第3話もとい真1話 目標設定
「今日の生徒会のテーマを発表しまぁーすぅ。」
当生徒会の会長一条院奏が、放課後授業終わりで生徒会室に来ていた我々生徒会役員に放った第一声だった。
「生徒会のテーマって、今日はいつもどうり雑務とかするんじゃないんですか?」
「まぁ雑務も大事なんだけれどもね、せっかく我が生徒会がこうして杉谷君のおかげで小説化出来てきているんだから、私たち生徒会は読者に新設にやっていかないといけないわけだよぉ。」
「とはいってもどうするんですか?読者サービスって言っても特に何も思い浮かぶようなものはありませんけれど・・・」
これまた本生徒会の会計、井出林美香。
「フフフ、うんうん。あなたレベルの頭でも理解できない崇高な目的があるのだよぉ。わかるかね?」
「うーーん。俺にはわかんないっすね。」
「私も見当つきませんねぇ。」
「僕はわかりましたよ。」
『えっ!!!』
そういうのは、これまた当生徒会の副会長藤原正明。
「僕が考えるに、会長の目的は・・・」
『ゴクリ・・・』
正明の会話の仕方によって生徒会室に謎に重苦しい空気が流れる。
俺と美香さんが重々しい空気に耐えられずゴクリと生唾をのむ。
そして、なぜか会長はだらだら汗をかいていた。
「で、でででで、な、何だっていうのよぉ正明?」
そして思いっきりキョドっていた。
そんな会長の姿を見て、正明はニヤッっとして口を開いた。
「”この物語の目標をつくること”です。(ビシィ)」
会長を指さして、してやったりという表情をしていた。
そして、指をさされた会長は、
「まぁそういうことね。やるじゃない。」
胸を張って偉そうにしていた。
前姿勢になることで自分の恥を押し殺そうという魂胆だろう。
「え、正明君どうしてわかったんですか?」
美香さんが言うと、正明はこう言った。
「はい、割と簡単でしたよ。会長の頭のレベルを考えれば、、、」
シーーーーーーーーーン
再び生徒会室に沈黙が訪れる。
「ね、ねぇ正明君?いま、なんて?」
額に怒りのマークを浮かべた会長が、周りに謎の冷気をまとわせながら正明に近づいていった。
「ははは、ジョ、冗談デスよ。」
「ははは、つまらない冗談ね。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
こんな重苦しい空気の中ひとり、空気を読まずに発言をする者がいた。
「あぁ、正明君。的確な意見ですね!!!(グッ)」
「ムキィィィィィィィィ」
ドンガラガッシャーン
~16分後~
「もぉ。会長マジでやめてくださいよ。こんなに散らかして。」
会長が暴れた後の生徒会室は、まるで子供が遊んだ後の遊戯部屋のようだった。
「うぅ。ごめんねぇ。ごめんねぇ。私大人なのに。ごめんねぇ。」
精神以外は大人な会長なのだが、精神は子供なのである。
そんな会長なので正明以外は、ニマニマしていた。
正明は、いつものノリは何処へやら。生徒会室の隅でしゃがみ込んでいた。
「あーあーーーあ。どうして僕はあんな失礼なことを言ってしまったのだろう。」
メサクサ落ち込んでいた。
「もういいですよ、もうその目標とやらを話し合いましょうよ。」
「うう。うん。そうね、いいわ。そろそろ話し合いを始めましょうぅ。」
会長の機嫌が直ったところで、この物語の目標についての話し合いが始まる。
「う~んこの物語でこの世界での物語だったら、超能力バトルとか入れたいですよね。」
そういうのは、正明。
「俺も、それはいい考えだと思う。どうです?この感じでいいんじゃないですか?会長?」
「うぅん。まずまずなんだけどねぇ。」
どうやら会長は満足していないらしい。
続いて美香さんが、
「だったら、正明君の案を少し借りるようだけれど、超能力を使ってこの学園の謎を解明する探偵みたいなことをすればいいんじゃないかしら?」
「それはいい意見ですね。」
「うん、僕もいい意見だと思うけどこの意見はどうなんです?」
俺と正明が賛成する中会長はといえば、
「まぁいいんだけどねぇ。なんか足りないんだよねぇ。こう、なに?インパクトみたいな?」
「はいはい。会長もいいと言ってくれたので美香さんの意見を採用しまーす。」
『はーい』
「なんでこんなに私を無視して議会を進行するの!!!」
「じゃあ会長は何をしたいんですか?」
「わ、私は、、、」
生徒会役員の視線が会長に注がれると会長はこう言った。
「この学園の校風を守りたいのっ!!」
『じゃあそれで。』
「かるっ!」
というわけで、この物語のテーマは、
”この学園の校風を守る物語”に決定しました。
次回の話にご期待ください。
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