第1話:オコナウべきこと

 「それが相棒の条件なら・・・俺は喜んで取引をしようっ!!」

そう言われた瞬間、僕の体からナニカが飛び出してきた。その後。影が紺色に沈みきった水晶のようなナニカを僕の体に落とし込んだ。「この力の使い方は、俺が後で教えてやる。とりあえず、後で逢おう!」...

 そして目が冷めたときには、森林で眠っていた。よくある、異世界転生物のパターンである。とりあえず、体を起こしてあたりを見回してみる。が、木々と草と小鳥?のさえずり以外には何もない森だった。都会の喧騒から離れた田舎ってこんな感じなのかなぁ、とか思ったりした。体を起こしてみると体が普段より軽く、そして腕がなんか筋肉質になっている感じがした。(これが、影が言っていた力なのかな?)と思いながら、まずは体を動かしてみることにした。手を閉じたり開いたりしているのだが、どうも感覚がおかしいのか手袋をしている感じがする。爪もあり皮膚もちゃんとあるのに、そこにあるはずの手が・・・いや腕すらない感じがする。

そんな疑問符を浮かべている僕に、「相棒、またせたな」という掛け声がした。

 きっと影が来てくれたのだろう。なんだい?と振り返ると、そこには誰もいなかった。あれ?と思ったが「俺はお前の心の中にいるぜ」と言ってきた。とりあえず話を聞いてみることにした。これ以上どこにいると間いても無駄そうだなって思ったからである。「とりあえず、俺が言ってる意味を分かるようにするために(ジャック)って心の中で唱えてみろ」とか言われたのでとりあえず心の中で(ジャック)と唱えてみた。すると、いきなり目の前に、いきなりHUD(ヘッドアップディスプレイ)みたいなのが出てきたのである「何だこれ!?」・・・普通に叫んでしまった。とりあえず続きを聞いてみることにした。「これがお前に授けられた1つ目の力 (ジャック) この世界の大まかなことはこのジャックで分かったりする。ちなみにその力はかなり使える力で、使いこなせれば色々なものが見えてくるようになるからな。」と言われた。色々なものってなんだよ色々なものって。まずこのジャックで色々みてみる限り、分かることは、(名前・性別・体重・身長・住所・家族構成・学識)と書いてあったのだが、最後の一番右になんか karma(業) と書いてあった。...なにこれ?

そう思っていると「おっと相棒、その解説は最後にするぜ。とりあえず他のも見てみてくれよ。」と言ってきた。めっちゃ気になるやん。因みに僕は関西人ではなく広島人だからな。「あと相棒、お前の手とか腕変な感覚しただろ?それもお前の能力に起因しているんだ。(プレデター)って心の中で唱えてみな。」ほんと、チュートリアル感が半端ないし、どちらかといえば僕はチュートリアルは嫌いだけど、こればかりはどうしようもないので素直にやってみることにした。(プレデター)と唱えてみると、いきなり僕の両腕と両手が一瞬で黒ずんで手が乾燥した感覚に陥った。...もう何なんだよこれ。「相棒、おまえに与えた能力の中で最も強力な能力、それがその(プレデター)。この世のありとあらゆるものをそれで喰らうことができる。それが攻撃でも、魔法でもな。そいつの扱いには気をつけるんだぜ。」なんつう物を与えてるんだよ。とか思ったが、まぁまぁ便利っぽいからそれでいいかなと思った。「お前の力のパラメータみたいなのがあるんだが、それもまぁまぁいじらせてもらってるぜ。この世界で言う怪物クラスみたいには仕上げた、だが弱点は作っとくべきだと思ってな。

スタミナと耐久値を常人よりも下にしておいた。その代わり、パワーと反射神経を異常なまでに底上げしておいた。そしてこれがお前の最後の力、

その能力の名はインク、その名の通り体をインクに変えたりインクをお前の一部にすることができる。ぶっちゃけほぼ負けることはなくなるから、

有効活用してくれよ。」まじで?なんか僕の体色々魔改造されてるんだけど。なんだかまだ話の続きっぽいからもう少し黙っとこうと思った。「そしてお前の特性と武器について言っておく。お前の特性、それは(進化)

お前は経験を積むごとにどんとん体も進化していく。心も進化していく。だが心の中身は作れないから注意しろよ。まぁ可能性はあるかもな?そしてお前の武器についてだが、2つ準備してある。

1つ目は(月を刻みし大剣)、2つ目は(刻龍殺しの短剣)を授けることにした。どちらもこの世界の中では、世界の誰もが欲している幻の武器となっているから気をつけろよ。だが、お前はその武器たちと見えない鎖でつないであるから、安心だな。まぁ、そんなもんだ。」

えらく長い説明だったけど、とんでもない厨ニ武器渡されてしまった。だが、肝心の武器はどこにもない。どこにあるんだ?と聞いてみるとお前が呼び出すと、「どこからともなくやってくるさ」と言ってきた。この検証は後にするとして、一番気になっていたことについて聞いてみることにした「この、 karma(業) って一体何なんだ?これのある意味って一体何なんだ?」すると影は「それがそのお前専用のジャックの特徴 (審判者) お前がここに来る前に言っていた審判をする奴が持つそいつだけの力、お前の場合は・・・パラメータになって分かるタイプだ。お前には審判者に逝く直前の殺人鬼を見極めることができる。そのための能力だ。」

俺は、審判者?を手伝うらしい。とりあえず言いたいのは、


審判者、凄く怖そう。


 とりあえずこんなもんらしい。影は「またいつか来るからそれまでは一人で頑張ってみろや。」とか言ってきた。まずは、街とか村を探すべきなのかな?まぁとりあえず、異常なまでに強化されて筋肉を使って、街を探してみることにした。


続く...

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