第4話
教室は2階で、部室は4階。最上階。
言い忘れたが、俺らは軽音楽部。
…つっても、軽音楽はせずにただ毎日グダグダしてるだけ。
全員何かの部活に強制入部ってルールがあるから、コトハが軽音楽部をなんと作った。
すげー行動力だよなあ。
吹奏楽部の部室、つまり音楽室の隣の小さな部屋を譲ってもらった。
元々は吹部の楽器倉庫だったらしいが、音楽室が広いのでどーぞって気前よく譲ってくれたんだ。
倉庫にしては広いけどな。
「あっ、ヤバい。職員室行かなきゃ…ハヤト着いてきてくれない?」
「ああ。いいけど。」
軽音楽部の部室を目の前にしてハスナはハヤトを職員室に誘った。
…?ハスナとハヤトって、そんなに仲良かったっけ…?
しかもハヤト、ハスナの手掴んでるし…
コトハと繋いでいた手がいつの間にかハヤトと繋がれていた。
「あ、おい!ハヤト鍵持ってんだろ!」
…今思えば…
少し遠ざかったところで振り返ったハヤトの顔は少し青ざめていたような気もするが。
気にしすぎだろう。
ハヤトは少々乱暴に鍵を投げた。
「さんきゅ!!」
元々運動神経のいい俺は鍵を難なくキャッチし、部室の鍵を開けた。
「ちょっ、そんなに急がなくてもいいのに!」
なーんてハスナのいつもの忙しない声を聞きながら部室に入ったんだ。
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