第6話 転移先で
気づいたら洞窟のような部屋にいた。
壁や床は岩でゴツゴツしていて大きさは6畳くらい。
扉はなくどこから出たらいいかさっぱり分からない。
ヒュドラに襲われ父さんと戦っていて、転移魔法にはまり、今ここにいる。
なんか気持ち悪い。魔力切れみたいになってんなぁ。
まぁいいや。気にしなければどうってことない。
"支援"を使って転移魔法をゲットすれば出れるかもなぁ。
そうと決まれば早速。
<ネバースキル"支援者"の効果により転移魔法(最上級)を得ました。>
よし!転移するぞ!
と思っても何故かできない。
「あれ?」
おかしいなぁ。行ったことある場所なら行けるはずだが。
ダメだできない。
なんでだァー!
はぁなんか喉乾いた。
荷物は剣しかないし水魔法使うか。
あれ?使えない。
何度も念じてみるがやっぱり使えない。
おかしいなぁ。
なんでこうも軒並み魔法が使えないのか。
MPないのかなぁ。
今も感じる魔力切れ特有の気持ち悪さはMP切れのせいか。
だがステータス魔法も使えないため確かめようもない。
やべぇどうしよう。
スキルで転移系のあるかなぁ。
んー思い浮かべて念じてみてもゲットできないってことはないんだな。
ほんとどうしようこれ。せめてここがどこか分かれば。
<ネバースキル"支援者"サムタイムズスキル"知識"を得ました。>
おっ、新しいスキルが来たぞ。
なになに?ほうほうってあんまり使えないな。
ネットみたいに知りたいことを自由に検索できるスキルらしい。
つまり検索ワードがないと検索できず、ここの場所はどこなのかということは、グーグ〇マップでないと分からない。
もちろんこのスキルにはグーグ〇マップの機能はない。ただ検索できるだけだからな。
使えない!
はぁスキルくっつけて新たな効果なんて都合のいいことなんて起こらないかぁ。
<ネバースキル"支援者"の効果によりネバースキル"スキル結合"を得ました。>
………。
都合のいいこと起こりました。
これだからチートは困る。
えーと、このスキルの効果は……。
やば!めっちゃすげぇ!
"スキル結合":所有するスキルを全て結合させることが出来る。スキル同士の相性によって、相性が良いほどスキルの相乗効果が増し、追加効果も期待できる。不可逆的。
なになに、あとおまかせ機能があるな。
ゲームみたいだな。
よーしではおまかせにしてしまえ!
おまかせにしている間に君たちの疑問を解消しておこう。
ずばりなぜステータス魔法が使えないのにスキルの効果がわかるのか?という疑問だろう。
それはオーフンスキル"スキル理解"とさっきのサムタイムズスキル"知識"のおかげである。
"スキル理解"は自分の持っているスキルの使い方が大まかに分かり、そして使い方が分かった"知識"によって、細かい使い方を調べたのだ。
よってステータス魔法を使わなくても、スキルの効果は分かるのだ。
おっとスキルの結合が終わったようだ。
おー何となくわかってきたぞ。
ふむふむなるほど、理解した。
ネバースキル"戦闘者"と"支援者"が結合し、スーパースキル"戦闘王"になった。
効果は元のとあまり変わらなく、ふたつの効果をくっつけたような感じだが、追加効果として、全ステータスがプラス1万となり、サムタイムズスキル"進化"ともくっついたおかげで、歳を重ねる度にステータスが上昇していくらしい。
うん、もう軽く人外だよね。
サムタイムズスキル"知識"と"気配探知"など感覚に関するスキルが結合し、ネバースキル"知覚者"になった。
これもまたすごくチートだ。
まず基本効果として、思考スピードがIQ200の天才が10年間絶え間なく考えてやっとたどり着くことに、1秒足らずでたどり着くことが出来る思考能力を得た。また、この世界で知っている人やものの、あらゆる知識を知ることが出来、検索ではなく、元から知っていたかのように記憶に入ってくるのだ。
普通はあまりの情報量に脳神経が焼き切れるが、スキルの効果により焼き切れることは無い。
この他にも沢山あるが、説明がめんどくさいので割愛する。
これらのスキルによってここがどこだか分かったぞ!
ここは魔封じの洞窟で魔力を吸収する岩石によって作られた洞窟のようだ。よってここで魔法は使えない。
そしてここは小部屋のような所で、壁は薄いらしい。普通の筋力の人だとダメだが、ステータスが軒並み1万越えの俺には関係ない。
よし!そうとなったらさっさと脱出だ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます