第5話
数時間後、僕は目が覚めた。急に意識を手放してしまったということは、それほど僕にとってなにか衝撃的なことだったのだろう。
「意識が戻ったみたいだな」
『ずっとそばにいてくれたのか』
「あぁ」
コイツは僕にとって味方なのだろうか。僕のことを心配してくれているのかもしれない。だか、本当に理由が分からない。何故ここまで優しくしてくれるのか、どうして護ってくれたのか。コイツのことを僕は知りたいと思った。
コイツとの生活を送っていくうちに、いくつかわかったことがある。僕が寂しいと思えば、
『お前はひとりじゃない。俺がいる』
と囁き、僕が怖い目に合いそうな時は必ず忠告してくれる。僕のことを大切に思ってくれている。忠告をしてくれる度に、そう強く思うようになった。
初めは疑っていたが、兄の事件から僕はコイツのことを信頼するようになっていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます