手紙～明日のわたしへ～

◇2024.4 .19◇日記のような手紙◇

4月19日(金)天使のたまご

朝には穏やかに晴れていた空は、少しうたた寝をしていて夕方になると、いつのまにか曇っていた。

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そういえば、少し前にTikTokを観ていたら、「天使のたまご」の台詞（ことば）が流れてきて、思わず聴き入ってしまった。

懐かしい。

すごく好きだった。

1985年のOVA作品。原案・監督・脚本は押井守さん。

キャラクタデザインはFFシリーズや吸血鬼ハンターDの天野喜孝さん。

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《水没した都市の中で、たまごを抱き続ける少女。彼女は、それが天使のたまごであると信じていた。奇怪な戦車から降り立った、巨大な銃を抱えた少年。彼は、夢で見た“鳥”を探していた。廃墟のような街で、ふたりの間にはほのかな共感が芽生えたかに見えたが、ある晩、少年は少女のたまごを砕いてしまう--。》「天使のたまご」あらすじ より

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この"少年"の声優を根津甚八さんがされているのだけど、これがまた世界観にぴったりなんだ。

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『君も僕も、あの魚たちのように、とっくにいなくなってしまった人たちの記憶でしかなくて、ほんとうは誰もいない世界に雨が降っているだけなのかもしれないんだ

鳥なんか始めっからいなかったのかもしれない。』

(「天使のたまご」より)

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解釈が難解だといわれる作品。聖書の物語である「ノアの方舟」をモチーフに作られているようだけど、色々と考察されている。

ただ、この年齢になってから、再度この作品に触れてみて、わたしはただもう、この声と言葉に惹き付けられた。天野喜孝さんの描く人が、またいい。

もの悲しく仄昏いのだけど、ずっと漂っていたいような感覚。

ああ、こんな詩（ことば）がわたしにも描けたらいいのに。

そんなことを思うほどに。

Prime Videoで観れるみたいなので、またあの世界に浸りたいと思ってる。