14 君を証明できない世界



 この世界から零れ落ちた

 かき消えてしまった君の姿を

 捜して 町を駆け回る

 君はどこに行ってしまったんだろう


 どんなに捜しても見つからない


 青い空が見下ろしている

 町中に溢れる人は 君がいた事も知らず

 君がいなくなった事にも気づかない


 この空が見下ろしている

 月も 夜も 太陽さえも

 無力な誰かを見下ろしている


 それは誰にも証明できない事

 

 例え誰もが 君を知らないと言い張っても……


 証明できない何かは確かにあった

 可能性 覆したくて


「無関係な世界で、僕は完璧に生きてはいけない」

「君の笑顔も 泣き顔も 思い出も」

「なくなってしまったら そんな世界は意味がないんだ」


 青い空が見下ろしてる

 誰も君がいた事を知らない

 君がいなくなった事にも気づかず ただ生きている


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