潮の香(実技試験) - 0.3
介護が機械化され、多くの人々が安全で快適な老後を送れる世界。
怪我で脚が不自由な主人公は、機械介護を受けられて幸福であり、密かな優越感を持っている。
機械介護を受ける資格試験を担当したヘルパーとの面会に応じる。
当時は若造に試験をされて苛立ったが、現在が幸福であることを自慢。人手による原始的な介護に戻る気はないと伝える。
VRゴーグルを外すと、清潔だが狭い部屋に、ロボットアームと老人用ベッドがたくさんある。主人公の認識は虚構だった。ヘルパーは、当時と現在の状況を説明する。人手によるリハビリ予算が拡充され、もう一度身体機能を回復できるかも知れないと伝えられる。
長期間寝たきりだった主人公は、どんなに頑張ってももはや脚を動かすことができず、かつ苦痛に耐えられない。諦めてVRゴーグルを装着し、長い安楽死に戻る。
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