アサシン、始めました
@malimo0
第0話 裁きのハジマリ
「ここ、どこだろう?」
そう言いながら僕は目を覚ました。ここがどこで何がどうなっているのかがさっぱり分からない。まず状況を整理しないといけないと僕は考えた。
僕の名前は「浅巻 新渡」年齢は16歳の男子高校生。その、はずだったのだが、「頭痛いなぁ・・・」よくわからないが頭痛がする。こう、こめかみが痛いパターンのヤツである。床かも分からないそこから僕は立ち上がった。とりあえず深呼吸をした。どうやらそこには酸素があることは確かなようだった。酸素があり即死するわけでもないので、今置かれている状況を改めて整理してみる。なにもない空間に僕一人だけ、しかし酸素は供給されているため今のところは生きている。・・・これじゃあまるで
「監禁されてるみたいじゃん!。え?なにこれ?まったくりかいできないんだけど!?どうなってんだよ~!」
一人で叫んではみたが、かなり虚しい感じがした。とりあえずここに来る前一体何が起こったのか思い出すことにしよう。
僕はいつも通り、教材が入ったリュックを背負い自転車に乗っていた。ここまで覚えていたので、とりあえず安堵する。いつもの信号が一つしかない通学路を通り、高校に行って...いた?。いや、そのはずだ。自分の記憶に問いかけてみるが記憶はそう言っていた。多分合っているはずだ。そうやって記憶を整理していると、自分の声が、聞こえないはずの後ろから聞こえてきた。「それは、間違っているぜ?相棒。」僕は不思議に思い振り返ると、そこには僕の影っぽいものがそこに居た。
僕は理解できなかった。ここには光も反射する壁も床もなにもないはずなのに、それなのにその影はそこにいた。「君はなんだ?」と訊くと「俺はお前で、お前は俺だ。」と漫画でよくあるセリフを言ってきた。ここから聞いても何も進展がないと思った僕は、違う質問をしてみた。「ここはどこで、君の目的はなんだ?」すると「影」は「ここは(無)で目的は、殺人鬼への(勧誘)だ。」と。正直言って理解不能だった。ここは無?殺人鬼になれといきなり言われているのである。「お前が殺人鬼になれば、少し今までと少し違う世界に飛ばし、違う人生を歩ませることができる。
逆に、殺人鬼にならないのであれば・・・お前を(審判の間)まで、連れて行かなければいけなくなる。ま、残念ながら俺はお前だから、めんどくさいのは嫌いなんだよ。わかるだろ?」いきなり審判の間とか言われた。
僕は殺人鬼にならないとどうやら裁かれてしまうらしい。まず殺人鬼なんてやりたくもないし、実際裁かれて終わるのであれば、それでいいと思った。でも。これだけでは判断材料にはならないと思ったので最後にこんな質問をした。
「僕を殺したのは誰で、そいつは殺人鬼なのか?それだけ最後に教えてほしい。」そう言うと、影はこういった。「答えよう。殺してきたのは、他の誰でもない(運命)だ。そしてお前の質問通り答えると、それは、救済者でもあり、破壊者でもあり、殺人鬼でもある。だが暗殺者ではない。」今こいつの答えを聞くと・・・答えは決まった。息を整え、僕はこういった。「殺人鬼にはならない。だからってまだ裁かれにも行かない。だから僕は、暗殺者になるよ。君の求めていた答えで、合っているかい?僕?」影、もとい僕は「正解だぜ、相棒。安心しろ、悪いようにはしないさ。お前の意気に応えて更に取引しないか?」やけに上機嫌なご様子だった。「取引って、何だよ。」奴は次のように話した。
「お前に世界を滅ぼせるような(力)を与える。その代わりお前の心から、何かを奪ってやろう。それが取引だ。」冗談じゃないと、思った。・・・だが、一つだけ僕も捨てたい感情はあった。それを差し出せば、奴は(力)をくれるのだろうか?そう思った僕はこう言い放った。
「じゃあ取引だ!お前のくれる力と引き換えに、人を愛する心をくれてやる!これならどうだ!?」
「それが相棒の条件なら・・・俺は喜んで取引をしようっ!!」
これが最初の最初、全ての・・・審判の始まりだった。
続く...
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