第2話 ー「女の子とTVゲーム」ー
んんん、すー、すー。
もぞもぞ、もぞもぞ。
ぴとっ
!
僕は跳ね起きた。
そこには。
「まあまあ」
といかレイアがいた。
下着姿で。
「ほら、服を着る!」
「でもぉ、健二的にはこっちの方がいいんじゃない」
と、僕のアレを指差す。
「早く着替えてこーい!」
どげしっと、部屋から追い出す。
しばらくして、そういえば住人が一人増えたい事を思い出した。
少し気になって部屋を出る。
と。
キッチンの方からいい匂いが。
行くと、こちらに気づいたのか
「少し待っていてくださいご主人様。もうすぐ朝食が出来ますで」
ヒルデがフライパン片手に料理をしていた。
テーブルで待つこと数分。
少し豪華な料理がテーブルに乗っていた。
「う、うわぁ」
「どうですか、ご主人様。御満足頂けますでしょうか?」
「うん、満足だよ」
「ありがとうございます」
「はむはむ、アンタ達も早く食べないと無くなるわよ」
「なんでお前はサッサと食べてるんだよ」
「いいじゃないよ、ほら、食べないならわたしが全部食べちゃうわよ」
「おいおい」
「早く食べましょう、ご主人様」
「ふう、美味しかった」
「満足出来たなら嬉しいですわ」
「わたしには聞かないの」
「貴女はおまけですからね。ついでに作っただけです」
「おまけって、もう。まあ、美味しい物を食べれたからいいけど」
「まあ、おまけにも褒めてもらえて嬉しいですわ」
「きー、おまけって何なのよ」
「どうどう、二人とも、落ち着いて」
僕がなだめにかかると、しぶしぶといった感じで離れた。
「ケンカはして欲しくは無いんだからな」
と言うと、
「分かってるわよ」
「ご主人様の命令ならば」
と、取り敢えずは大丈夫か?
「では一旦失礼しますね」
バタンと、ヒルデは出ていった。
「ではゲームでもしますか」
「おい、」と思ったが、「まあ、良いけど」
と、TVゲームをする事にした。
「ほい、避難訓練カード」
「こら、変な所に飛ばすな。…じゃあ、ここの所の物件全制覇だな」
「物件買い過ぎじゃない?差が広がってくよ〜」
「ふふ、もう少しで目的地に…」
「はい、全員集合カードな」
「いやー!目的地が、目的地が遠ざかってく〜」
などなど。
僕達はとあるボードゲームをやることにした。
プレイヤーは僕とレイアとコンピュータ二人で25年モードにした。
今の順位はトップはコンピュータ「極悪」、2位僕、3位レイア、4位コンピュータ「中辛」の順だ。
まあ、トップ以外は差は殆ど無いのでいつ逆転されてもおかしくない。しかも大事故でもあったらビリになる可能性があるのだ。
「ほい、死神カード」
「ちょ、それはやめてくれない?くっ、物件が不況の為に被害額が甚大だぞ」
「ざーんねーんでーす」
<この道は事故の為通行出来ません>
「ふぇ、遠回りだと時間が掛かるよ〜」
「お前事故の道、結構通るよな」
「ふぇぇ」
と、何だかんだあって25年が終わった。
「ふう、やっと終わった」
「順位は、順位は…」
最終的な順位は、諸々の合計な為発表されるまで分からない。
しかも今回は接戦だったし。
最終順位は…
ファンファーレが鳴って順位が発表された。
順位は、
1位、コンピュータ「極悪」
2位、健二
3位、コンピュータ「中辛」
4位、レイア
「何でわたしがビリなのよー!」
「お前、敵の足引っ張るばかりで自分の資産は余り増やしてなかったからな」
「何でなのよー!」
「はいはいはい、泣き事はそのくらいにして、ご主人様の2位のお祝いをしましょう」
「え。何なのよ、ヒルデ。いつの間に戻ってきたのよ」
「少し前ですね。順位発表はハラハラして見てました」
「その手に持ってるのは何?」
「これですか?」
と、手に持っている物をテーブルに置いて袋から出す。
「ケーキ?しかもホール買い?」
「ご主人様の2位のお祝いに。それに」
「それに?」
「甘いものは別腹と言うでしょう」
結局3人で、全部食べでしまった。
結構美味しかった。
うん、こういう生活も悪くないと思ったのだった。
ーー>続く
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