みことりびあ

珠移る

珠移る（たまうつる）〔珠映る〕

眼鏡や水晶に、辺りの景色が色のトーンを単色に変えて映ること。

眼鏡の中に映る玉虫色めいた景色は、同じなのに違って見える不思議の国。

・選別反射【珠移撰光】

　珠移る景色は、人の目に直接映る景色とは色合いが違います。

　それは珠移る時に、光の中で反射される色と反射されない色があるからなのです。

　珠移るには、そのような通過と反射による選別の言霊も宿しています。

・透明

　珠移る物は、色があってもなくても、透明な物です。透明なものが、光を通過させず、一部を反射させた時、その映像が珠移るのです。

・動く景色【珠移動景】

　珠移る景色は、光の入り方によって映った物体の上で滑るように動きます。

　見てる側が体を動かしたり、映る物を動かしたり、そうすると珠移る箇所が文字通り移ろうのです。

・彩度のあるモノトーン【珠移単彩】

　珠移る色が限られている時、その景色はモノトーンになります。そしてそれは白黒のモノトーンではなく、何か色味のグラデーションで浮かび上がる彩度のあるモノトーンなのです。

・パラレルワールド

　現実と同じ景色を、現実と違う色合いで珠移るのは、パラレルワールドをイメージさせ、象徴となります。珠移る窓に触れたら、彼方（あちら）側へ迷いこんでしまうかも。

・視野の追加

　眼鏡に珠移る景色は、後方の景色であることも多いです。

　眼鏡に景色が珠移る時、わたしは前の景色に追加して、後ろの景色を見る視野も手に入れるのです。

・モルフォ蝶

　ゆらゆらと揺れて、色合いを変えながら珠移る景色は、モルフォ蝶の羽根が色移ろうのにも似ています。

　そのため、珠移るはモルフォ蝶を化身としています。