びぃあわ
びぃあわ
硝子玉の中に浮かぶ気泡。
見た目は儚いけれど、けして消えることはないので、恋心に例えることもある。
・vidro
びぃあわのびぃ、は、vidroのびぃ、です。vidroとは、ポルトガル語で硝子のこと。
びぃあわとは、硝子の泡という意味なのです。
・ビー玉
ビー玉のびー、は、ずっとvidroのびぃ、だと思っていたのですが、実はAとBのBなんだそうです。
A玉は、ラムネ瓶に使われるような規格に適正した硝子玉で、B玉は規格外で本来の用途に使えないものらしいです。だから子供が遊ぶ硝子玉は、ビー玉なのですね。
そしてびぃあわも、硝子玉の強度を弱める原因であったり、そもそもびぃあわができるのが歪みのせいであったりするので、びぃあわはビー玉の方が多いんだと思います。
・壊れるまでの永遠
びぃあわは、硝子玉に生じてから、その硝子玉が砕けるまでずっと残ります。
びぃあわはそれが存在する硝子玉という世界が存続する限りは、永遠でいられるのです。依存的永遠とでも呼びましょうか。
・保存
びぃあわは、硝子玉が砕けるまではずっと残っているので、保存の象徴でもあります。
そしてびぃあわには、硝子玉が生まれた瞬間の空気が保存されているのです。
・息の化石
びぃあわは、硝子を膨らませた時に入った空気です。職人の手造りなら、それは息でしょう。
足跡の化石のように、かつて生きていたものの痕跡が化石となることがありますが、そうするとびぃあわとは、息の化石だと言えるでしょう。
・幻想の固着
泡は儚い幻想や夢の象徴です。そしてびぃあわは、けして消えない泡なのです。
なので、びぃあわは、幻想を現実に固着させる触媒となるのです。
・瑕疵
びぃあわは、本来であればあってはならないもの、粗悪品の原因です。
びぃあわとはそれ自体が、瑕疵であり、問題点の象徴となります。
・挫けない恋心
硝子玉を心に例えたら、びぃあわはその心に泡ぐんだ消えない気持ちです。
透き通る心は、純粋な想いを表し、そこに浮かぶびぃあわは、けっしてなくならない気持ち、挫けない恋心の象徴となるでしょう。
・わだかまりとなる恋心
びぃあわは、恋心の例えにもなりますが、消えないその泡は、あるいはいつまでも残るわだかまりともなります。
・執着
びぃあわは人の心の喩えになりますが、それは消えず壊れずずっとそこにある気持ちです。それは執着、ということになりましょう。
・美だけの価値
価値とは、美・利・善に分類されますが、びぃあわはそれ事態が何かに利用できるものや利益になるものではなく、びぃあわが入った硝子は欠陥なので善よりもむしろ悪となります。
すなわち、びぃあわの価値とは、唯美のみで成り立つものなのです。
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