第15話 変化
その後福祉利用のシステムが変わり、
それまではB氏が相談窓口となっていたのですが、
通所している各施設が窓口となり、C施設が相談窓口となりました。
妹の福祉利用に関しては、すべて私か手続き等をやっていました。
実際に妹と触れ合っている方が窓口となってくれるのはありがたかったです。
気になったのは、支援者と呼ばれる方々が暗い印象の方が多かったことでした。
そして、会話の中でとても違和感がありました。
お姉さん、お迎えに来ていただいてありがとうございます。
とか、新しい洋服を買ってくれたのですね。ありがとうございます。
などと度々言われるのです。
とても失礼な言い方だと私は思いました。
後で知ったのですが、知的障害者の福祉業界ではみんなこのような言い方をします。
そして月に一回定期的にR寮へショートスティに行くようになりました。
1泊のこともあれば、2泊3泊とすることもありました。
R寮へ行くのを妹はとても楽しみにしていたようです。
ただこの頃から、朝起きるのをぐずるようになったようです。
母親の話ですと、毎朝C施設から迎えが来るのですが、それまでに準備できないことが度々あったようです。
迎えに来てもらっているのに準備出来ていなくて申し訳ないという気持ちから、母は妹を厳しく叱ったようです。
C施設からはだいぶ激しく言っている様子だと連絡がありました。
ただ不思議なことに、車に乗ってさえしまえばご機嫌になって出かけていくとのことでした。
相変わらず夜は寝ない。
朝はぐずる。
C施設に毎日行くのはやめさせて欲しいと母に言われました。
私は家にいるよりも出来るだけ外に出してあげたいと思っていました。
出来ないことが増えていく妹を、母親は責めることが多かったようです。
母親はイライラが募り、
妹は不信感が増していったように思います。
二人だけで過ごす時間が、あまり長くないほうがいいと私は思いました。
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