2022年1月

オーデュボンの祈り

伊坂幸太郎まつり。

カメオ出演的なものが多いと前評判があるので、出来るだけ発表順に読みます。

1727p/4冊


*オーデュボンの祈り

未来を知っているカカシはなぜ殺されてしまったのか?という、伊坂幸太郎のミステリーデビュー作だそうです。伊坂作品らしく、半分過ぎた頃から少しずつ歯車が噛み合ってフラグ回収ラッシュが気持ちいい。

ただ、伊藤がコンビニ強盗になるくだり、おばあちゃんのくだり、日比野の両親が殺された真相(日比野犯人説は示唆)あたりが実はあまり詳しく書かれていないので完全なフラグ回収みたいなところまでは一歩及ばす、かな。

桜が花を植えたい、ってなるのもちょっと合理的ではない気もするし、ジャガイモとバター届けてくれた少女はそれきりだし。まあ細かいところはいいんでしょうな。


次の作品はラッシュライフですが、先月読んだので、次。


*陽気なギャングが地球を回す

銀行強盗4人組のおはなし。これも後半畳み掛ける系。

薫くんいじめられている時の車持ってる先輩が中学生とつるむとかちょっと無理ある感はあるけれど、他は総じて合理的。物語前半でフラッシュがたかれないカメラと内側からドアを開けられない車もちゃんと使われてて納得しました。どちらかと言うと能力もので、各個人の人柄が深掘りされていない気がするので、続編に期待です。


*重力ピエロ

「春が二階から落ちてきた。」

これではじまり、これでおわる。

泉水がどうやって葛城を特定し近づいたのか、ちょっと曖昧だった(それこそ黒澤さん?)けれど、後は大抵よかったです。

遺伝子についても、テーマであり、ブラフにもなっていてちょうどよかったです。


*アヒルと鴨のコインロッカー

見事な叙述トリックでした。彼らの物語の終わりに立ち会った主人公視点では確かにミステリーなのだが、全て読みおわる頃には全てがそうでなければならないと納得するもので、フラグ回収お見事でした。

相変わらず、300ページ前後まで読まないと、パズルが噛み合ってこないのがイヤらしい(褒め言葉)。これ、映像化されているそうだけれど、このままやるとネタバレなっちゃうから結構工夫されてそうだなとおもいました。



2021年一年で、活字本を30冊前後読みました。

2022年は月4-5冊、50冊目指してがんばりたい。

もっとインプットできるようになりたーい。

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