第2話 転校生ですか?

女王の勧めで入学できることになった、冒険者を目指す人達のための学校、学校とは、言っても実践的な課程で、座学はひと月のみとなっている。

入学式翌日

「今日から転校生が入ります」

まずは自己紹介。

入学式翌日の転校生は普通ならありえない展開だが、暖かく受け入れてくれる生徒。

早速、授業を始まった、これから一か月は一般常識など初歩的なところから説明がある。

「わからないことがあったらどんどん質問してください」

この世界にはレベルというものが存在する、これは草薙レイと言うゲーマー冒険者によって発案されたもので、戦えば戦うほど経験値が貰え一定数に達するとレベルが上がる。指揮官も同じで少なからず経験値がもらえる。

ゲーム内でボロ雑巾のように部下を扱うマサムネ、この世界は明らかにゲームとは違う、そんなことをやると間違いなく叛逆され殺される。

「レベルは卒業後にギルドで冒険者に登録すると渡される証明書に記載されます。また、このレベルには税と呼ばれるものがあります、レベルに応じてものを買うときや売る時の値段が変化します。」

税金制度の導入があったのは、つい最近の事、異世界人によってゲーム感覚な、いろいろな要素が取り入れられていく。

先生「この徴収された税はギルドの治安維持や低いレベル層への支援に使われますので、レベルが低い冒険者でも安心して冒険ができます」

互助制度は完璧、異世界にしては良く出来ている。

生徒「つまりは高レベルになるほど金がかかると」

先生「基本はそうですが、レベルが高いと売る物に付加する技能ポイントが高くなっているためギルドでの買取価格も少しばかり高くなります」

古物商の許可を受ければリサイクルショップも可能となっている。

技能ポイントとは可視的な数値として扱われる。

「リア、一緒に頑張ろ」

「うん」

仲のいい亜人の美少女が話している。

先生「次はギルドについて説明します。ギルドは自由貿易市国によって運営されています。

協定が結ばれている国にはギルドの市場があり、その中では冒険者は自由に売買できます。」

ギルド自体が国となっている。

最初のうちは資金調達のため、店を始めるのも可能である

先生「次にギルドのハザードランクについて説明します」

これは発生する災厄の脅威度を想定し表したもの、正確な数値はギルドマスターのみ知ることができる。

普段は号鐘が鳴り出陣するのみ、賞金稼ぎ、騎士団、様々な者が出て行く。


「0」危険度ゼロ

「1」大人は武力行使で排除できる

「1+」戦闘訓練を受けた大人、は排除できる

「2」村の軍事力で排除できる

「3」支配者は排除できる

「4」国軍は排除できる

「5」剣聖は排除できる

「5e」勇者は排除できる

「ディザスター級 」排除には3か国以上での国家総力戦が必要

「カタストロフィー級 」生命体総力戦

「アポカリプス級 」終焉


マサムネ「てんてー災厄てなんですかー」

先生「災厄とはこの世界の理りを逸脱する事が起きるのです。最近発生したものは、レベル3、殺された軍隊が蘇って、殺した人を襲いに行くなどの、、、」

アンデットアーミーと呼べばいいのか?

ラフィア「災厄はいつ起きるのなわかるものなんですか?」

ディザスター級からアポカリプス級は波の石、それ以外は砂時計でわかる、しかし、突発的に発生する巨人の暴走、叛乱の場合は予測不能となっている。

エウフェリア「で、次はいつですか、」

先生「ここ10年は砂時計で止まっています。」

平和ボケしすぎた市民たち。

ラフィア「止まっているなら災厄に向けて、私たちが強くなる時間がある」

エウフェリア「その波の石と砂時計はどこにあるんですか」


混乱を避ける為、二つで一つの仕組み、

波の石は末端の人間には教えてもらえないが、砂時計は各地のギルドにある、誰でも見える場所、入り口の前に鎮座している。

しばらくして午前が終わって、、、食堂に行くと、エルフの女の子が料理長からテーブルナイフをもらっていた。

「このテーブルナイフ欲しい」

「剣聖の真似事をするのでしたらご自由にお使いください」

まぁそんなんで戦うつもりじゃないだろう。

そして午後が始まる、うるさい号鐘、耳がおかしくなりそうな状況

先生「午後はギルドの歴史についてです。これは知っておく必要があります。」


自由貿易市国が始まったのは300年前の災厄の後、ハザードランクで表すとアポカリプス級、その時、全世界の戦力、善良なドラゴンやフェニックスに至るまで滅ぼされてしまった、現在はドラゴンはいない。

ただ一人の騎士を除いて、そのお方がその災厄を撃退し、各国は彼の死後、遺言[冒険者は災厄時は種族を超えて災厄に対処できるようにしなさい]に則り、各国が出資して冒険者を統率する組織を立ち上げたのが始まり

それから国家となり治外法権などが取り入れられ、中立国で他国の干渉を受けないようになっていった。

今では冒険者を育成することにも力を入れている。

レティ「先生、その騎士の名前って?」

先生「彼の名は『ルキウス=レオニダス・ルイン=テンペスト・アステル=ベレッタ・アヴァンティーノ』レオニダス様と呼んでいます」

今でもレオニダス様のレベルの記録は超えられていない。

勇者クラスの冒険者が毎日災厄と戦って1カ月に300レベルあげるのが物理的な限度なのですから、人間の寿命ではどう考えても超えれる訳が無い

3年にも及ぶ長い戦い、血の海、死体の山、憎悪の嵐、人々は疲弊しきっていた、でも、上には上がいる。そのことについてはまだ知らなかった。

マサムネ「俗に言うチーターとか俺tueee系ですね」

イーサン「それはそれで、、、」

マサムネ「それにしても不死鳥のフェニックスまで滅ぼすて、そこにいなくて良かった」

フェニックスは煌光の守護鳥と呼ばれている体は滅んでも魂は滅ばないため、時間はかかるが何度でも蘇る、さらにフェニックスに会えると願いが叶うって噂がある。

エルザ「勇者の話お母さんから聞いたことある、勇者様が災厄から皆を助けてくれたんだって、だから僕も強くなって災厄が、また始まった時にみんなを助けたい」

有名な昔話あるある、強い者が戦いを強いられる。

強き者の運命はどの世界でも同じことだがこの世界での強い者は少し違った。

レティ『おばあちゃんの話は本当だったんだ』

この世界には昔話は二つある、一つはレオニダスの戦い、もう一つはレベルという概念な存在しない時代のジャンヌ•サン=ロードという少女の40年に及ぶ聖戦がある

先生「話が逸れましたけど、次にエルファルト王国について説明します。ギルドを語る上で必ず必要です」

ジョセフィーヌ女王を始め女王はお忍びで冒険者をしている。

女王は守護の要、[国民を守る義務]の遂行のため、強くならなければならない。

先生「レオニダス様のアヴァンティーノ家もエルファルト王国にあります」

イーサン「教官、支配者や勇者、英雄といった階級についてのご教授を願います」

いつも肝心なところを突いてくる軍人、

階級は重要なことだと一番わかってる。

先生「ありがとうございます。イーサン、重要な事を忘れるところでした」

弓、槍、鎚、などの武器では戦士<支配者<勇者となります。魔法使いは、法術士ソーサラー<魔導師ウィザードとなる

剣では騎士<聖騎士<聖騎士長<剣聖候補生<剣聖となります。さらにウォーリアーと呼ばれる銃を使う戦士には二等兵<一等兵<上等兵<伍長<二等軍曹<一等軍曹<曹長<先任曹長<最上級曹長<准尉<少尉<中尉<大尉<少佐<中佐<大佐<准将<少将<中将<大将<元帥と細かく分かれている。

軍人ならこのウォーリアーは大歓迎だろう

先生「すべてにおいて言えることですが、階級はレベルで分かれているため、例えば昨日はAの部下だったがレベルが一気に上がったから今日はAの上官となることも可能です」

イーサン「つまり無能な奴は次々と抜かれていくという恐ろしいほどの完全実力主義なんですね」

この完全実力主義の世界にお情けを、

だがこの世界には情けなど存在しない

マサムネ「ちなみに先生は?」

先生「レベルという意味ですか?」

マサムネ「はい」

先生「今は冒険者を引退しているので公式なレベルはありませんが、最高で999です。」

ゲームあるある、9が揃うと最大値、この教師は強いと思われる

生徒「先生強くね?」

先生「いえいえ、私なんて冒険者の、はしくれでしたよ」

謙遜など無意味、全てはレベルが語っている。そんな一般常識の授業が一ヶ月あれこれ教わった。冒険者としての最低限の知識は取り入れた。

先生「本日の授業で座学が終わります。明日は皆さんの冒険者としての武器適正を確認します教室に集合後、ギルド本部に行きます」

生徒「やったー!!!」

マサムネ「ようやく本命というか、イーサン、自分の武器適正は何だと思う?」

イーサン「銃が本望だよ、というか銃とナイフ以外は認めない」

マサムネ「俺は盾がいいな~」

マシュー「俺も盾がいい、最強の防具と瞬間接着剤で悪戯攻撃」

この青年は何を考えてるのかわからない。

悪戯という一番たちの悪い攻撃、いや、そもそもこの世界では攻撃ではないが相手に近づく、先ずそれからとなる

イーサン「俺にはするなよ」

味方にするようには思えないが油断できない。数時間後、自由行動の時間、ここもギルド管轄のため治外法権、王国の法律など通じない。

マサムネ「ここ外見的になんかいい店、金あるならこの店行こうぜ」

やらしい外見の店

イーサン「いいです。入りましょう」

店名『ニュクス』

ギリシャ語で夜を意味する店名、それが既に危ない要素の一つなっている。

店員「いらっしゃいませ~」

店員「こちらにどうぞ」

マサムネ「初めてで仕組みとか分からないです」

店員「当店は接待付き飲食店というものでして、女性が隣につきまして飲食を行うものです、なお、おさわりは原則禁止となっておりますが、女性が許可した場合はおさわり解禁となります。」

※やらしい展開を期待しないならブラウザバック推奨

マサムネ「わかりました」

マシュー「マジかよ」

率直なコメント、普通の反応

店員「本日はどのような女性をお連れしましょうか?」

マサムネ「みんなはどんな人がいい?」

イーサン「ブロンドで相当なものを持ってる人で」

その相当なものってのが国によって意味が違う、この軍人はどんな人が好みなんだ?

マシュー「俺はお任せで、」

マサムネ「じゃぁ俺もお任せで」

お任せ、それは許容範囲の広さを意味するものだ。

店員「かしこまりました。」

マサムネ「何だ?、相当なものって」

店員「お待たせしました。ハーフエルフ2名とサキュバス1名をお連れしました。」

イーサン「おォ日本の異世界ファンタジー感満載だな、こういうの嫌いじゃない」

イーサンはこういう日本の異世界漫画的な設定が好きなのか、エルフとサキュバスは相反する者だが、、、

マシュー「これはいい、実に宜しい」

何を言ってるんだよ?

5時間もサキュバスたちに滅茶苦茶にされ、果ててしまった3人

マサムネ「日本なら完全にアウトなことまでされるとは、異世界も悪くない」

イーサン「日々の活力に乾杯です」

女性優位社会、このエルファルト王国の法律なら極刑だが、ギルドの管轄下は治外法権、やらしい店でやらしいことやってもいい事になってる。それは女性も同じ、故にサキュバスのできる仕事は限られている。

門限ギリギリで寮に戻ってくる3人、バレないように静かに歩いていると、

寮のトイレ棟から偶然にも出てきたエルザに見つかった。

エルザ「男3人でこんな時間まで、ずるい」

マサムネ「そういうエルザこそこんな時間にそんな格好で何やってるの」

露出度が高いのはただ単に暑がりなだけだが普段とは違う。

マシュー「いちいち聞くなよ」

エルザ「、、、ェ、、、ッチ」

自爆症を患っているかのように盛大に自爆する。

エルザ「はっ!、女の子にこんなこと言わせるなんてみんなひどい」

気づいた時には既に遅く、辱めを受ける、誤魔化すのが苦手なのか、嘘を付けない呪いでも掛かってるのかわからない。

マシュー「エルザも普通に言うのかよ、盛大に自爆だな」

エルザ「僕は言った、じゃあみんなも言ってよ」

イーサン「俺たちも同じだ、だからこのことはお互い他言無用で」

マサムネ「イーサン!」

イーサン「女の子にこんなこと言わせて俺らだけ秘密とか間違ってる」

マシュー「自爆したのはエルザだが」

女の子に自爆されたから、こっちもバラす、この展開は予想できなかった。

マサムネ「そうか、悪かった、ごめんエルザ」

エルザ「先に言ったのは僕の方だよ、だからみんなは悪くない、秘密を聞いてごめんなさい」

エルザとは一通り仲直りした。

マサムネ「おやすみエルザ」

エルザ「おやすみなさい」

入学早々に女王からのお小遣いでやらしい店に行き、女の子を自爆させる。

エルファルトの女王は慈悲深いとはいえ、こんな事知ったらどうなるかは明白、死刑だ。





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