第9話~真理亜の日常~

『蓮くんはちゃんと生きているのだろうか?』


私はこうして生きているよ


相変わらず仕事は忙しく、あの満月の夜に起きた出来事は夢の中のことだったのではないかとさえ思うほど、今までと同じ毎日を過ごしていた。



月曜日と金曜日に投稿されていた秋山創真のいやの作品は投稿されることがなかった。


勤めているのは弁護士事務所だけど、テレビドラマに出てくるような刑事裁判などではなく、民事訴訟がほとんどで離婚訴訟や借金問題の訴訟などの小さな案件ばかり、役所の弁護士無料相談などで、相談を受けた人などが依頼主になることが多く、仕事は毎日山積みだった。


あの日からもう3ヶ月が経とうとしていた。


仕事終わりに、飲み会に誘われ久しぶりに居酒屋へ行き同僚と話していた時に、スマホに通知が入った。


カクヨム

更新:『蜂蜜色の空と蒼』秋山 創真さんの作品が更新されました。


スマホの画面を見つめる私に先月から弁護士見習いをしてる高橋さんが声を掛けた、「あれ川上さん彼氏からの連絡?」⠀


「違いますよ、彼氏いませんし」

「返信しなくていいの」

「あ、大丈夫です帰ってからしますから」


本当はいますぐに読みたかった。

毎日この日を待ち望んでいたのだから


「川上さん彼氏いないなら僕はどうですか?

司法試験も今年受かったし、あと考試に受かれば晴れて弁護士になれるし、僕浮気しない系の男子ですよ」


「自分から宣言する人ほどあやしくないですか」笑いながら返事をした


「彼氏はいないけど、気になってる人がいるのでごめんなさい」


「それは残念だ…でもまだ恋人ではないなら全くの可能性ゼロではないよね」


「まあ、そうですね」

笑いながら答えた。


その後の二次会には参加せず、自宅へと急いだ


何故か高鳴る胸の鼓動に戸惑いながら…




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