ある日、主人公の少女は森にいた。そこには、魔獣の群がいて、主人公に襲い掛かって来た。そんな万事休すの主人公に救いの手を差し出したのは、妖精のような少女だった。主人公は妖精と協力して、魔獣の群を追い払おうとするのだが、主人公は再び窮地に立ってしまう。そこで示される残酷な二択。主人公が選んだ衝撃的な選択とは⁉
さらに、主人公と同じ格好の「私」が、「ゲーム」を進めるように促す。ここは主人公自らが制作した、ゲームの中だったのだ。「私」は主人公の「ヘルプ」として助言したり、アイテムを用意したりするのだが……。
小説の中であるにもかかわらず、ダンジョンマップらしき地図が出現したり、ゲーム内でよく見かける選択肢が表示されたり、様々な仕掛けがある。
これは拝読してみないと味わえない魅力だ。
是非、御一読下さい。
心が震えた。
どうしてこんなことができるのかと思った。
小説って、文章の美しさや展開の面白さ、キャラクターの魅力など、様々な要素があって成り立つものだと言われますよね。ですが、そうした要素を蹴っ飛ばす圧倒的な創意工夫と遊び心によって成り立っている小説もあっていいと思います。
いろいろ見てきましたけれど、勝敗だの優劣だの、そういう次元と一つ違うところに位置した、斜に構えた評論ではない心からの「こりゃすげえ!」を感じた作品です。
だれかに「なんか面白い作品ありませんか?」と聞かれたときに、自信をもって「これです!」と答えられます。いますぐ読みましょう。