第13話~再会まで~
蓮の追記を読んで
真理亜は満月カレンダーのサイトを開いてみた、次の満月の夜は10月14日の月曜日だった。
その日に会えるのかな?
満月の夜に逢えることを思い浮かべながら眠りについた。
翌日は土曜日で仕事は休みなので部屋の掃除や洗濯などに時間をかける
部屋を綺麗にするのは心を綺麗にするのだという母親の教えを守っている。
元々散らかった部屋が苦手なのでさほど苦痛でもない。
一緒に自分の中の汚れてしまった心さえも少しは綺麗になるといいのにと思う。
死のうとした自分の弱さも消えて無くなればいいのに。
スマホに着信が入った。
「真理亜、拓斗君と別れたならこっちに帰ってくれば、結婚すると思って安心してたんだけどね…」
「そんな…帰らないよ…仕事だってやっと覚えたところだし、結婚はしばらくパスしとく」
「あんたも25歳でしょ、少しは先のこと考える時なんじゃないの?靖子叔母さんが縁談の話……」
「はいはい…ちょっと今から出かけるから、ごめん、また連絡するね」
出かける予定なんてないのにな…
「母さんごめんね、まだ帰れそうにないかも」
◇◇◇
次の満月の日まではあと10日
落ち着かない日々だった。
職場では、高橋さんから度重なるアプローチを受けていたし、雇い主の弁護士杉本さんにも、勧められていた、高橋さんはこの雇い主の甥でもあるので尚更気になるのだろう。
「川上さん、この男は仕事も出来るし真面目だし結婚するには最適だと思うよ」
「そんな方ならいくらでも結婚相手は見つかると思いますよ。」
何度も断ってるんだけどなぁ
そんなに不幸そうに見えるのかな?そんな風に感じていた。
確かに結婚するかもって言ってたはずなのに
彼氏いませんって言ったら、可哀想だと思われても仕方ないか…
蓮君に逢えると思っただけで嬉しくなったけど一番嬉しいのは彼がちゃんと生きていることだ、私たち生きていてもいいのかな?
作品はちゃんと更新されていた。
広夢はバイクに乗っていて事故にあった。
それさえも自分のせいだと悩む蒼は次第に友達との交流も絶ち、渾沌とした世界に飲み込まれていっていた。
重い話は今まで以上に悲しくて
応援のボタンは押すけど、応援コメントにはかける言葉が見つからずにいた。
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