第8話 決定事項

今日12月24日誰がサンタとして、配達員になるか決まった。

私は案の定配達員ではなくサポートに回る事になった、ただサポートに回ってもその日の制服はサンタの衣装でやるのである。

サクは見事にルーキーイヤーデビューでサンタとして配達員になる、発表の時小さくガッツポーズを決めていた。

配達員は去年と同じメンバーに加えてサクといった形になった。

私は当日サポートがしっかり出来る様に明日から当日までは訓練生ではなく物流の手伝いに回されピッキングやラッピングなどをやって行く、それはそれで忙しくなるのだ。

「来年はお前もデビューしろよな」とサクに言われた。

「もちろん!今年は悔しいけど頑張ってサポートして皆でプレゼント配ろうね!しっかり運びなよあんたは。」

「わかってるよ任せろ!」

と私とサクは発表会の後言葉を交わし別れた。

私はフーの元へ行きフーに

「来年は頑張って一緒に配達しようね。」と話した。

フーは私に顔を寄せる、私はフーわわ優しく撫でてあげた。

「あっ!いた!いた!あなたフユナさんよね?」

と私に若い女性が話しかけてきた。

「はい…あなたは?」

「私はスルメと申します。昔はサンタとして二年ほど配達員をしてましたが結婚に伴いサンタは引退しました。今はサンタトイにてパートとして働いています。」

「そうなんですね、ところで私に何か用ですか?」

「はい、フユナさんは訓練生を終えたらサンタトイに配属希望との事ですよね?」

「はい、そうです。」

「今日かれ当日まではサポートに回られるとの事で、その期間週に二回ほどサンタトイにもお手伝いに来て少しでも仕事を覚えませんか?」

「えっ!?そんな事許されるのですか?」

「はい!大丈夫です、私も昔そうでしたから。多分他の訓練生も配属先によっては同じ事をしてる方もいますよ。」

「分かりました!よろしくお願いします。」

「また詳しい事が決まりましたら連絡が行く様になっておりますのでまた後日お会いしましょう。」

とスルメさんは去っていった。

私は更に忙しくなる予感と楽しみな気持ちになった。

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