第3話 辱めですよ?
予定通りギルドでの武器適正の確認が行われる。
先生「皆さん、おはようございます皆さん、班員は揃いましたか?、あらかじめ言っておきますが、武器適正の確認上、レベルが伝えられます。今回は公開しなくても構いませんが、冒険者となると絶対に公開しなければなりません。それと、冒険者名を考えておいてください。家名は必ず伏せてください」
生徒「今ですか、、、」
冒険者名、貴族などが身分を隠す為に名乗ることもある。変更できない
マサムネ「転校生班は揃っています。いつでも行けます。」
レティ「緊張する」
マサムネ「どうしたレティ」
レティ「私、レベル見られるの嫌」
この世界ではレベルは見られたくない個人情報的なものか?先生は普通に教えてくれたが、、、
マサムネ「結果がどうあれ、レベルを見せびらかすつもりは無いし、見せなくていいんじゃない、今は武器適正だけ分かればそれでいい」
異世界人はほとんどの場合、レベル1からのスタート、1から始める冒険者生活、27歳でレベル1だとこの世界ではかなりの出遅れ世代と言われてる。
レティ「私はこういう辱めは別にいいんだけど、武器適正は知られたくないし、レベルは知りたくない」
エルザ「僕も見せたくない、みんな僕を嫌いになると思うから」
レベルを知っただけで嫌いになるわけないはずだが
イーサン「私はIDタグでいろいろ晒しているので抵抗はありません」
マサムネ「IDタグて?」
イーサン「ドッグタグとも呼ばれていました。」
名前や宗教に至るまで書かれた板、
まぁ軍人ならそれくらいの個人情報は晒してるから、レベルくらいどうでもいいのか、、、
マサムネ「それか」
エウフェリア「ラフは見せる?」
ラフィア「リアが見せるなら私も見せる」
亜人の少女2人は仲の良い感じでいつも話し合って決めている
エウフェリア「じゃぁ見せない」
マシュー「僕は完全公開、隠すものは悪戯のネタだけ」
いたずら、この世界では攻撃には分類されないため、加護でも防ぐことができない、一番たちの悪いものかもしれない。
学校から徒歩で20分くらいの距離、皆で雑談しながら歩いた。
過去の話だとか自慢話だとかそんなくだらない話で暇つぶし。
しばらくして自由貿易市国エルファルト王国本部に到着した。
このギルドは専属の実力部隊を持たないため、警備を自警団に任せて、その報酬を払っている。自警団といっても傭兵、装備は本格的なもので、簡単に突破できるものではない。
自警団「身分証の提示をお願いします。」
先生「ここでは冒険者証明書も使えます。」
自警団「ギルドの先生殿ではないですか、となると、皆さまは生徒さんですか、」
先生「そうです」
自警団「それではどうぞお進みください」
マサムネ「顔パスかよ」
信頼された人は顔パス、いちいち身分証を提示するのは面倒
イーサン「顔パス、いい言葉です」
ギルドの総本山、外見はそこまで豪華ではなく、落ちた感じ、そして今のギルドマスターはエミリアというハイエルフが仕切っているらしい
中に入ると例の砂時計が鎮座してる
先生「ここがギルドの庁舎です。」
受付「お世話になっております、先生殿、本日は武器適正の確認でしょうか?」
先生「はい、」
受付「今日はすぐに確認できます。」
繁忙期には長蛇の列で、場合によっては数日かかる、それだけ冒険者になりたい人が多い、今は冒険者の最盛期、裏を返せば災厄が多いという事実
先生「あらかじめ伝えておきます、結果が印字された紙はその場で処分されます。持ち出すことはできませんのでご注意してください
沈黙のやりとりなら個人情報も外に漏れない。そこら辺の配慮は完璧なギルド、どこかの魔導師長は雲底の差だった。
担当者「それでは最初の方はこちらにどうぞ」
先生「誰から行きますか」
イーサン「誰もいなければ私から」
毎度のこと先陣を切っていく、やはり軍人らしい。
担当者「こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
水晶球のような読み取り装置、それと印字装置、かなり使い込まれた機器類
担当者「お疲れ様でした。あなたはレベル1、武器適正は銃となります。」
やはり異世界人はレベル1、こればかりは仕方ない
担当者「次の方どうぞ」
レティ「私が行きます」
例のエルフの騎士か?
担当者「あなたはもしや、」
レティ「いいから早くして」
担当者「失礼しました、こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
担当者「お疲れ様でした。あなたは、なんと!レベル540.002 そして、武器適正は剣(特殊)です。やはり剣聖レティリアですよね?」
こんな可愛い女の子が剣聖か?
レティ「いや、違う」
違うなら納得できる。
担当者「冒険者名レティと書いてあって、つい、、、人違いでした。申し訳ありません」
ロングソードは持ってるけど、何でテーブルナイフももってる
担当者「次の方どうぞ」
生徒「俺が行く」
担当者「こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
担当者「お疲れ様でした。あなたはレベル12、武器適正は鎌となります。」
担当者「次の方どうぞ」
エルザ「僕が行く」
担当者「こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
担当者「お疲れ様でした。あなたはレベル3500、武器適正は戦鎚(特大)!?となります、お嬢さんもしかして、巨人族の方では?戦鎚(特大)は巨人族しか扱えないので、、、」
エルザ「それ間違いじゃない?この身長で巨人族はないでしょ?」
担当者「ですが、結果に間違いがあるのは今までになかったのですが、」
エルザ「じゃぁ僕が特別なんだね」
担当者「そうような事なのでしょうか、お待たせして申し訳ありません」
担当者「次の方どうぞ」
マサムネ「俺が行く」
担当者「こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
担当者「お疲れ様でした。あなたはレベル1、武器適正は槍となります。」
同じ説明、同じやりとり、担当者も大変だろう、それから全ての生徒の適正診断が終わり帰路につく。
マサムネ「俺は槍だった」
レティ「いっぱい下からツイて欲しい」
言い方がやらしい
マサムネ「武器を使わないことに越したことはないが、」
マサムネ「でも、こんな結果になるとは思わなかった。イーサンはどうだった?」
イーサン「生まれつき銃に愛されているのか」
マサムネ「どういうこと。」
イーサン「武器適正は銃でした」
軍人で武器適正が銃、本能的とも言える結果
マサムネ「本望ならいいんじゃない?」
イーサン「でもナイフの適正が無かった、こればかりは悲しいです」
イーサンのナイフ捌き、この時は誰も知らなかった。
マサムネ「槍の適正なら盾の適正も欲しかった」
先生「適正があってもまともに使えない奴もいる」
イーサン「教官、それは一体どのような意味でしょうか」
先生「私の適正は剣ですが、盾の方が戦えるんです」
イーサン「それは適正を超えるということなのですか?」
先生「そうです。適正はあくまでも目安です適正武器の系統で戦うと他の武器より経験値が多くもらえるだけです。自分の1番使える武器で戦うのが冒険者です」
本末転倒的な結論だった。
冒険者の間では武器の流行もあるそうでで、今年は弓、アーチャーばかりでは接近戦には向かない。
そしてきた道を帰る、教室に戻ると先に着いた一部の女子生徒が集まっていた。
ラフィア「じゃぁ、エッチい感じで気まずくしろ」
エウフェリア「あっ。そこ、感じる、あっ、あぁ~」
イーサン「何事?」
エウフェリア「あ、イーサン、これは命令遊びです。」
王様ゲーム、この世界での呼びかたは命令遊び、ルールはシンプルで命令は違法でなければ絶対に行う
エウフェリア「次は私の番、助けを呼べ」
ラフィア「きゃぁー助けてー」
レティ「何をやってる」
騎士に見つかるとは一番面倒な展開
レティ「いい、恥辱プレイ好き」
イーサン「命令遊びです。」
レティ「イーサン、私のこの体は好きにやっていい」
この騎士は何を求めてるのかわからない
イーサン「俺は何もやってない」
レティ「本当?エウフェリア」
エウフェリア「イーサンは何もやってません」
レティ「醜態を晒すことになるとは、、、」
イーサン「説明不足なのは私の間違い」
レティ「この醜態プレイ、こんな最高の状況を演出してくれて、ありがとう」
イーサン「俺は何もやって無いが」
イーサン「女騎士みたいな雰囲気出して、ねじがぶっ飛んだ女性だな」
やはり彼女は只者ではない、そんなオーラを放っている、変態性はさておき、パーティーに入れるべきか、迷っている様子だった。
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