島国に来た【聖女】の物語。新装備ができました。
「ステラ、俺たちの新たな装備が完成したそうだ。」
ノアが喜び勇んで報告に来た。待つこと一か月、やっとと言いたいけどかなり急いだそうだ。
屋上のペントハウスから下のサロンに戻るとテーブルの上に4人分の「装備」が置かれていた。装備と言ってもいわゆる「スマートウオッチ」にしか見えない。
「ずいぶんと現代的だな。」
感心と懐疑が込められた言い方でノアが呟く。
「それはそうさ。現代人の俺がデザインしたんだし。とりあえず使い方を説明しよう。」
私たちがそれをつける。
「変身ポーズと決め台詞を決めておくように。」
え?なにそれ?
「
どうして例が全て「宇宙刑事」なの?早速ノアは決まったみたい。
「気合だ【Pump its up】!」
彼らしい一言。すると言葉にスマートウオッチが反応して魔法が発動。ノアの全身が黒光りするメタリックなスーツのようなものに包まれる。所々イエローのラインが入っている。頭も黒地にイエローのラインが入ったヘルメットのようなモノで覆われ、前面は透明のフードになっていて顔が見える。まるで
「どうだ?カッコいいだろ?USAはやっぱりこういうのでないとね。フードは可変式だから戦闘に入ったら必ず閉めるように。」
続けてクロエも決まったみたい。
「愛こそすべて【All you need is love】!」
それ恥ずかしくない?クロエのスーツはダークグリーンにオレンジのラインが入っている。おへそと肩の部分が透明で胸元もざっくりと割れていてかなりセクシーだ。うう⋯⋯羨ましいプロポーション。
じゃあ次は私ね。
「可愛いは正義【‘cause I’m cute】!」
ああ、みんな笑った、ひどい!私のスーツは白にピンクのラインが入っている。二の腕から手首、脚の「絶対領域」の部分が透明で胸元にハートの透かしが入る。まだ谷間がないけど。そして腰回りにミニスカートもついてる。うう。先生に私がプロポーションに自信がないことが完全に見切られている。なんかちょとショボンとする。
最後はリアム。
「力は正義【Might is Right】!」
らしい、らしすぎる。リアムのスーツは赤と青のツートンに白のラインが入っている。クールを装っているけど満更でもなさそう。
「どうよ。アガるだろう?」
トニー先生も自信たっぷりだ。
「続いては攻撃用の装備だ。手首のデバイスに手を当ててみろ。」
さあ、どんな武器かなぁ。かなり楽しみ。
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