残りを気にせず

・・・・・・二度あることは三度ある。

いや、一度あることは二度あるか?


一日の内に似たようなモンスターに二回会うとはなぁ・・・・・・しかもロックゴーレムより上のモンスターだし。


「ラガス坊ちゃま・・・・・・撤退しますか? おそらく今まで戦って来たモンスターの中で最上位のモンスターだとは思いますが全員が身体強化のアビリティを使い、尚且つ闘気を纏えば逃げ切れるかと」


「・・・・・・俺もちょっと斬れる自信は無いかも」


『僕もちょっと面倒って思う相手だな』


だよなぁーーーー。基本この中に魔法をメインで戦う面子はいないし。

でも俺の魔弾だったらもしかしたらいけるか・・・・・・スピード的には問題ない面子だもんな。


「俺がメインで攻撃するからメリル達はメタルゴーレムの気を逸らすように遠距離から攻撃してくる」


「なにか策がある感じっすね」


「策っていうか・・・・・・有効打になる攻撃はある。てことでメタルゴーレムの射程範囲外から攻撃していてくれ」


「「『了解』」」


さてさて、攻撃力は当たり前だけどロックゴーレムより高いな。

あと動きもなんというか・・・・・・スムーズ?


まぁ、それでも攻撃速度はそこまで遅くは無いから良いんだが。

でもゴーレムってロボットみたいなもんだよな。

もしかしてロケットパンチとか・・・・・・ワンチャンあるか。


「そんな事に気にしてても仕方ないな。とりあえず熔けろ。炎弾」


炎の魔弾。鋼は炎に弱い。単純にポケ〇ンから得た発想だけど結果は・・・・・・良い感じだ。


直ぐに炎は消えたし、燃やし尽くした訳でもないけどある程度着弾点を熔かしてる。

それじゃあ、回復してしまう前にどんどん熔かしていくか。


横一列綺麗に溶かして同じ個所を狙う。

そやってると俺の狙いが解ったメタルゴーレムは熔けている体の一部を守ろうとする。


だから二か所を重点的に狙う事で俺の炎弾を守り辛くする事によってメタルゴーレムがどっちを守れば良いのか混乱させる。


というか・・・・・・メリル達の攻撃も塵も積もれば山となるから完全に無視して良い攻撃では無いんだけどな。

特にルーフェイスの攻撃は面倒と言いつつもしっかりとダメージを与えている。


「あっ、この野郎・・・・・・攻撃を諦めて防御に徹しやがったな。しかも防御態勢を上げるスキルを使いやがった」


炎弾を当ててもさっきまでと比べて熔ける面積が狭い。

止まっているから格好の的ではあるんだが・・・・・・時間が掛かるな。


「炎弾には貫通力上昇を加えて、防御力低下の負荷弾を先に撃っておくか」


俺が今攻めている二か所とメリル達が攻めている三か所に負荷弾を撃ち込み、防御力を低下させてメタルゴーレム使ったアビリティは・・・・・・硬化って奴の効果を相殺させる。


「・・・・・・最初っから炎弾に貫通力上昇の効果を使っておけば良かったか?」


貫通力を上昇させた炎弾が思いのほかメタルゴーレムの体を熔かす。

硬化と再生に専念しているメタルゴーレムだが、その再生速度が徐々に押され始め・・・・・・ようやくメタルゴーレムの右腕を落とす事に成功した。


「・・・・・・よし、あの再生速度なら大丈夫そうだな。魔力の残量を気にせず一気にやるか。お前ら、後は俺がやる!!!!」


俺の合図と共に二人と一体は後方に下がり、メタルゴーレムの周辺に百近い炎弾を生み出す。


「これだけあれば・・・・・・十分だろ!!!!」


左足、右足、左腕を落とし、最後に首体と頭部を熔断した。

魔核を壊せば一発で機能停止になりそうだが、やっぱり魔核は欲しいからな。

けど頭部を体から切り離したくらいじゃ止まりそうになかったから四肢を熔断してから頭部を熔断したんだが・・・・・・上手くいったみたいだ。


「あぁ~~~・・・・・・残りの魔力がやばい」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る