人は、そして私は何故小説を書くのか。そして読むのか。
人は何故小説を書くのだろう。
こんな云い方をすると、書きたいからに決まっているだろう、と
と云うより、事実私もそうなのだろう。アイデアが浮かべば無性に書きたくなるし、常日頃からネタになりそうな出来事を探している節が
ただ、私にはもう一つ小説を書く理由がある。
貴方はレイチェル・カーソンという方をご存知だろうか。農薬の危険性を書いた本「沈黙の春」の著者である。彼女は幼少期の頃家に在った本を全て読破してしまった。
そこで彼女の母がこう云うのである。
「物語がないなら、自分で
私はかなり速読であるから、新しい本が入っても大体一日で読み終わってしまう。然し、そうぽんぽんと新刊を買い続ける余裕などなかった。そんな時この言葉を聞き、私は目から鱗だったのである。
これも何かの本の受け売りではあるが、「人は文章を書いている間は世界で最も自由な人間で居られる」、という言葉が在る。成る程、小説の中では著者はなんだってできるだろう。空を飛んだり、書いた小説が大ベストセラーにすることもできたり、恋だって実らせることができる。
つまり私達の「読む」という行為は、その他者の空想世界を本という媒体を通して
例を出すと、
…ああ、やはりこの本を例に出すのは拙かったかもしれない。と云うのもこの本の内容は、私にとっては虫先生の空想世界の終着点と云うよりかは、彼の
いつの間にか本紹介になってしまったので、先程までに私が云っておきたかった事を軽くまとめると、小説は作者の中に在る空想世界が具現化したものであって(若しくは玩具箱であって)、本という媒体はその世界を覗き見れる、
つまり云い換えると、「小説家」とは自身の空想世界を覗くことのできる”窓”を創る仕事であり、「読書をする」とはその本の著者の世界、自分の知らない世界を覗きに行くことを意味する、とも云える。
ならばその ”窓”をより多くの人に楽しんでもらえるのが、小説家としての
私も、色んな人に楽しんでもらえる”窓”を、沢山創っていきたいものだ。
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