応援コメント

CHAPTER 02:ビューティ・オア・ビースト」への応援コメント

  • 吸血鬼って外敵に脅かされていないとダメな種族なのでは……?

    作者からの返信

    @a_bird_in_cageさん、応援コメントありがとうございます!
    ご指摘のとおり、吸血鬼は人間に完全勝利したことで、皮肉にも「敵がいない」という新たな問題に直面してしまいました。
    人類軍の残党にはもはや吸血鬼に組織的抵抗をおこなうだけの力はなく、唯一の脅威であった吸血猟兵は各地に潜伏したこともあって、吸血鬼はいよいよ戦うべき外敵を失ってしまったのです。
    そして泰平の世ではブラッドローダーという強力無比な兵器も宝の持ち腐れ……と思いきや、平和に飽きた吸血鬼たちは、裁判の代わりに決闘や合戦で揉め事を解決するようになってしまいました。本編でも触れましたが、そうした内輪もめによって死亡した吸血鬼、破壊され失われたブラッドローダーは膨大な数にのぼります。
    それでも皇帝や選帝侯たちがそのような蛮行を許したのは、吸血鬼が生来持っている残虐性や強すぎる闘争心を解消する手段はほかになく、下手に禁止すれば一致団結して自分たちに歯向かってくるかもしれないという懸念からでした。リーズマリアやセフィリア、ハルシャのような争いを好まない吸血鬼もいることにはいますが、彼ら彼女らはあくまで例外というか、種族としてはほとんど外れ値のような存在です。アラナシュも手術によって好戦的な人格を植え付けられたのではなく、もともとハルシャのなかにあった残虐性が目覚めただけなんですね。(彼の父もわざわざ起こすような真似をしなければもっと長生きできたはずなのですが……)
    最高執政官ディートリヒは先帝の存命中からそうした事態を苦々しく思っており、自身が全権を掌握してからは諸侯に対して決闘や私戦の自粛を再三にわたって通達してきました。案の定、彼がいくら厳しく命令したところで効果はなかったのですが、そのことがディートリヒを非情な実力行使へと踏み切らせてしまいます。そのあたりも掘り下げていくつもりなので、ご期待いただければさいわいです。

  •  嵐を呼ぶお姉さん登場。


    命とブラッドローダーを徒に消費する自称高貴な血。執政官殿が危機感を持たれるのも納得。

    作者からの返信

    あますさん、応援コメントありがとうございます!
    今回はシュリアンゼ女侯爵の初登場回をお送りしました。
    正確には以前から名前だけは出ていたのですが、台詞ありでの本編への登場はこれが初ということで……。
    吸血鬼の中でもかなりの変わり者?な彼女の活躍にご期待いただければと思います!
    そして吸血鬼の悪習も明らかになりました。彼らは揉め事が起こるとすぐに決闘したがるんですね。
    これまで製造されたブラッドローダーの大半は人類との戦いではなく、戦後の吸血鬼同士の私闘で失われてしまったあたりだいぶ困った人々です。
    ディートリヒはそんな吸血鬼の現状を憂いているのですが、人口減とブラッドローダーの無駄な損失を防ぐのはなかなか難しい問題ではあります……。