外伝4話 想定外の事案に翻弄される日本 後編


 総理官邸での記者会見が終わり、続く記者質問が開始されると、事前に打ち合わせて居る会社の新聞記者やテレビニュースのレポーター等が手を上げていた。


「読切新聞社の松島です。今回の転移に際して、巻き込まれた航空船舶の数はどれくらいですか?」


「また、これからも増える傾向は在るのでしょうか?」


 最初の質問して来たのは、国内で一番の大手新聞社にして、有名テレビ局も傘下に在る会社からであった。


「はい。先ず、我が国周辺に限った統計ですが、航空機が今の所、約3000機以上と在ります。」


「これは軍用機と民間機を合わせての数と成ります。」


「次に船舶に付いてですが、此方も5000隻を越えると見込まれて居ます。」


「こちらも軍艦と民間船を合わせてと成りますが・・・・・・・」


「それと水産庁の監視船と海保の巡視船に加え、海自の護衛艦など含めた船は、全隻の無事との確認が取れて居ります。」


「また、昨年に転移したジブチに派遣した護衛艦のじんつうとおおよど、それに空自と陸自の隊員と同行して居る海保の保安官。


「今現在の彼らは現地の多国籍軍共に、一月前に転移したらしく。」


「その全員が無事だと言う話をアメリカ軍経由で確認が取れています。」


「安否を気にされて居たご家族やご友人の方には、此処に改めて、派遣隊員の無事をご報告を申し上げます。」


「災難続きの中で、良い報せを聞かせて貰いました。」


「私から質問は以上です。」


 テレビを見て居た派遣隊の家族と関係者らは、一家の大黒柱や出向して居る家族知人らの無事を知ると、大いに喜んだと言う報道が後に流れる。


「経産新聞の滝口と申します。」


「異世界の大陸に、調査団と使節団を送り込むと言う発表ですが、どれくらいの規模に成りますか?」


「また、それに伴って九州方面に大規模な防衛体制を敷こうとして居ますが、それに付いても答えて頂きたく思います。」


 続いての会社は経産新聞である。


 この経産新聞は辛口で有名で新聞社である。


 どんな組織を相手にしても、昼先ず果敢に独自の社説を書く事で、大変有名な新聞社である。


 そんな社風である為に、毎度の事ながら各国や各会社と揉める事は珍くない事でも有名であった。


 だがそんな新聞社では在るが、系列のテレビ局もニュースからバライティーに掛けて、どれも面白いと言われて居る。


 また、ネット新聞も積極的に進んで取り入れて居る所でもある。


「ええ~、それに付きましては、全国の海上自衛隊基地から大規模な遠征護衛艦隊の召集を掛けて居る最中でも有ります。」


「護衛艦に輸送艦を多数、航空護衛艦に補給艦。掃海艦や多用途艦。」


「更には海上での近接特攻攻撃に備えて、ミサイル艇も予定して居ります。」


「また陸自は北部方面隊、東部方面隊、西部方面隊等を主力とします。」


「普通科部隊の主力構成の派遣下には、東北方面隊と中部方面隊の混成大隊を予定して居ます。」


「そり他の補充要員と交代要員には、残りの普通科部隊は各方面隊から志願者を募る形を取って居ます。」


「それでも足りないと判断された場合は、全国からローテションで選ばれる予定で有りますが、これは非常事態でも成らない限りは、あくまでも予定と成ると見込まれて居るだけに留まると思います。」


「空自に関しても防空体制をしっかりと堅持しつつ、従来通りに航空護衛艦への出向隊員と九州と沖縄と北陸・中国地方の基地に向けて、何時でも迎撃と偵察警戒を派遣出来る体制を取り、臨機応変に対応と善処して参る所存であります。」


「詳しい報告は、防衛機密である為に、この場での発表は控えさせて頂きます。」


「国内全国の自衛隊の西進は、新大陸に近い九州への派遣であり、大陸派遣の準備と言う訳ですか?」


「ですが、戦後始まって以来の自衛隊の大移動に戸惑っている国民も多い中での出動は、大変なものだったと思います。」


「できれば戦争になる事が無く、新世界の大陸国家のとの交渉が上手く行く事を祈って、私からの質問を終わらせて頂きます。」



 経産新聞の質問が終わると、続いて立ち上がったのは、朝日奈放送のレポーターである。


「朝日奈放送の門脇です。」


「今回の自衛隊の大陸派遣は過剰ではないのかと、言われて居る点が専門家を含めて国民からの声も出て居ると聞きます。」


「それに加えて独自の意見を持った専門家からは、海保や海自の護衛艦と輸送艦1隻程度と陸自の一個中隊程度で十分と言う意見も出て居ます。」



「護衛は警備に長けて居るSPや一般の警察官でも対応可能なのでは無いか?とまで意見が有るようです。」


「また、一部の市民団体から派遣反対論が出て居り、何も無理をしてまでも異世界新大陸の国家と国交を持つ必要は在るのか?とさえ言われており、地球からの知り合いが多いのに、此方から出向く必要は無いのではないでしょうか?」


「更には向こうから会いに来てから対応すれば、良いと言う意見も有るようです。」


「こうした意見に付いて、日本政府はどの様な見解を持って居られますか?」


「我が社としも国民の皆様としても、政府が本当に、どの様な対応を考えて居るのかお聞きしたい。」


 朝日奈放送は系列に朝日奈新聞を持っている。



 昔から政府批判で有名な会社でもあり、かつて第2次世界の時は政府よりの報道を進んでした反動では無いかとまで言われて居た。


 その過剰な報道のせいで、とある地域で問題となっている旧軍の蛮行を酷く報道した結果は、余りにもずさんな取材と裏付け無い報道である為に、今でも日本に不利な交渉をして来るとある国家の我侭な対応の根拠にもされて居る。


 近年になって謝罪し、報道内容を撤回をしたが、今さら時既に遅く。


 長い間強く反論しなかった事も祟って、一部の市民団体と国際批判から日本叩きの的にされてしまって居た。


「それに付いて国民の皆様が心配する様な事も懸念も有りません。」


「未知の異世界であり、全く未知の大陸へと使節団を派遣するのです。」


「中途半端な護衛を派遣する事は、返って危険を招き兼ねない事でしょう。」


「それに護衛戦力を中途半端に相手側に見せるのは、別の意味で危険の可能性を高める事にも成ります。」


「それは国防軍及び国軍の陣容の高さは、そのままその国の国力の高さを見て取られる事にも成ります。」


「侮られる事は、知らず知らずのうちに戦争のリスク危機を高める事にも成るからです。」


「我が国は、進んで戦争をする積りは有りませんが、使節団の身の安全と我が国の安全の為に必要な処置と考えて居ます。」


「また、西部に配置する自衛隊は、何が何でも国民の皆様を必ず守り抜く所存であります。」


「なるほど、色々と考えは有るのだとは思いますが、政府と防衛省。」


「そして自衛隊の対応を注視して、厳しい目でこれからも見て行きたいと思います。」


「我が社からの質問は以上と成ります。」


 その後も20社から様々な質問を受けて記者会見を終了した。



 アースティア暦 1000年・西暦2030年・4月2日・午後13時00分・アースティア世界・ユーラシナ大陸東側地方・西太平洋地域・日本国・関東地方・東京都・新宿区・市ヶ谷・本村町・防衛省・第一会議室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 記者会見が行われている丁度その頃、防衛省内では、総理及び防衛大臣から万が一の事態に備える為に、未知の勢力から国土を守る為の防衛計画が検討されて居た。


 大木民雄統合幕僚長(海将)を筆頭に、陸海空の三自衛隊の幕僚長に加え、その他の幹部級自衛官等が集まってテーブルを囲んで居る。



 若本教雄統合副幕僚長(陸将)が進行役として会議が始まった。


「それでは九州・沖縄及び山陰地方防衛計画作成会議を始める。」


大木民雄 統合幕僚長 (海将)


若本教雄 統合副幕僚長 (陸将)


石井幸司 海上幕僚長 (海将)


中田譲二 航空幕僚長 (空将)


土師隆也 陸上幕僚長 (陸将)


この他多数の役職上級幹部らがこ、の会議に列席して居る。


「安元総理並びに小西大臣から、九州・沖縄及び山陰地方に措ける防衛計画の立案と作成が求められて居る。」


「これに関して忌憚なき意見を皆に求めたい。」


 大木民雄統合幕僚長が、今回の会議の趣旨を述べた。


「しかし、この防衛案は、本当に必要なのかを疑問視する所でもある。」 


 土師隆哉陸上幕僚長が言った。


「確かにそうだ、新大陸まで約600キロある。」


「日本本土と対馬との位置が多少変わったとは言え、400キロ弱だ。」


「しかも、偵察機や転移して来て居る諸外国からの情報では、この異世界の船は、帆船しか見かけないと言う話ではないか?」


「本土まで正確に多数の軍船を率いて上陸戦を仕掛けて来るとは、到底考え辛い。」


石井幸司海上幕僚長も、今の政府らの考えは大袈裟だと思って居る様だった。


「ですが、異世界の諸勢力に付いては未知な事ばかりであります。」


「日本本土の位置は今の所は異世界国家には知られてはて居ませんが、万が一にも日本の位置が特定され、自衛隊や海保の見た目の武装の少なさ見て、我らを侮って攻めかかって来た場合は、非常に厄介な事に成ります。」


「此処は指示通りに、隙の無い計画案を立てるべきかと・・・・・・・・」


「別に油断して居る訳では無いよ中田さん。資料がこれだけ少ない上に、武装が恐らく中世時代以前と推測される。」


「威力のある兵器が大砲くらいで、良くて火縄式の鉄砲か弓矢に加えて、その他に大きい兵器の類と言えば、攻城戦に使われる攻城兵器の類だろう?」


「それに我々の装備では、返って相対費用効果にリスクが在り過ぎる。」


「近接装備に帆船軍艦相手では、簡単に勝てる戦だが、予算的には赤字に等しい。」


「それが我々に取って、一番に悩ましい所だろう?」


 石井幸司海上幕僚長と土師隆哉陸上幕僚長の二人は、攻め込んでくる可能性は低いとしながらも。


 現時点での情報での自衛隊の装備で迎撃した場合に措いては、費用対効果の上で赤字に等しい戦果になるの必須だろうと思って居る様である。


 それは近接戦闘しか出来ない相手に戦争をして、馬鹿高い弾を使い続ければどうなるかは、誰の目にも明らかだった。


「ですが、戦争の仕方を相手に合わせる訳にもイカンでしょう。」


「それもそうだが、どうする?」


「今までは艦隊や戦闘機を相手にして、如何に撃退するか、最後の最後に上陸軍を本土内部に引き吊り込んで反転攻勢の作戦を主眼にして居たが、異世界軍を想定した作戦の立案などは、想定外にして前代未聞の事だ。」



 其処へ若本統合副幕僚長が割って入る。


「確かに難しい事も有るかも知れん。」


「刀剣主体の歩兵相手に現代戦で対抗する等の話は、まるで映画て言う所の戦国自衛隊か巨大不明生物。


「特撮怪獣映画のガジラやアストロマンに出て来る様な怪獣や宇宙人を相手にする様なモノだろう。」


「其処でどうだろうか?通常の戦争と同じ作戦立案に加えて、歴史学者にSF小説の作家や脚本家。」


「そう言った事に詳しそうな感じで、その他にもこの世界の国家文化形態に順ずる事に詳しい知識人からも、参考に成る様な資料や意見の聞き取りをすると言うのは如何だろうか?」


「その情報を元に、3自衛隊による統合運用による防衛計画の策定ですか?」


「現状では、それしか無いな。」


 中田航空幕僚長と石井海上幕僚長は、現状は架空創作物とその作家に頼よる形での作戦立案しかないと考えに至った様である。


 因みに怪獣映画・ガジラとは、西宝映画社が、1954年に公開した特撮怪獣映画の事で、地球世界でも多くの人々の人気を得て居る怪獣映画。


 アメリカ映画のエンペラーコングと言う巨大なゴリラ怪獣映画とコラボレーション映画は、更なる話題を呼び、ガジラファンを更に増やした人気作の怪獣映画のこと。


アストロマンとは、1966年7月17日から1967年4月9日まで、東京毎日放送テレビで放送系列で毎週日曜19:00-19:30時代に、全39話が放送された、巨大宇宙人に変身する特撮ヒーロー番組の初代作品として知られ居るアストロシリーズの金字塔。


 宇宙怪獣ベムダーを追って地球へとやって来たアストロマンと科学特捜警備隊とが地球で暴れる怪獣や侵略宇宙人との戦いを描く物語の事である。


「では、九州の防衛を一次展開のAプラン1とし、沖縄・南西諸島方面の防衛計画をAプラン2しましょう。」 


 土師陸上幕僚長がテーブルの上に置かれた地図を指しつつ、基本作戦を提示して行く。


「次に九州に攻め込まれた場合の防衛方針ですが、北九州市、福岡市、唐津市、佐世保市、長崎市の防衛を1次展開のBプラン1。」


「熊本市、大分市、天草諸島、阿蘇周辺まで戦線後退した場合を2次展開、Bプラン2としましょう。」


「その場合、対馬は如何する?」 


 対馬に警備隊を配置している陸自の土師陸上幕僚長が質問して来た。


「現状では対馬を一時的に放棄し、撤退するべきでしょう。」


「国民を守りながらの戦闘も無理がある。」


「万が一、攻めて来た相手が大軍だった時は、諸島を防衛するのは困難だろう。」


「今更硫黄島やアッツ島やキスカ島の旧軍の様に、隊員達を玉砕させるのも不味い。」


「沖縄なら米軍も居るし、それなりの広さもある。」


「日本本土へと撤退する事を前提条件下での遅滞戦。又は援軍が到着まで十分な兵力が有るからな。」


「だがしかしっ!対馬はダメだっ!条件が悪過ぎるっ!」


「その最たる例が鎌倉時代に起きた元寇が良い例だ。」


「同地域を統治防衛をして居た宗氏が、全滅寸前に成るまで抵抗したが、結局は壊滅してしまった。」


「それを踏まえて、対馬を含めた離島防衛をで不利と見られた場合の対応には、当面は避難準備をしつつ、大陸との安定が派遣される外交使節団によって確率されるまで間は、もしもの場合に備えるべきだろうな。」


 石井海上幕僚長も避難と撤退案を出して来た。


「それなら壱岐や五島列島も同じだろう?」


「危険度は少しだけ低いが、市民には何時でも避難出来る様に、避難訓練を含めた備えをとの提案を現地の自治体に要請すべきだろう。」


 土師陸上幕僚長は、離島である壱岐や五島列島も直ぐに避難範囲すべき事に成るだろうと述べた。


「その必要性あるだろう。意見の一つとして官邸に具申するべきだな。」


 若本統合副幕僚長が、離島の避難計画の策定も視野に入れれるのであった。


「最後に成るが、北九州市と下関市は2次と3次展開の両方に入れるべきと考える。」


「それに付いて賛成だな。北九州市と下関は瀬戸内の入り口に当たる。」


「此処を抜かれたら大変な事に成る。」


 土師陸上幕僚長が示す事に頷く幹部達。


「3次展開はCプランとし、九州地方の北九州市と下関から舞鶴までの山陰地方全体が主戦場となる場合を想定する。」


「九州は第4師団と第8師団が主力とし、全国から即応可能な部隊を派遣する。」


「奇しくも、これは彼の隣国相手に考えられて居るモノと同じだから、既に出来上がって居る事案にアレンジを加えれば問題は無い。」


「沖縄は第15旅団が粘りつつ、海自と空自の協力を元に水陸旅団を中心とした打撃部隊を派遣、航空護衛艦が上陸部隊と現地部隊を支援する形で敵を叩く。」


「これも従来通りだ。」


「最後だが、山陰地方及び日本海に面する地域が攻められた場合は、中部方面隊を主力に支援可能な地方隊を派遣する。」


 土師陸上幕僚長の主な本土と離島での迎撃プランを言い終えると、中田航空幕僚長が、海上と航空での主な防衛案が提案される。


「迎撃に関してだが、先ずは空自と海自で協力して哨戒偵察をし、敵を発見に努める。」


「海保の巡視船は警告を発するだけとし、攻撃を受けそうに成るのならば、直ぐに撤退させるべきだろう。」


「また海自の場合は、護衛艦による警告、後に迎撃。」


「空自は領空を飛行する未知の物体を発見し、搭乗者が乗って居る場合は警告。」


「次に従わない場合は撃墜とする。」


「海上では成るべく多くの船を迎撃するが、木造船舶の場合は、その船体数の多さが心配される。」


「まだ、仮想敵対勢力の戦力は未知数で在るが、我の全力を投じなければならい可能性は十分にある。」


「後方の物資の備蓄を十分にすべきと考える。」


「そうだな。何時もの事のなのだが、今回ばかりは調達を急ぐようにと、具申すべきだろう。」


 若本統合副幕僚長と幕僚らが一番に心配している事が弾薬と燃料などのその他の重要な物資の事である。



 自衛隊もとい・・・・防衛省は金欠、いや・・・予算が限られて居る組織だ。


 訓練艦を使っての演習や、実弾演習に航空機の飛行訓練も含めて高いお金を使って、常日頃から腕が鈍らない様に気を付けて居るのだ。


それ故に直に即応戦時体制を日本が取るのが難しいのだ。


「そう言えば竜を見たとニュース等で言って居たな?」


 大木統合幕僚長が思い出した様に言う。


「そうでしたな。確かネット動画などに投稿もされ、大いに話題と成って居りました。」


「竜が我が国で暴れ回った場合は、害獣駆除の扱いで駆除に成りますが・・・・・・」


 若本統合副幕僚長が、竜に付いてのニュース見た様子だった。



 土師陸上幕僚長は、現行法での対処を示す。


「ですが、中には騎士甲冑姿の人間が乗って居たとの報告も有ります。」


「我々が現状想定して居るのは、飛行機か又は報告に有った飛行帆船に対しての場合の物です。」


「人が乗って居た場合は、戦闘機と民間航空機と同じ扱いで宜しいのでは?」


「そう言う対処に成るか?」


「それ以外の場合・・・ガジラの様な未確認不明生物が出現した場合も想定すべきだろう。」



「各自衛隊は、様々な想定外を想定する対処を踏まえ、任務に当たるよう徹底させよう。」


「了解です。」


「他には、何か無いか?」


「大木さん。取り合えずは、今まで出た意見を纏める時間も必要です。」


「そろそろ休憩を挟んでから、もう一度集まり、正式決定に致しましょう。」


 大木統合幕僚長が頷くと休憩に入り、事務官ら征服組みは書類整理と作成に取り掛かる。


 この計画は後にお蔵入りと成るのだが、後にこの基本方針が役に立つ日が来てしまうとは、誰が予想しただろうか?


 その日の夕方、派遣部隊の策定と共に本土防衛計画が、総理官邸と政府首脳らに具申されのである。


 この新防衛計画会議が、後に日本の軍事関連の最初の転換の一つと成った出来事成るのであった。

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