第9話

「ゆうくん、見てごらん」

下を見る。

夜景が広がっている。


「すごいよね・・・」

「何が?」

「あの、灯りの数だけ、人のドラマがあるんだね」


確かにそうだ。

あの夜景は、それぞれの人の生活という、ドラマがある。


「でも、そのドラマも、一瞬にして崩れ去るんだね」

「うん」

災害の事だろう。


確かに、何気ない日常は一瞬で崩れる。

そしてまた、築き上げるのには時間がかかる。


「ゆうくん、覚えておいてね」

「うん」


気がつくと、ベットの上にいた。

昨日と同じように、天使の羽と、手紙があった。

手紙の内容は、「明日もよろしく」だった・・・


少し疲れているが、わがままは言えない。

気合いをいれて、お気あがり、銭湯に向かう。


「朝食は、その辺で済ませよう」


こうして、銭湯で身を清め、適当に朝食を済ませ、出社する。


いつものように、仕事場に入る。


「さてと。やりますか・・・」

深呼吸して、仕事に取り掛かる。


そしてそこへ、受付の人が入ってきた。

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