第6話

コイツとの生活は幸せなものへと変化した。

独りではなくなり、僕を守ってくれるのだ。ただどこか違和感は残ったまま。


独りでいる時には幸せな気持ちになれず、何をするにも下を向いていた。そのため、もう何年も鏡を見ていないことに気がついた。僕はそろそろ幸せになってもいい時なのかもしれない。コイツがいると調子がいい。独りでは無いと思える。そう考えているうちに、女性とのお付き合いをしてみたいと高望みをするようになったのだ。そうだ、今までの僕はもう過去の僕だ。外見に気を使おう。そう思っていたが、


「やめろ。」


ただ一言強く言ったのだ。


僕は息を飲んだ。どうしてそんなことを言われければいけないのだろうか。僕はこの忠告を無視してしまったのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る