第7話 副作用?
私は10年前まで喫煙者でした。喉が痛くなればのど飴を舐め、頭が痛くなったらバファリン様に頼っていました。
咽痛くなるのも頭が痛くなるのも全てタバコのせいでしたが、当時の私にはそれは分かりませんでした。
人間とは依存する性質がある生き物です。常に何かに依存して生きていると思います。それは、スマホであったり、人であったり、はたまた薬物かも知れません。依存出来る何かが無ければ、依存出来る何かを探してしまうのもまた人間だと思います。
私の場合、それがタバコでした。ニコチン中毒では無かったと思いますが、依存状態になってしまっていました。タバコを吸う習慣に依存していた、そんな日常でした。
タバコを吸って喉が痛くなってのど飴を舐める、さらに頭が痛くなったらバファリン様に頼ってしまうといった依存の連鎖が起こっていました。始まりはタバコでしたが、気付いたら私は、のど飴依存であり、バファリン依存に陥って居たのですが、依存していたと気付いたのはタバコを辞めてしばらく経ってからでした。タバコにはタバコ自体を依存させる力があり、また他のものを依存させやすくする性質があると仮説を立ててます。いつか実験してみたいお題です。
そういう依存になっている私は、バファリン様の力を侮っていました。
「頭痛にバファリン」
この解釈を、「バファリンは頭痛にしか効かない」と勝手に解釈していました。どうやら、私は物事を都合良く解釈してしまう性格の様です。そういった性格も、依存を助長していたのかも知れません。
話がそれましたが、バファリンの説明を、よーく見ると、色々と書いてありますが、効用の一つにこんなものがありました。
「歯の痛み」
バファリン様は、歯の痛みを和らげる効果があったのです。私は、知らず知らずの間に頭痛だけで無く、歯の痛みも和らげておりました。喉が痛い私は、のど飴依存になっており常にのど飴を舐めてスースーになっていました。しかし、スースーの裏には少しずつ着実に虫歯が進行していたのでした。しかし、バファリン様のパワーで、痛みを感じない私は、気付く事無く時間だけが無情にも過ぎて行きました。気付いたのは、禁煙者になってバファリン依存から解放されてからでした。
激しい歯の痛みで、歯医者に行くともう悲惨な状況でした。痛みを感じなかった私には、虫歯の痛みも感じませんでした。
もちろん、歯ブラシの仕方等原因は色々とあるのですが、これだけは真実です。
始まりはタバコでした。
タバコを吸っていなかったら、虫歯がここまで酷くなっていなかったと思います。だって、虫歯痛いんだもの。
やはり、人間は痛みを知らなければならないのでは、無いでしょうか?
昨今、消費税も上がりました。それにより私の懐は打撃を受けています。たかが2パーセントですが、減税世代ではない子供を抱える私には痛みでしかありません。そもそも、タバコも税金を吸っていると聞いたことがあります。お金の観点から見ると、タバコとは一体なんなんでしょうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます