第32話  入退院

妹は食事が取れるくらいに回復しました。

食事といってもムース状のものですが。

ただ微熱は続いたままでした。

W病院でも原因はわかりませんでした。

母は看護師に出来るだけ入院させて欲しいと言いました。

ここは病気を治すところなので、治ったら退院してもらいます。

ときっぱりと言われました。

母が何故R寮よりも病院を希望したのかは私には理解できませんでしたが、

今思えば、R寮に妹を取られたような、そんな気がしていたのかもしれません。


妹は半月ほどでして肺炎を再発しました。

39度の熱で意識が朦朧としていたのでしょう。

母と私が行っても認識できないようでした。

それでも半月後には退院しました。

病院での食事は完食するほど元気になったようでした。


一旦はR寮に戻りましたが、2ケ月ほどで再発し、

W病院へ再入院しました。

その時は医師からの説明はなく、看護師が説明の用紙を持ってきただけでした。

再発ということで、私たちも特に医師から聞く必要を感じませんでした。

この時は半月ほどで退院しました。


そして2019年1月に妹はインフルエンザで入院しました。

その知らせを受けたとき、体から力が抜けていくのがわかりました。

ああ、もうここまでかもしれない・・


入院の知らせを受けて翌日私一人で病院へ行きました。

妹はベットの中で顔を振るわせて痙攣していました。

高熱で痙攣が出ているとの説明でしたが、

そんな様子は初めて見たので、とても驚きました。

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