第19話 大学入学式
入学式は大学ではなく市民会館で開催されるとのこと。
やはり大学ともなるとそうなのかぁと会場へ向かう。
受付でいきなり洗礼を受けた・・・
当然学部生受付の方に行ったのだが係員が発した言葉
「院生はあちらになります」
うっそ・・・俺ってそんなに老けてるのか?
学部新入生であることを告げると何事もなかったかのように案内された。
相変わらずこのような式典は苦手だ。
俺にとっては退屈な時間が終わり大学へ向かった。
特に用もなかったはずだが、間もなく始まる大学生活のためにも色々と見て歩く必要があったのかもしれない。
正門をくぐるとメインストリートの両脇が何やら賑やかだ。
縁日みたいな感じで学生がたくさんいる。
何だか学園祭みたいだなと思ってたら、サークルによる新入生勧誘が行われていた。
しかし・・・最後のテントを通りすぎても俺に声がかかることはなかった・・・
え、スーツも着てるし俺バリバリの18歳新入生ですけど・・・
まぁ強がりではなく、大学で◯◯サークル等に入るつもりはなかったので勧誘があってもなくてもどうでも良いっちゃ良かった。
少なからずショックではあったけれど。
というより、入学式1ヶ月前に大学の生協学生委員会が主催の「推薦合格者の集い」というのに参加する機会があり、その時に「彼等がやってる企画に携わりたいな」と思っていた。
ただ、その委員会がどこにあるかも知らないし、その時はそんなことすらも忘れていた。
ただ両脇のサークル勧誘のやり取りが眩しく見えたのは事実である。
こうして大学生活がスタートするわけである。
在籍する経済学部生は一同に集められオリエンテーションという名の説明を受ける。
その時女子に声をかけられた
ん?・・・川路さん??
何と中学の時に一緒のクラスだったコと大学で再会するとは。
そこまで親しいわけではなかったが、大人しい印象だった。
しかし今はとても大人びて見える。
たった3年で変わるものだなぁ・・・と。
もう彼女は既に仲良しグループの輪におり、俺も必然的にそこに加わることとなった。
積極的ではない俺には十分ありがたかった。
講義もほぼ一緒なので学食も一緒だったし、講義が終われば飲みに出ることもあった。
まぁ俺は実家から90分かけて通ってたので、そこまで深酒することもなかった。
履修科目が一通り終わったところで、少しばかり余裕ができて学内を散策していると・・・こんなところにあったのか大学生協学生委員会を発見。
理由はわからないが俺にしては珍しく飛び込んだ。
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