第11話~死を選んだ本当のワケ~
蓮と広夢はいつも一緒にいた
愛犬が天国に行った時も一緒に泣いてくれた
イジメにあった時は一生懸命庇ってくれた
小説家になりたいと言った時も「蓮ならぜったいに夢は叶えられる、爺さんになってからでもいいから諦めずに書き続けてくれ」
誰にも話していなかった夢の話さえ応援してくれていた。
20歳の誕生日のあの日広夢と久しぶりに会った
「あのさ蓮、俺のこといつか小説に書いてくれないか…俺が生きていた証拠にさ」
広夢の言葉を静かに心の引き出しにしまった。
広夢が自分の事を好きなのだと気づいていた、だけど気づかないフリをしていた。
きっと辛かったのだと思う
俺も苦しんだし……
その日の夜広夢はいなくなった
俺の前からも
この世界の前からも姿を消した
物語の登場人物は架空だけど広夢の名前はそのままにした。
日に焼けた人懐っこい笑顔の広夢は大切な親友だったんだ…
でも…きっと俺が殺したんだ
蓮の誕生日は広夢の命日になった
だから…誕生日は嫌いだ
いつも死にたくなるから
そんな夜に真理亜と出会った。
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『第28話』
楽しい青春の日々を送った5人は大学に進学してから疎遠になりつつあった。
年に数回故郷に帰っていたけど、5人全員が揃うことは少なかった。
卒業からまもなくしてはると恋をした。
遠距離恋愛は寂しい経験だった、手を伸ばせばいつもそこにあった存在が遠く離れてしまった、会いたくてどうしようも無いのに、会えば素直になれず二人の恋は1年後に別れを選んだ。
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… 抜粋…
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《応援コメント》
青春の日々って、その時は何気なく過ごしているけど、戻らない日々は切なくて優しい思い出としていつまでも心に残りますよね。
《返信コメント》
いつも読んでくれてありがとうございます。
切なくて優しい…
そうですよね、過去は二度と戻ってこないけど、戻したい過去も僕にはあります。
叶わない夢だけど…
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真理亜は蓮を抱きしめたいと思った。
「なぜだろう、蓮君は私より3歳も年下なのに、恋をしてる?」
子どものころ悲しい時や不安な時に母親に抱きしめられると、少しだけ悲しみは薄れた
そんな風に抱きしめたいと思った…
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