家・高見家屋敷・本館棟屋敷にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・再現映像を含めた解説映像と関係者達へ取材を映像が流れ終る。


 生放送中のテレビ画面は再び特集実録アースティア大戦とは?が生放送収録されて居る高見山中央の中腹に在る高見家本邸・本館棟屋敷と呼ばれる建物内の食堂広間へと再び戻るテレビカメラ。



 見学に来て居る観客席からは、はち切れんばかりの拍手が鳴り響いた。


「紅葉さんと竜史さんとの馴れ初めは分かりましたが、当時の日本と言うは、混乱と混迷の只中だったですね。磯野先生。」と聞くコメンテーターとして出演をして居るお笑い芸人にでも有る明日田高次は、歴史研究家である磯野道隆に聞く。 



「そうですね。当時の日本国は国内外に不安要素と外敵を抱えて居ましたからね。」


「それに日本がリーダーシップを発揮しないと、地球海洋諸国連合同盟は機能不全と成ってしまって居た事でしょう。」と締め括る磯野道隆。 


「それにしても、此処に来て日本と友好国には、新たな問題が発生したのですが、先の話でも在りました、第二次龍雲海沖海戦の裏で巻き起こった。」


「ブラキュリオス湖畔紛争・ジャンブロー要塞の嵐。」


「その戦いに関わった英雄が3人登場する事に成ります。」と解説する井上朝美。 


 出演者にはモニターに映り、テレビ等の見て居る視聴者達から見れば、立体映像が収録スタジオ内に映し出された。


 その立体映像に使用されて居るのは、一番若かった頃の写真を高見家から提供をされた物を使用して居る。


リナ・ミーサガ・リンバース 当時年齢・19歳。愛称・リナ。



 雷帝の魔導師と言う異名を持つダバード・ロード王国の出身の放浪魔術師。ユーラシナ大陸各地の悪党と帝国やその同盟国から恐れられている。5歳年上の姉であるレナ・ミーサガ・リンバースが居る。


 当時は行方不明とされて居たがドラグナー皇国に幽閉されて居るが発覚する。



 紅葉とは幼少期からの親友で、昔は前髪を垂らしていたチョットだけ口の悪い地味な女の子だった様だ。


 ある時、姉が帝国に拉致された事を切っ掛けにリンバース家とその一族は、ダバード・ロード王国政府からの保護を名目に離散を余儀無くされた。


 リナは勉学に励み行く行くは学者志望だったが、その夢を諦めさせられ、ドラグリア白龍大帝国の元首にして姉達の師匠でも有るエリノア・ドラグリアに預けられる事と成る。


 自身の姉とかつての付き合いのある知人の姉達よりも最悪な強者であり、最強の魔術師として大陸中から恐れられて居た。


 それ故にドラサダのリナとも言われて居た。



 エリノア・ドラグリアの修行を受けると力だけでなく何故か肉体的にも成長してしまい巨乳持ち長身のスタイル抜群に成ってしまったある意味残念な美人。



 胸と同じで態度がデカイ性格と言われ、ドラグナー皇国のアイアン・ブラッド・プリンセスと戦場で出会ったら、戦神を呪え。


 雷光の魔術師に喧嘩を吹っ掛けたら、己の無能を悔やめ、アセリアの聖光の天使に罰を下されたなら自信の愚考を恥じれ。


 そして、この三人に鍛えられし最高の魔術師である雷帝の魔術師とであったらこの世の終わりと諦めろと呼ばれている。



 霧野市で異世界特別婚姻法を使用して竜史と結婚し、日本に定住して居ると共に、母国で受けた仕打ちから、特に理由が無ければ、母国には殆んど帰らなかったと言う。


 享年105歳で死亡。竜史の妻の中で、二番目に長生きをして居る人物。


 長生きする理由には、天命で死に逝く親友達を見送る中で、紅葉が孤立をさせたくないと言うと事と、何かを隠して居ると言う事を直感で悟って居たからと言われて居る。


 その為に75歳ごろから薬学に関する事も勉強し、関連する免許も取得して居たと言う。


 ヨハンナ・リリロッカ・ヨシカーナ。 当時年齢18歳。愛称・ハンナ。




 アセリナ王国、聖天使騎士団の総騎士団長して居る人物、閃光の聖騎士マーヤ・リリロッカ・ヨシカーナの妹にして、アセリナ王国の国軍である聖天使騎士団に席を置いて居るが、軍人をして居ない嘱託扱いの放浪娘・・・・・・でも実家には、時々帰っている。


 就職しないの?と聞かれると「我は世界を救うと言う使命がある」と言って決まった組織に就職して居ない。


 紅葉、リナらとは幼馴染で、子供の頃に、彼女は世界を救った1人にして、翼人族の英雄である聖天騎士ヨハネ・ハーネストの伝記を読み捲くり、それに憧れて居る。


 戦場ではエクスプロン・ランサーを振り回し敵を串刺し、その槍先から放たれるエクスプロトンバスターと言う爆裂魔砲で敵を撲滅する。


 うっかりな一面もあり、時より余計な一言とヘマをやらかすトラブルな子であるが、ここぞと言う時だけ、勇気を発揮して前に出られるとっても素直な良い子さんであると言う。


 皆が霧野市で異世界特別婚姻法を使用して竜史と結婚すると言うので、ハンナも同じく結婚して日本に定住して居る。


 後にアセリア連邦共和国と成った祖国のソーディアンと言う剣術スポーツのランサー部門選手と成り、日本と祖国で活躍するスポーツ選手として名を馳せた人物とも成ったのだった。



クリスティーナ・マケッンジー 当時年齢18歳。愛称クリス。 



ヘスティア遊撃騎士団の団長で少佐にして、アリスの双子の姉である。


 クリスはアリスと違い目立ってしまう体質の持ち主で、周囲の者達から自身に対して敵愾心がなければ普通に暮らせるらしい。


 常に好意的に振舞えて尚且つ人の役に立っていれば平和で居られる職業は限られて居た。


 其処で両親と同じ騎士に成っていれば人助けもできるて更に安全な後方勤務を望んだが、公王であるブレックスは体質を知って居るので、何かに付けてクリスを利用して面倒な前線に出る任務が多くなっていた。


 それはまるでネズミ捕りかゴキブリホイホイが如く敵を引き付けてられると言う。


 更に不幸まで引き寄せる始末で、常に「ああ、不幸だ」とか「ツイてない」と言うのが口癖に成って居た。


 アースティア大戦に措いては、紅葉達一行の壁役として活躍し、最後まで戦い抜く事に成る。


 後に竜史とは妹のアリスが結婚を望んだ事と親友達も同じくと言う事で、周りに引きずられる形で竜史と結婚をするが、その関係は戦友以上の関係では在ったが、満更でも無かった様である。


 在日本アルガス公国大使館の駐在武官として勤務しつつ、ソーディアンと言う剣術スポーツ選手としても活躍し、妹アリスと同じく双子姉妹を出産。


 その人生の最後の晩年は、アリスと同年・同月・同日・同時刻に死亡。


 アリスは、死亡した当時の状況は、年のせいか体調を崩して居た為に、自室で療養中の最中に病死し、一方のクリスの当時の様子はと言うと、朝から元気に過ごして居り、慣れた手付きでサーベルの素振りを終えた後に、お茶を飲みながら自室の縁側に座って居たが、それから暫くして、夕食は如何するのかを聞きにやって来た娘(双子姉)が尋ねて来ると、庭先で倒れて居たのを発見。


 その姿は丸で安らかに眠って居るかの様に、亡くなって居た所を発見されたと言う。


 その死因は老衰だったとの事である。


 後の歴史家の間では、この双子姉妹の事をアースティア大戦を終わらせるべくして産まれた、運命の双子姉妹と言われて居ると言う。


「以上の三名が登場する事に成ります。」


「あれ?アリスさんは?」と聞き返す明日田高次は、再現映像に措いて、チョッとだけ登場したアリスが、何故紹介がされ無いのかが気に掛かった様である。


「それはですね、ブラキュリオス湖畔紛争・ジャンブロー要塞の嵐での戦いに関わって無いからですよ。」と歴史研究家である磯野が補足説明をしてくれた。



「此処で三人目の高見家に関わる英雄の子孫に当たる方をご紹介を致します。」


「ヨハンナ・リリロッカ・ヨシカーナこと、ハンナさんの曾孫に当たる人物で、声優・歌手として活躍する人物として知られて居り、大ヒットアニメ。」


「中二病天使でも恋がしたいっ!!!主人公の日系翼人族系の女子高生である高梁麻理香で大ブレイクし、続く代表作であるアイドルマスターズ・オブ・シンデレラオールスターズでは、中二病アイドルの金崎蘭。」


「他にもご注文は子猫ですか?のシャロア。乙女ゲームの悪役令嬢に転生しちゃった・・・・・・のカタリーナ・スエクラでも知られて居る人気声優の六花・リリロッカ・TМ・ヨシカーナさんに登場して頂きます。」


「ですが、その前に・・・・・・ファンの皆様、お待たせ致しました。これより六花さんのミニライブを開催を致します。」


「それで一曲を歌って頂きたいと思います。」



「六花さんの声優デビュー作。中二病天使でも恋がしたいっ!!!」


「オープニングテーマ曲であるスパークエンジェリング・デイズドリームっ!!お願いしまーーすっ!!」と井上朝美の紹介が終ると場面はライブ会場へと移り変わる。


 その場所とは、高見山の西側に位置して居り、高見家共同浴場・共用駐車場と成って居る広場を使用して行われる。


 

 その場所には多数のファンが来場して居り、バンド演奏が始まると、場の雰囲気ゲージは、一気にMAXへと至って行くのであった。

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