その弱さと向き合って。それでも彼、彼女らは、己が定めた“前”へ━━

 1章始めから物語に興味を惹かれる始まり方をしていて、読み進めていき謎が明らかになれば、また気になる謎が一つ増えて行き……と、とても読み応えが有ります。

 2章以降も、敵・味方共に新しい人物が登場してくるのですが、味方は男女の隔たりなく格好良くもあり可愛らしくもある。敵は許せない純粋な悪人だったり、一つの感情じゃ済まなくて辛くなる人だったりと、魅力溢れる人物が盛り沢山。
 既出の人物にも負けない、また別種の魅力に富んでいてどんどん好きな人物が増えて行きます。

 現代社会に密かに魔術が存在するという世界観。魔術は神話に基づいている物もあり、中ニごころを刺激する魔術詠唱。
 受け入れ難い未来を変えるために足掻き続ける重厚なストーリー。
 ラブコメな展開もあり、それを経てのパートナーとの信頼。
 色んな登場人物の組み合わせから成る愉快な会話や戦闘。
 恋人・親子・兄妹・師弟・友達・主従と言う、様々な形で繋がる絆。
 ハラハラする強敵との戦い。
 一喜一憂して飽きる事無く読み続けられます。お勧めします。

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Recordless future

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