透かし虹（すかしにじ）

硝子を通して投影されるプリズムのこと。

透かし加減がなかなかむずい。

・人工の虹

　透かし虹は、人が造り出した硝子や人が削り出した天然石を通過した光がほどけた虹です。

　それは自然の現象を人の手によって再現したものです。

・小さくてありふれた奇跡

　虹は奇跡の象徴とされます。

　透かし虹は、子供の手でもビー玉を使って生み出せる、小さくてありふれたものです。そしてそれは虹という奇跡の再現なのです。

　人の手で生み出せる小さくてありふれた奇跡は、きっと人々の希望を見せるでしょう。

・子供心

　透かし虹を見ると、心がうきうきします。それはきっと、あなたの中にまだ残っている子供心がときめいているのでしょう。

　透かし虹は、お金にもならないし、すぐに消えてしまうし、透かし加減がむずくて実は出すのもちょっとめんどくさいですけど、そういう利益にならないものの良さを見出だすのは、純粋な子供心なのです。

・硝子

　透かし虹は、硝子から生まれます。

　硝子は透かし虹のお母さんなのです。

・光

　透かし虹は、光が硝子を通過して生まれます。

　光は透かし虹のお父さんと言えるでしょう。

・小さな喜び

　透かし虹を見つけると、なんにもならないのに、小さな喜びを得られます。それは実は、何にも換えがたい価値なのです。

・光をほどく

　光はいくつもの色を持っていて、プリズムとは、その光の色がばらばらにほどかれて一つずつに別れたものが、虹なのです。

　透かし虹とは、そうして光がほどかれた姿なのです。

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