第6話~『蜂蜜色の空と蒼』~

 主人公

 ◇高橋 蒼(そう)

 17歳元サッカー部

 難病を抱える弟(空)と二人兄弟

 (はると蒼はお互いに気になる存在)


 ◇山口 はる(はる)

 17歳帰宅部

 ショートカット

 家庭の事情でおばあちゃんと二人暮し

(母は失踪、父親は他県で仕事する)

 基本的に明るいが実は闇を抱えている

(蒼が好きだが沙羅の気持ちを知ってるので伝えることが出来ずにいる)


 ◇梶谷 広夢(ヒロム)

 17歳元サッカー部キャプテン

 妹二人(中1、小5)

 (実は蒼を好き)


 ◇松原 絢音(あや姉)

 17歳帰宅部

 一人っ子

 自宅豪邸、開業医の娘

 (広夢を好きだが、広夢が蒼を好きなことも知ってる)


 ◇森山 沙羅(さら)

 17歳元吹奏楽部(クラリネット)

 音大志望

 両親と祖母、愛犬マッシュ♂と2匹の猫(こはる♀、とら吉♂)

見た目はお嬢様だが、お笑い好きのムードメーカー

 (小学生時代から蒼に片思いしている)

 


 ___________________


 「第1話」

 いつも通りの放課後の話なのだ、この海沿いの小さな町に大きな事件など起こるはずもなくてつまらない


 でもこの風景はいつも自分を真正面から受け入れてくれる


 そうは学校の玄関の前にある池の前の大きな石に腰掛けて仲間達と合流するのを待っていた。


 この小さな池には綺麗な鯉がたくさん泳いでいる、その中に1匹だけ地味な色をした鯉がいる「相変わらず地味だな…俺と同じで」


「蒼、お待たせ!」

 ヒロムが靴を履きながら近づいてきた、「ヒロム…はる達は?」

「なんか女子トークらしいぜ、めんどくさいから置いてきた」

「あいつら相変わらずだな、今日は二人で帰るか」

「おう」


 二人はこの夏までサッカー部でグラウンドを走りまわっていた。ひろはキャプテンでそうは時々試合に出れたらいいサブメンバーだった。


 そうひろは幼稚園からの友達で、17歳になった今もいつも一緒にいることが多い。


 涼しい風が吹きはじめた季節

 二人は自転車を押しながら歩いていた、「いよいよ受験だよな」

「だな…めんどくせぇよな」

「ヒロムは大学に入ってもサッカー続けるのか?」

「イヤイヤ無理ムリ、本気でやってるやつだけだよ大学でもサッカー続けるやつはさ、俺なんか全国大会にも行けなかったんだぜ」

「広夢、試合にすら出られなかったオレにそれ言う?」

「ごめんごめん、でも最後の年…行きたかっな」

「行きたかったな…マジで…」


 海沿いの道の堤防はいつものメンバーでくだらない話をする場所だった。


「ヒロム~!」

「そう~!」


 遠くから自転車を立ち漕ぎしながら、3人が追いかけてきた


「なんで先に帰っちゃうかなぁ~」と、はるはふくれっ面で言う

 あやも「待っててくれてもいいじゃん」


「だって女子には特別なお話あるんだからね」ヒロムは裏声でふざける


 こんな毎日がいつまでも続いて欲しいと思っていた。

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