214.アキラ、ツボる。

 テラは精いっぱい力を込めて、肩を揉んでくれる。それにより、少しだが肩が解れる。


ああ、気持ちいいわ、可愛い女の子に肩を揉んでもらうのが、こんなにいいとは知らなかった。上機嫌にテラは、


「モミモミ! モミモミ! 」


呟く。言動ひとつひとつが可愛いなと思いながらいると、


「旦那様、ここはひとつ皆さんから、マッサージを受けてみてはどうでしょうか?」


とまゆきが提案してくる。その案に、他の4人も賛成する。


そうして、まゆきの指導の元、女性陣によるマッサージを受けることに方向に話が進む。断る理由もないので、


「お手柔らかにお願いします。」


と僕は呟くのであった。


 まずは、手のつぼを押されることになる。片方の手をミユが、もう片方の手をまゆきが押す。ちなみに、肩揉みは現在、イリスに変わった。


ミユは見よう見まねで、まゆきと同じ場所のツボを押す。


「ここは、背中のツボです。ああ、固い、旦那様かなり凝っていらっしゃいますね。」


そう言って、僕の手を合法的に触るミユとまゆき。まゆきはなんともない様子なのだが、ミユの息遣いが若干荒い。


「主の手・・・おっきいです・・・」


そう言いながら、ツボ以外のところもさわさわ触る。やん! くすぐったい! そう思っていると、


「今度は、少し旦那様に近づき、手をこういう風に持ってください。手の甲のマッサージです。」


と言って、世に言う恋人握りをしてくる。思わず、ドキッ! とする。そんな僕のウブな心は見透かされており、


「旦那様、可愛いです。」


とまゆきに耳元で囁かれる。わぉ~~。ぞっくと来たが、双方からぎっと手を握られて少し痛むが、手の血流が良くなったと感じる。


「はい、手のつぼは終わりです。次は、背中のつぼを押しましょう。お二人のどちらがされますか?」


と言うと、アルテシアが素早く手を上げる!そして、まゆきの指示で、背中のつぼ押していく。


アルテシアの手つきが異様に下心を感じるのは、気のせいだろうか。


そう思うが、すぐにその疑問は、消える。


「ああ、そこ効くわ~~~。」


思わず、声がでてしまうほど、気持ちがいいツボを押していく。そうして、アルテシアのマッサージを受けていると、


「それでは、旦那様、お立ちになってください。」


と言われる。なにかあるのかと思い立ち上がる。そして、次の瞬間、まゆきから衝撃的な言葉が出る。


「それではアルテシアさん、旦那さまをぎゅっと抱きしめて、腕で背中のつぼ全体を押してください。」


と言うのであった。その指示に思わず、口が開くのであった。

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